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風呂敷の畳み方『ビジネスウォーズ』

一念発起の中年リーマン起業

ある日、長年献身的に勤めながらも、同期の女上司に減給を言い渡され、辞職を決めてその帰りに会社の駐車場でたまたま会った老人と若者と一緒に独立を決める。

1年後、独立して初めてやっと大きな契約を結ぼうとした時に、元上司が競争相手だと知り、劣勢を覆す為に必死こいてどうこうするって話。

なんだけど!なんだけどねぇ・・・。

ブラックジョークは振り切るか否か

ブラックジョークというモノの定義とは何か。っていう話はあまりにも難しすぎるので省くにしても、いわゆる「誰も傷つけないお笑い」的なのとは真逆の位置にあるものというのが分かりやすい気がする。

つまり誰かを傷つけることで笑いを取る、っていうことになるけど、それは笑いの基本形とも言えるもので。

じゃあ「ブラック」ジョークって言うほどのモノは、そんな普通のコメディアンでも手を出せないような、気を使ってしまうような分野をいじって笑いに昇華させるモノだと考えたら、中途半端だと人の顔をしかめるだけで終わってしまう。

そんな普段ではタブーとされているものをいじって笑いにするには、ある程度の勢いと振り抜き方が必要だと思うけど、今作はそこが物足りなくて、少しモヤモヤが残ってしまうように感じた。

けど思わず笑ってしまうシーンもあったので、好みの問題かもしれないね。

せっかくの少人数チームなら

僕が少人数のチームもの、分かりやすく言えばアベンジャーズ的なその他大勢がいないチームものを見る時には、各メンバーがどういう風に活躍するかを期待して観ちゃうんですよね。

でも今回、一緒に会社を設立した老人と若者の二人とも、コメディ要員としても、物語の役割的にもすごく不完全燃焼に思えた。

コメディも熟年夫あるあると童貞あるあるの域を出ないからサプライズ性が無くて微妙だし、物語部分でも二人の仕事は結局のところあまり意味を成してないしで、結局は主人公の挫折と情熱が、仕事の成功と父親としての自覚を産んだみたいになっちゃって、これなら一人で孤軍奮闘するみたいなのでも良かったんじゃないかな~~~って思っちゃいました!!!!

若者の方(デイヴ・フランコ『グランド・イリュージョン』等)のお芝居はすごく良かったけど。愛らしくて、ついつい笑っちゃったですねぇ。

綺麗なだけじゃ物足りない

ゲイ文化を取り上げたり、下ネタ全開だったり、無意味な部分で兵士を絡めた戦争ジョークみたいなのを挟んでいて、そこの部分は綺麗にコメディとして成立してはいるんだけど、そういう危ない橋を渡ってるんだけど、「ここらへん触っておけばブラックジョークぽいっしょ」って感じで、驚くような笑いとかそういうのが無かったのが、物足りなかった部分かなって感じでした。

文末(あとがき)

あまり褒める部分も、けなす部分も無い映画はどう書くか困る。

ちなみに今年見た映画は、今作で87本目です。

150本ペース!!!!

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