【天皇杯23-24FINAL】スマン、この試合は”千葉が調子良かった”で済む試合じゃなかったわ【ワイ氏のコラム】
天皇杯FINALの試合が、あまりにも予想外過ぎて腑に落ちなかったから、おかわり記事を書かせてくれ。
ちな、この記事では、試合が決まった前半~3Q序盤までにフォーカスしていく。
後半は、琉球の集中力が切れていて参考にならないからだ。
○千葉はスターたちの勝負強さで押し切ったわけじゃなくて、戦略で勝ち切った…ってコト!?
試合を見返したら、この試合の印象ががらりと変わったわ。
千葉は勝負強さという曖昧なものではなくて、しっかりと準備してきた戦略がバチコリハマって勝利していた。
そう、「スカウティングスタッフが一晩でやってくれました」のデスノート案件の方だったのだ。
千葉がリバウンドで勝利したことは偶然じゃない。
琉球のディフェンスが緩く見えたのも、千葉のTOが3つしかなかったのも理由がある。
一個づつ説明してくわ。
○千葉ジェッツのオフェンスの朝はドライブから始まる
初見では「千葉はスリーが入ってるな・・・ゴクリ」と思っていたが、前半はそんなことなかったわ。前半のスリー確率は7/18とそこまで爆発したわけじゃない。ちょっと良い程度。後半はアカン。
スリーはそこそこにもかかわらず、千葉があの琉球に前半だけで48点もの得点を取った要因は、ドライブだ。
・狙われるクーリーとカーク
琉球は、富樫のピックアンドロールに対しては、オーバー(チェイス)とソフトショウで対応していた(もしスクリーンが引っ掛かってしまったらスイッチ)。これは富樫のスリーを簡単に打たせないことに重点を置いた守り方だ。
富樫以外の選手に対しては、ロックアンドチェイスというドライブに対してもスリーに対してもケアできるバランスの良い守り方か、ピックアンドロールをさせずにインサイドへ誘い込むアイスという方向づけのディフェンスをしていた。
これに対して、千葉には一つの約束事があったと思われる。
「目の前にカークかクーリーがいたらドライブを仕掛けろ。」
というものだ。
千葉はスピードのミスマッチを強調するために、とにかくドライブを多用していた。
この原選手こと謎外(以下NG)のプレイを見てくれ。
この試合の千葉のゲームプランを象徴するプレイなのだが、琉球のインサイドへ誘い込むアイスに対してNGは果敢にドライブを選択しているのだ。
そう、千葉はカーク(クーリー)のスピードの伸びしろを突いて琉球を崩そうとしてたのだ。
ちな、1QだけでこのNGの同じ形のドライブが2つもあった。露骨に狙ってきていたのだ。
琉球はこれに対して修正が遅れた。というのも、琉球のプランでは「インサイドに引き込めば日本人はオワ」という認識があったので、「イレギュラー(脱法)の”謎外”に対してはそれが適応されない」ということに気付くのが遅れてしまったからだ。
千葉はこのドライブ連発から琉球のディフェンスを崩すことに成功した。
・ほころびが生じる琉球のリバウンド
千葉の「カーク・クーリーを攻める」ドライブ戦略には、もう一つの大きな狙いがあった。
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