舞台監督のお仕事! その3 RHに出る

どうも、ぼぶすきんと申します

今回は、発注を受け、資料を作った状態で、3段階目の、RHに出るについて書いていこうと思います

まず「RH」、はリハーサルの略で、主にRHと表されます

RH日程だったり、RHメニュー、場当たりRH、なんて表現されます


まずやる事

まずはRH日程が制作サイドから送られてきます

アーティストとスタッフの仲介のような事もしますからね

その日程でRHに参加できるかを送ります

大体の場合、土日にRHがあると、他の本番と被り、RHに参加できない可能性が出てきます

5日あるうちの、初日や2日目なら許されるかもしれませんが、終盤になるほど参加しないと、流れがつかめません

あとはメンバーの数や構成、スタジオの規模だったりやり方によって変わってきます

狭いスタジオでしたら、人数も必要なく、最低限でフォロー、ケアができます

しかし、ダンススタジオだったり、メンバーの人数が多く、楽器も比例して多くなれば、必然と人数が必要になってきます

そして、ステージセットが前もって分かるようであれば、なるべく詳しくバミる必要があります

「バミる」何か目印を貼る事を言います

本人の立ち位置から出入りの位置、ここに何かあって、ここからは階段、のように現状分かるものを全てバミります

普通のスタジオであれば、基本ビニテでバミります。ガムテがNGなスタジオがたまにあるので

大体は収まりません

ステージの実寸に比べて、スタジオが狭いなんてざらにあるからです

なので、スタジオではいかにイメージして、なあなあで終わらせないかが重要になります

アーティストによっては全然話を聞いてない人もいて困ります

現地に行ってから文句を言う人がいるのですが、スタジオで確認したじゃんと言う他ありません

もちろん現場に行ってみて想像と違う、変更があった場合もありますが、なるべく差異が無いように表現しています

個人のモチベーション次第なのでなんとも言えませんが


日程

次に、RH日程によって何をどこまで詰めて、何日までに完成させるかを段取ります

RHの次は、GP(ゲネプロ)がありますので、GP前に80%くらいは完成させる必要があります

仮に5日RHの日があるとして、

バンド物なら

1日目 曲確認、セットリスト詰め1

2日目 曲確認、セットリスト詰め2

3日目 前半戦つなぎ、ブロック確認

4日目 後半戦つなぎ、ブロック確認

5日目 全体ブロック通し

こんな感じですかね

本人が乗り込みで、バンドが箱バンドだった場合は

曲詰め3日間を別で取り、

1日目 曲確認、つなぎ確認

2日目 曲確認、つなぎ確認

3日目 本人チェック1

4日目 本人チェック2

5日目 本人有無問わず、改善点確認、最終詰め

こんな感じになります


アイドル物は曲確認はバンドが入る時必要ですが、いつもバンドが入るわけでは無いので、振り入れが入ります

1日目 鏡みながら振り入れ1

2日目 鏡みながら振り入れ2

3日目 鏡ありでブロック確認、つなぎ確認

4日目 鏡なしでブロック確認、つなぎ確認

5日目 ブロック通し

こんな感じになります

個人の振り入れは別日で取られる事が多く、RHはほぼほぼのメンバーが揃う日程を狙って行われます


日程を割り振り、目標を決めてあげないとまとまらない、決まらない事があるので注意が必要です

軸があるひと、管理ができる人は問題無いです

あとは急な仕事や、過密スケジュールの場合にどれだけ時間を決めて詰められるかが重要になります


RH仕切り

ここからはRHを仕切るのがお仕事になります

まず本人、スタッフの準備が整ったら、モニターを決めていきます

モニターとは本人、バンドの歌いやすい、演奏しやすい環境を作る事です

適量の歌声が自分の所に返ってきているのか、バンド個人個人は何の音色を聞けば演奏しやすいのかの環境を整えます

これは個人によって環境は全て違ってきます

リズムが欲しい人、Gtが欲しい人、全体が欲しい人、クリックが欲しい人

様々なので、時間をかけてでも決める事が重要になってきます

あとはスタジオの環境と本番の環境は変わってくるので、本番に向けて整えていく事が大切です

やりながら調整できれば一番良いです

楽曲によって使う音色も違いますし、RHなので、曲の途中で変える事もできます

監督は進行してあげて、調整はPAさん(音響さん)がやるので、違和感や様子を伺うスタイルになります


ここから一曲一曲確認し、詰めていきます

バンド同士認識の違いが無いか、原曲にある音色がやってみたら抜けていた、逆に余計な物を鳴らしていた、尺が違う、音色を変えてみよう

いろんな事が出てきます

それを決められた時間でいかに詰めるかが大切です


次はつなぎです

曲ごとに繋がりを決めていきます

シメるのか、続けるのか、煽りを入れるのか、一言入れるのか

アレンジは無限にあります

しつこくなく、そのライブのコンセプトにより変わります

そのアーティストらしさを出すのも重要ですね


このようにしてGPまでに曲順を詰めていきます

マイクをもって進行するだけですが、スムーズな進行が求められるので、やる事は少なく無いです


はい

その3はこんな感じになります


次は「仕込み」を解説していこうと思います


それでは、また

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