Taka/音読は真剣勝負

音読は発信のリハーサル!伝わる話し方を身につけたい方には音読トレーニングがおすすめ。陸…

Taka/音読は真剣勝負

音読は発信のリハーサル!伝わる話し方を身につけたい方には音読トレーニングがおすすめ。陸上ファン、市民ランナー。アナウンサー▶︎広報アドバイザー▶︎海外▶︎東京で活動中

マガジン

  • エグゼクティブの話し方

    「エグゼクティブ」とは、自分自身が納得し、周囲の人々にも認められるような成果を上げられる、信頼される実務家リーダー。つまりは「できる人」。 「できる人」に求められる振舞いと話し方を身につけるにはどうすれば良いでしょうか。エグゼクティブはコミュニケーション面でどのような資質を備えるべきかを考えます。

  • 音読は発信のリハーサル

    音読を続けるとなぜうまく話せるようになるのか? 音読は「発信のリハーサル」だからです。 効果的な発信に欠かせない「話すように読むスキル」は努力次第で誰でも身につけられます。 説明力を高めたい学生、社会人の皆さんに読んで頂けるとありがたいです。

最近の記事

  • 固定された記事

#10 心を込めて音読するな

① 心を込めると伝わらない? 小学校の国語の授業で音読しようとする生徒に、先生は「心を込めて読みましょうね」とアドバイスするのではないでしょうか。これは誤解を招く恐れがあります。「心を込める」=「感情を込める」=「喜怒哀楽を表に出す」と考える人が多いようですが、あなたがもしそう考えているなら、心を込めて音読することはお勧めしません。  音読の目的は、情報を正確に、分かりやすく伝えることです。感情を込めて読んでしまうと、伝わらないリスクが高くなるのです。  以前ご紹介した米

    • 幹部への報告の方法、間違っていませんか?

      13.エグゼクティブに対する話し方(職場のコミュニケーション)  これまで、エグゼクティブが身につけるべき話し方について見てきましたが、最後にエグゼクティブに対するコミュニケーションを考えます。職場をはじめ、構造がフラットでない集団や組織にはコミュニケーションをめぐる問題やストレスが付き物ですが、話し方の工夫によってコミュニケーションに由来するストレスは軽減できます。一人ひとりの伝える意識と能力が高まれば、職場の雰囲気は改善に向かうはずです。  仕事力のカギは、話し言葉で

      • 若いうちに身につけたコミュ力は裏切らない

        12.将来エグゼクティブを目指すあなたへ  物事を実行できる人や成果を出せるリーダーに年齢は関係ありません。エグゼクティブにふさわしいコミュニケーション能力を身につけるタイミングは、早過ぎることも遅すぎることもありません。あなたが「できる人」を目指すならば、早く習得すべきです。  日本に限らず、世代によって話し方は異なります。また、同じ人でも一生を過ごす間に話し方は変わります。周りの環境に応じて、子供には子供の、学生には学生の、社会人には社会人の話し方が「それなりに」身に

        • #19 最終回:発信のための音読チェックリスト

          「音読は発信のリハーサル」 これまで18回にわたり、発信を意識した音読のノウハウについて、トレーニングの支えになりそうなポイントをお伝えしてきました。何より重要なのは、相手に伝えようとする気持ちと、発信のためのスキルを身につけるトレーニングの継続です。どんなに優れた戦略を手にしても、実践しなければ始まりません。  今日は音読トレーニングの総まとめとして、音読や発信に取り組む際のチェックリストをご紹介します。 〇文章は短く。長文は損をする。聞き手の集中は15秒が限界。 〇

        • 固定された記事

        #10 心を込めて音読するな

        マガジン

        • エグゼクティブの話し方
          12本
        • 音読は発信のリハーサル
          19本

        記事

          #18 音読、シャドーイング、独り言

          3.音読トレーニングの結びに(1)シャドーイングの効果 音読の練習が軌道に乗ってきたら、「シャドーイング」に挑戦することをおすすめします。シャドーイングといえば英語学習を思い浮かべる方が多いと思いますが、日本語の発信にも大変有効です。やり方はシンプルで、聞こえてくる音声を真似しながら、影(shadow)を追うように発声(復唱)します。例えば、テレビやラジオのアナウンサーが読むニュースをほぼ同時に追いかけて発音してみて下さい。原稿は見ないで、聞こえた通りに発音しましょう。  

          #18 音読、シャドーイング、独り言

          #17 上級者の音読法

          前回に続いてステップアップ編(2回目)です。 ●カメラワークを意識した発信 「音読」から「相手に伝わる発信」につなげるトレーニングの仕上げとして、話し言葉に生命力を注ぎ込む秘訣をお伝えします(ここでは、発信する内容を自分自身で考える場合を想定しています)。  第一に、伝えたいメッセージを自分の頭の中で映像化し、それを描写するための具体的な表現を探すことです。生中継でレポートをするようなつもりで、できるだけリアルな空気感を伝えるように心がけます。話の内容を映像化(可視化)す

          #17 上級者の音読法

          #16 音読の武器となる「下読みと先読み」のコツ

          (4)ステップアップ編:戦略的発信につなげる工夫 前回まで、ニュースとスピーチを素材にして音読に取り組んできました。くり返しになりますが、音読で重要なのは、実際の発信を意識して「話すように読む(書き言葉を話し言葉に変換して読む)」こと、そのために、事前に行う黙読の段階で読みの作戦をしっかり立てておくことです。  これまでに紹介したノウハウを使って、身近にある自分に合った教材を選んで音読を続けていきましょう。ただ漫然と声を出して読むだけでは上達は望めません。実践的な「発信のリ

