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9月26日から10月28日まで期間限定で行った「オンラインセッション」は無事終了しました。数社のマーケティング担当者の方々から値上げ問題に関する悩みを聞き、僕も大変学ぶことが多いものでした。一番大きな学びは「世間で喧伝されている原料高騰、コストアップは問題の本質ではない」ということでした。詳しくは書きませんが、これは多くの企業が共通して直面している状況であって、個々の企業の状況をみれば別のところに問題があることが多かったものです。セッションに参加してくれたすべての企業が満足してくれて嬉しかったのと、「問題の本質は何か」を見極めることが何より大事だとあらためて思いました。

問題の本質。これは簡単ではありません。簡単ではないけれどフラットな目でシンプルに眺めることが重要だと思います。そして広い視野で俯瞰することでしょうか。例えば今回の値上げ問題であれば、セッションに先立ち、1970年代の石油ショックや物価高騰の頃のマーケティング事例を研究したことが役に立ちました。広い視野で俯瞰するとは、つまり歴史に学ぶこととも言えるでしょう。そのようなデータ(情報)と相談者が直面している現状を重ねてみると「解決の糸口」や「打ち手」が見えてくるものです。歴史はビジネスパーソンの教養・リテラシーの一つだと思いますが、抱えている状況に問題意識を集中させて、過去の事例を研究することは実に有用な結果をもたらすと言えます。

オンラインセッションに続き、近々、「逆転の競争戦略セッション」意見交換会の募集を開始します。詳しくは後日、号外メルマガとウェブで告知しますが、ちょうど来期の事業計画を作る時期でもあります。それに役立つ情報を提供できればと思っています。昨今のような原料コストの問題を抱えていては来期の事業計画を立てることも難しい状況があります。もっと言うなら、景気後退に備えて多くの企業は後ろ向きになっている。実はこれがチャンスでもあるのです。おそらく近視眼的になっている企業が多い。対して、フラットな目でシンプルに眺められる企業が次の「流れ」を掴んでいくでしょう。やはり過去を検証すれば、多くの逆転事例はあるし、そのなかには自社に近いケースもある。それを応用してみてはどうか。時代に乗じてシェアを獲得する、「漁夫の利」を得るお話を出来ればと思っています。