【ヒッピー映画 vol.2】ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド
信頼していたマネージャーのブライアンを亡くし、ドラッグ以外で心の平安を得るためにビートルズが出会ったのがトランセンデンタル・メディテーション創始者のマハリシ・マヘーシュ・ヨーギー。
インド北部のリシケシュにあるアシュラム(僧院)に滞在していたビートルズと偶然出会った監督のポールサルツマン(当時23歳)が出会った8日間の交流と撮影した写真、関係者達から聞いたエピソードをまとめた映画です。ナレーションはモーガンフリーマン。
TMとデビットリンチ
デビットリンチが製作総指揮してたのに納得です。彼はTM普及を支援するデヴィッドリンチ財団を創立しています。この本でもTMのすばらしさ、いかに瞑想が作品制作と人生を豊かにしてくれたか語っています。
両方名盤 ホワイトアルバムとFriends
劇中にビートルズの楽曲はほとんど使われていないので、聞きたくなりました。インド滞在時に作ったというホワイトアルバム
Ob la di Ob la daの誕生の瞬間やThe Continuing Story Of Bungalow Billのモデルなども出てきます。
映画には出てこないんですが、Sexy Sadieはマハリシがミアファローを誘惑した噂を聞いたジョンレノンが怒りと失望で作ったとか。後になってその噂はでっち上げだったとか人物違いとかいう説もありますが真相は謎ですね。マハリシからしたら突然帰るというジョンとジョージに驚いたそうです。
ビートルズと一緒に滞在していたマイクラヴのいたビーチボーイズの
『Friends』というアルバムにはTMの影響がいっぱい。
Anna Lee The Healerって曲は昔とても好きでした。
池袋シネマ・ロサで攻めたトークイベント付上映がやってた
映画上映時にはシネマロさでTMについて語るトークイベント付きの上映もやってたんですね。知ってたら行ってたかも。
昔ビーチボーイズは前座でマハリシが瞑想について語る18講演のツアーをする予定だったもののチケットはあまり売れずキャンセルになったよう。
ポスターには「10年に1度のエキサイティングなショウ!」と書かれていたそう。時を経て日本の映画館でTMについて語る上映会があるなんて面白いですね。
映画『ビートルズとインド』
そしてミーティングビートルズを見た方はぜひビートルズとインドも見てほしいです。U-NEXTでも見れるんですが、なんというか表裏なんです。
かなりトリップ感あふれるセンスが散りばめられた作品。インド人側からの視点もいっぱいなんですよね。何より驚いたのがビートルズがリシケシュ入りするのは世界的に有名なニュースで(そりゃそうだ)報道陣がわんさか囲んでいる状況だったんですよね。なのでミーティングビートルズの印象とちょっと異なります。取材の為に嘘ついてアシュラムに潜入した人まで登場。彼の暴露話が酷い。
こちらの方が現実的で俗っぽい仕上がりとなっております。
ポールサルツマンのコミュ力が凄かった
そう思いましたよね。両方見て気づくのは、『ビートルズとインド』に出てくるビートルズの写真はほぼ隠し撮り。『ミーティング~』みたいに至近距離の笑顔でいい写真じゃないんですよ。
ビートルズと同じ時期にアシュラムにいたとして、彼女や奥さんたちといる彼らにすんなり溶け込むって相当な事じゃないですか?ビートルズがいい人達だったというのもあるかもしれませんが、ポールサルツマンにいい感じの距離感やコミュ力、こなれ感があったんだろうな。インド行くと決めたらどんなチャンスも逃さないではったり言っても実現するバイタリティもあったし、行く前も色々やってた方のようですし。
彼の娘さんと語るシーンが好きなんですよね。
娘さんは『この写真を眠らせておくのはもったいない』と映画製作を勧めたり、『精神世界についてだけ語る人は怖い』と笑いながら言ったり。なんかいいバランスを取ってくれるんです。いいファミリーなんだろうなと伝わってきます。
その後の経歴もすごい方です。
瞑想はいいよね
瞑想っていいなーと思います。
この時代のインドの修行とかにうっすら憧れもあります。
でもビートルズのメンバーたちのそれぞれ帰った理由とか僧院でもお酒飲んでるしなーという部分も忘れずにいたいなと思います。
出来上がったアルバムは素晴らしい。そしてビートルズにシタール教えていたのがノラジョーンズのお父さん(ラヴィ・シャンカール)というのが今回知れて嬉しかったです。
あとは両方の映画に出てるパティボイド(ジョージハリソンの元嫁。その後エリッククラプトンと再婚)この強運感といい人なんだろうなって感じ好きです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?