出来事未満
何もしたくない日だった。
昨夜は朝陽が昇ってから寝た。無意味に。
今日は日曜日。全てがお休みの日。
私の全てが静止した。
掘る
休息日
私は今日の全てを諦めた。
三連休だからって忙しなく動き回ることはない。
自室の定位置にどっしりと構える。
何もしないを敢行する。
ここで言う何もしないは生産的な行動のこと。
積読を数ページずつ摘み食いし、雑誌の写真だけを流し見て、ドキュメンタリー映画をぼーっと眺める。
消費と浪費、内省と内観、瞑想と黙念。
「場所はいつも旅先だった」
普段ドキュメンタリーは観ない。何となく堅苦しくて退屈そうだから。でもそれは偏見だと気づいた。
まず、この映画のコンセプトが気に入った。
"撮影は主に早朝と深夜に行った。旅先での数々の出会いとかけがえのない日々を、飾らない言葉でひとつひとつ綴るエッセイ集のような作品"
日々の生活の中で垣間見える赤の他人の生活感。
それを愛おしく思うタイプの人間なので、この映画は最初から最後まで気に入るだろうと確信した。
最近、インプットが少ないと感じる。
明日は散歩に行こう。写真も撮りたい。他人の作った血の通ったご飯が食べたい。
明日は早く起きて行動しよう。
そう心に決めた。
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