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この儀式に近い飲茶こそ健康の秘訣かもしれない

S「新宿西口地下のロータリー側から小田急エース南館の入り口に鎮座する、電波系茶屋。我々はよくここを待ち合わせ場所にするが、ごちゃごちゃしすぎてわかりやすい場所なのかどうかは謎。中にはお茶からコーヒー豆、それらの関連グッズなど豊富に取り揃えているが、オモテから買えるお茶スタンドが良い。抹茶やほうじ茶、オレ的なものからソフトクリームまで。こういうの買って店の前で飲む時って携帯見がちだけど、ここの店の表面には読みきれないほどの情報量があるのでそれを端から読みつついただくのがオススメ。隣接する献血コーナーに鬼のように貼ってある羽生くんのポスターと相まって、今とても良い景色になっています。」
B「≪茶の池田や≫は、あの位置にあってこそだよね~。少々威圧的だけど、地下の雑踏に溶け込んでいる店はそうない。そしてこの付近でよく道案内を聞かれるね」

ここで言う電波系は完全に褒め言葉だが、外見と比例し店員は超的確なアドバイスを高速でし、店の商品を購入すると入れたての茶をパパパッと出す。試飲の茶の説明ももちろん欠かさない。このスピードに乗るまでは少々時間がかかるかもしれない。


初心者はテイクアウトからはじめたい。店内には毛氈(もうせん)が敷かれた長椅子がある。でも一人半しか座れない。そして貴婦人たちが先に茶をしばいている。ビギナーに居場所はない。店内を圧迫しているソフトクリームマシンにもこだわりを感じつつ、初めて250円の抹茶フロートを飲んだ暑い夏の日は何年前だろう。

あの時は確かス●バの存在理由を否定した。今もあの感情を池田やのフロートで流し込んでいる。この儀式に近い飲茶こそ健康の秘訣かもしれない。羽生くんもそうだよ、と微笑んでくれる。

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