見出し画像

おじいちゃんの手紙

お母さんのお父さん
私のおじいちゃん

小さいときから手紙をもらった
達筆すぎる字は
何も読めなかった
いつもお母さんに読んでもらった
でも子どもであるお母さんも
読めないところがあった

家を出てからも手紙が届いた
大人になった私は
おじいちゃんの字が
読めるようになっていた
でも予測変換も使う

私は大人になった
するとお母さんはおばあちゃんのように
おじいちゃんはもっと
歳をとる

いつも届く手紙は
元気に頑張っているかと
書かれた字が
最後に書かれた手紙は
娘を頼むと
書かれた字

ずっと元気なままの
私の中のおじいちゃん

でもおじいちゃんは
最後の方を見ていた

今までで一番重たい手紙
初めておじいちゃんの弱みが見えた手紙

まだまだ生きてもらわなきゃいけないけれど
はやい遺言は受け取ったよ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?