舞台監督のお仕事! その4 仕込み

どうも、ぼぶすきんと申します

今回は「仕込み」に関して書いていこうと思います

前にちょこっと書きましたが、仕込みとGPの順番が変わる事があります

それは会場のスケジュールの都合だったり、本人の都合、予算、当日の時間の無さなど色々あります

とりあえず、通常通りでいけるなら仕込みが先に来ますので書いていこうと思います

まず仕込みの前に2つほどやる事があります

それは、会場、イベンター打ち合わせと、積み込み、積み下ろしの段取りになります

会場、イベンター打ち合わせ

これに関しては規模や内容によって変わります

ライブハウスや小屋は会場に直接内容や搬入について問い合わせますが、アリーナやドームに関しては、会場打ち合わせは全セクションでやります

それは基本会場でやり、1ヶ月前にはやります

全体の注意事項をまとめた後、個別で行います

そこで会場側が内容を理解し、こちら側が会場の条件も理解します


積み込み、積み下ろし

仕込みを行うには、もちろんその物を現地に運ぶ必要があります

もちろん規模によりますが、アリーナクラスでしたら11tトラックが十数台台必要な場合もあります

ドームは100台を越えるのがざらにあります

舞台監督が運ぶのはそこまでありませんが、テープだったり、手元明かり、もろもろを運ぶ必要があります

そして道具チームはステージ部材、セット

音響チームはスピーカーや、アンプ、卓周り

照明チームは照明機材たっぷり

映像チームはLEDパネル

ここからはセットや内容によりますが

電飾、特効、カメラ、楽器・・・etc

あとは電源、制作物、衣装、小道具などですね

都内でしたら、仕込みの前日だったりで問題ないのですが、

九州や北海道は陸路も長いですし、フェリーで海を渡らなければいけません

なので、フェリーの時間だったりを計算し、2日前だったりに積み込みます

もちろん、終わったら、おろさなければトラックも次の仕事に行けないので、行きに使った同じ時間をかけて戻って来ておろします


この段取りをして初めて仕込みができます


では仕込みに関して書いていきます

仕込みもライブハウスからドームまで規模の違いはありますが

ざっくり4つ書いていきます

ライブハウスの仕込み

一番簡単なパターンです

ある程度のスペース、照明、音響、楽器機材がありますので、あとは自分に必要な物を持ち込むだけです

セットはスペースの問題もあるので、大掛かりな事はしづらいですが、Zepp規模ならある程度はできます

300、400、500規模なら幕を吊るくらいで精一杯になるかと思います

音響機材に関しては、ワイヤレスマイクやイヤモニを持ち込む場合があります

照明機材はムービングが基本無いので、持ち込む場合があります

あと最近はLED機材に切り替わって来ているので、LEDではなり立たない場合に持ち込む場合があります

ホールの仕込み

ホールの仕込みはまずは搬入条件から始まります

そのままプラットホームがあって、トラックがつくのか

そこからリフターに載せるのか、そこまでの動線が長いとか、プラットホーム自体が無いから簡易で作らないとなのか

ホールの仕込みが一番の基本になります

ホールができればだいたいできます

小屋は全国にいくらでもあるので、条件はいくらでも変わります

天井が低いところもあれば、扉が狭いところもありますし、客席の角度が急なところもあります

なので、いかにそれをインフォメーションして、みんなでこなしていくのかがスタッフの腕の見せ所になります


アリーナ仕込み

アリーナは武道館だったり、横浜アリーナだったり、大阪城ホールの規模感の所を言います

アリーナ仕込みは1日では成り立ちません

1日でやろうとする場合、24時間フルで必要になります

セットの内容によりますが、2日は仕込みに必要だと思った方がいいです

でなければ良いものは作れませんし、不具合が出ます

アリーナでは100人に近い人が動く場合が多く、あらかじめ段取りを決める事が時短に繋がります

あとは各自のスペースだったり、危険事項に注意しなければなりません

ステージがあらかじめあるわけもなく、照明を吊るバトンのような物もありません

あっても望みの位置には来ません

なので、照明を吊るためのトラス、セットを吊るためのトラス

セットを乗せるためのステージ、楽器を乗せるためのライザーを1から作ります

逆にほぼほぼ、希望の位置、形、高さにする事は出来ますが、

上空作業、高所作業、漏電、対荷重、耐火素材、消防申請など、気を使う所がめちゃめちゃ増えます

そして、照明の打ち込み時間が必要になります

あらかじめ、シュミレータのような物で照明の打ち込みは出来ますが、仕込みでの調整もあり、絶対にズレます

なので、現地で仕込んだ上で調整する必要があります

必要な時間なので、これを削ると照明が合いません

クオリティが著しく下がります

もちろん音響の調整や映像の調整も大事ですが、目に見えて分かるものが一番やばいです

なのでとにかく時間を作ってあげる事が必要になります

ドーム仕込み

ドームに関しては、時間が無いのはもちろんですが、その小屋の条件に合わせるのがとにかく必要になります

東京ドームで言えば、エアロックであの形を保っていますので、トラックの搬入に時間がかかります

そしてピッチャーマウントを潰さないように仕込みます(立ち入り禁止)

スタジアムであれば芝が死なないように専用の養生シートを敷いたり、何時間以内に剥がさなければ行けない条件がつきます

なのでその条件を遵守してやっていきます

あとは規模が死ぬほどデカイので、ホールやアリーナ、それをこえる人数を駆使してさばいていきます

あとはめちゃくちゃ頑張るだけです



こんな感じです

規模がでかくなればなるほど、報酬は高いですが、気を使う所や時間は多くなります

体力的にもしんどいです

徹夜する日なんてざらにあります

なのでドームなんてあまりやりたく無いのが本音になります



仕込みに関しては以上になります

とにかく舞台監督としては小屋の情報や仕込みの情報をいかに持っているかが鍵になります



次はGP(ゲネプロ)に関して書こうと思います

それでは、また

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