          #16 音読の武器となる「下読みと先読み」のコツ

          リーダーの発信力とスポークスパーソンの役割

          11.世界のリーダーの発信力  世界で広く知られたリーダーのコミュニケーションスタイルは様々です。例えば一国を率いる首脳の場合、その多くは選挙を通じて国民に選ばれるので、魅力的と映るコミュニケーションのあり方は国によって違うのでしょうか。あるいは、同じ国でも多様な指導者が選ばれている現実を見れば、そもそもコミュニケーションはリーダーを選ぶ際の重要な判断基準ではないのでしょうか。例えば、バイデン、トランプ、オバマ大統領は三者三様で、米国の有権者がコミュニケーション面を重視して

          リーダーの発信力とスポークスパーソンの役割

          #15 伝わるスピーチ、伝わらないスピーチ

          ●スピーチを読んでみよう(その3) 前回に続いて、アフリカ開発会議(TICAD)での総理大臣スピーチを読んでいきましょう。原稿と動画は首相官邸のウェブサイトで見られます。 https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2019/0829zentaikaigo3.html  1つ目の文章は、「政府は何をすべきか」というシンプルな問いかけです。「秋田さん」を改めて立てつつ、前半部分は強調せずに読みます。「政府は」という部分で一気にトー

          #15 伝わるスピーチ、伝わらないスピーチ

          #14 あなたのスピーチもこうして読めばガラッと変わる

          ●スピーチを読んでみよう(その2) さて、今回はいよいよ実際にスピーチを音読する方法を一緒に考えていきます。題材は、前回ご紹介したアフリカに関する安倍総理(当時)のスピーチです。原稿と動画は首相官邸のウェブサイトで見ることができます。 https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2019/0829zentaikaigo3.html  少し長くなりますが、スピーチ原稿を読む際の具体的な準備について前後半2回に分けて見ていきましょう

          #14 あなたのスピーチもこうして読めばガラッと変わる

          メールの長さは社会的地位と反比例?

          10.エグゼクティブのメールと会議の作法 (1)メール  ツイートのように、たった1~2行の短いメールを送る人がいます。社会的地位の高い人ほどメールが短い気がします。きっと忙しいのでしょう。メールを受け取る方も忙しいので効率的なやり取りは歓迎されますが、そのメール、送られなければもっと歓迎されるかも知れません。例えばあなたは、自分の上司や尊敬する先輩に対して1行だけのつぶやきメールを送るでしょうか?  エグゼクティブが送るメールは、相手にぶっきらぼうな印象を与えてはいけま

          メールの長さは社会的地位と反比例?

          #13 スピーチを音読してみよう

          (3)応用編:スピーチを音読しよう 実践編で学んだ音読のノウハウを生かしながら、この応用編ではスピーチを実際に読んでみましょう。まずは黙読で意味を把握した後、意味のまとまりを意識しながら伝わる音読を目指します。前回までにご紹介した読みにメリハリをつける方法も積極的に活用していきます。  これから取り組むのはスピーチの「音読」ですが、スピーチの目的はあくまでもメッセージの「発信」ですので、本番の発信をイメージしながら「話すように読む」ことが大切です。  ここでは、アフリカに

          #13 スピーチを音読してみよう

          英語のスピーチは無理しない

          9.エグゼクティブの国際コミュニケーション  今の時代、エグゼクティブの発信は日本国内に留まりません。通訳を介して日本語で発言する場合も、外国語で直接発言する場合もあるでしょう。外国語での発言はニュアンスによって思わぬ誤解を招くこともあります。語学力に相当の自信があっても、交渉等の重要な場面では、伝えるメッセージを文化的な背景まで含めてネイティブスピーカーに事前にチェックしてもらうか、日本語で発言する方が安全です。また、日本語の原稿を細心の注意を払って用意したのに、それを外

          英語のスピーチは無理しない

          #12 5つのスキルで音読の質を高める

          前回に続いて「メリハリのある音読」に取り組みます。今日のテーマは、 ③どのように強調するか 文章中の重要な部分を確認できたら、今度は強調の仕方やメリハリのつけ方を具体的に考えていきましょう。 ● 「手持ちの札」を増やそう  重要な部分を強調するために、「強く大きな声で読もう」と考える人が多いようですが、これだけでは聞き手に伝わる音読にはなりません。  強調するために一体どんな方法があるのか。まずは自分の手持ちのカードを知っておく必要があります。メリハリのある音読は、複数の

          #12 5つのスキルで音読の質を高める

          カメラの前でどう話すか?

          8.カメラの背後には大勢の人がいる  社会的に責任ある立場のリーダーはカメラの前で話す機会も多いでしょう。テレビのインタビューでも、企業PR用のビデオ収録でも、基本的な心構えは対面のコミュニケーションと変わりません。カメラの背後にいる相手(オーディエンス)をどこまで意識して伝えることができるかに尽きます。  しかし、カメラと直面しながらオーディエンスを意識するのは意外に難しいものです。1対1の会話と同じようにはなかなかいきません。バーチャル会議について前回述べた留意点の多

          カメラの前でどう話すか?

          #11 メリハリのある音読で伝える

          ①強調することの落とし穴 文章を意味のまとまりで捉えられたら、第1段階はクリアです。次の段階は「読みにメリハリをつける」ことです。メリハリのつけ方を身につければ、音読が耳からスーッと自然に入ってくるようになります。反対に、メリハリのない音読は「金太郎飴」のような読みです。つまり、どこを切っても断面が全く同じで、一本調子の音読のことです。これでは聞き手はすぐに疲れますし、気が散ってしまいます。どの部分が重要なのか分からないからです。こうした音読は避けましょう。  ここで1つ気

          #11 メリハリのある音読で伝える