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タイム イズ フ○ック

仕事終わりの車内。ウトウトと疲れから睡魔が襲い、身体はダル重く、スマホを握る手は力を失い、滑り落ちてしまう。スマホが地面とぶつかり、叩きつけられたその音の勢いで目が覚める。

今日も1日が終わった。こんな日を5回繰り返さないと休めないなんて、この世は本当にどうかしている。1ヶ月の内たった8日間しか休みがないのはどう考えてもおかしいだろ。その上仕事によっては定時に上がれる事もない。お給料は決して満足と言えるほど裕福ではなく、ただ、1週間のうち2回しかない休みのために5日間を奮闘する毎日。

時間や暦という概念がこの世に存在するからいけないのだ。遠く昔のご先祖様は、日が登れば畑を耕し、日没とともに家路に着いた。好きなように日々を過ごしながらも食事や生きるためだけに1日働くのだ。

そこに曜日の感覚など存在しない。土日が休みで平日は仕事など誰が決めた?休憩時間は1時間で勤務時間は8時間なんて誰が決めた?

もっと感覚的で本能的に好きなだけ休み、腹が減ったら食事をして、欲求を満たすために好きなだけ働く。そんな生活こそに価値があるのではないか。

今この日本は「自由な時間」と「働く時間」に支配されて身動きが取れなくなった「時の奴隷」だ。がんじがらめの時の鎖に縛られて歯車のように動くだけなら人間がやる必要なんてない。

そんなことを考えながら私は「帰宅時間」に従って歯車のように同じような毎日を過ごしている。今この現代においてこの時の鎖から解放されて自由になる事を選ぶ人は少ないだろう。なぜなら「時の奴隷」から開放されるということは、自給自足な生活で島に住むという行為に等しいからだ。それは本当に価値のある道かもしれないが、未来という人間の進化の過程を全面拒否した最も愚かな行為とも言えるだろう。

だからこそ全人類のために我々現代人は時の奴隷になりながらも前に進むしかないのだ。願わくば、この仕事の日々が人類の黒歴史として未来人の「働きかた改革」に大きく貢献していくことを信じて。

時の奴隷バンザイ。明日は8時に起きないと。

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