見出し画像

おばあちゃんの話

こんばんは。ぼきんちゃんです。


今日もめちゃくちゃ更新が遅くなってしまいました。日をまたいでしまいますが、noteは書きたいのです。


今日は亡くなったおばあちゃんの誕生日でした。


公務員に関係ないけれど、おばあちゃんへの色々な思いが込み上げてきたのでおばあちゃんとの思い出など、今日は綴りたいと思います。


あれは、高校3年生ごろだったかな。おばあちゃんに5分前に大学受験の話をしたばかりなのに、またどこの大学を受験するのか聞いてきた。


この辺りからおばあちゃんは、何回か同じことを聞いてくるようになったのだ。その都度、同じ回答を繰り返す。おばあちゃんを傷つけたくなかった。


私は大学生になり、実家から離れ一人暮らしをすることになった。頻繁に会っていたおばあちゃんと顔を合わせる回数は年数回ほどになった。


会うたびに変わっていくおばあちゃん。今度は大学どころか、高校はどこに行っているんだ?と聞かれる。今は大学に通っているよとその都度伝える。


そのような状況が続き、大学3年生の夏頃だろうか。おばあちゃんの家に行くと、おばあちゃんは私のことを母親の名前で呼ぶ。確かに母親そっくりだが、自分のことを忘れられてしまったことがショックだった。


そもそもおばあちゃんに忘れられてしまう程にしか、会いに行っていなかったことも悔いた。もっと会いに行っていれば良かったと。


ショックは隠せなかったが、正直に母親ではなく孫だよと伝える。おじいちゃんも口を閉ざしてしまった。沈黙が流れるが、気にせずおばあちゃんは私に笑いかける。おばあちゃん…


実家にいる間は毎日、たわいもない会話をするためにおばあちゃんに会いに行った。孫だと伝えると一瞬困惑するが、ニコニコしている。数分後覚えていなくても、良いからね。


夏休みが終わり下宿先に戻って、大学3年生の秋頃。母親からおばあちゃんが腎臓がんになったと知らせが来た。


認知症もあり、中々治療が難しいという。段階もステージⅣとのこと。福祉の勉強をしてきたが、この頃に当事者の家族の気持ちが痛いほどよく分かった。


ずっと行っていたデイサービスにも行けなくなり、家で寝ている日々が続いたという。冬に実家に戻った頃にはおばあちゃんはだいぶ衰弱していた。前のように話をする元気も無かった。


年越しして程なく、おばあちゃん緩和ケア病棟に移った。就活もしながら週末、おばあちゃんに会いに行った。朗らかなおばあちゃんがとても苦しそうだった。見ているのも辛かった。


就活や卒論で忙しい大学4年生になったが、授業も少なく実家に戻ってきた。就活や卒論の合間におばあちゃんに会いに行った。亡くなる1週間くらい前には呼吸するのも辛そうだった。


おばあちゃんは最終的に私やお母さんのことを認識できなくなったが、おじいちゃんのことだけは最後まで認識していたそうだった。
病気でも愛には勝てないんだなと思った。おじいちゃんの気持ちを考えると涙が止まらなかった。


残念ながら私はおばあちゃんの最期を看取ることは出来なかった。知らせを聞いて、しばらく泣いていた。


おばあちゃんが既に私のことを認知できなくなった大学3年生の秋頃、おばあちゃんが元気だった頃に編んでくれた靴下を履いて「これ覚えてる?」と見せたら、「ぼきんちゃん!?」と思い出したかのように名前を呼んでくれた、あの瞬間が忘れられない。


そして、数分後また母親の名前で呼ばれたが涙が止まらない。少しでも思い出してくれた。おばあちゃんの記憶から完全に居なくなった訳じゃないんだと。


おばあちゃん、ありがとう。


大学生や社会人になって、祖父母に会う頻度が少なくなっているかもしれません。ましてや、新型コロナウイルスのこともあり中々会えないかもしれません。


ぼきんちゃんは、おばあちゃんともっと関わっていれば良かったと後悔していますが、もうおばあちゃんとは会えません。


でもおばあちゃんは私の記憶の中で欠かすことができない存在で、きっとこの先も忘れることなんてないだろう。おばあちゃんがきっかけで福祉の道を志すことになったのだから。


公務員になって職場環境には悩んだが、福祉関係の部署に就けたことには後悔はない。今後も福祉に携わりたいと思っている。


もう会えなくてもおばあちゃんは私の心の中に生き続けている。おばあちゃん無しには私の人生語れない。私はおばあちゃんのこと、忘れたくない。私のおばあちゃんの話をいつか自分の子に、そして孫にするんだ。(まだどっちもいないけれど笑)


年末年始はコロナウイルスも落ち着いていて、おじいちゃんおばあちゃんと会えるおうちが多いと良いなぁと切に願っています。



また明日。

この記事が参加している募集

私の作品紹介

おじいちゃんおばあちゃんへ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?