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「映像の世紀 バタフライエフェクト」という番組があります。「バタフライエフェクト。一羽の蝶の羽ばたきが巡り巡って嵐を起こす。歴史はいわば、バタフライエフェクトの積み重ねである。ひとつのささやかな出来事から歴史の知られざる連鎖を解き明かす」という興味深い番組です。その根底には「なぜ、私たちはいまのような(混迷の)時代を生きているのだろう」という問いかけがあります。

「何故、このような時代を生きているのか?」。この問いかけは興味深いものです。いろいろな答えがあると思うので、ChatGPTに聞いてみました。『このような時代に生きる理由については、様々な見方がありますが、一つの考え方としては、人類が進化する過程で、必然的に発生していると言えます。人類が文明を築く過程で、科学技術や情報技術の発展などが進み、世界中の人々がつながりを持つようになっています。このような状況下で、様々な問題や課題が生じるのは自然なことであり、その解決に向けて取り組むことが求められているとも言えます。また、歴史的な出来事や社会の構造的な問題が、今の時代にも影響を与えていることもあります』。なかなか良い答えじゃないでしょうか。やはり歴史的な出来事を当時の社会情勢に照らし合わせて学び、そこに現代との共通性を見出すことは意味があるようです。

これを書きながら、高杉晋作の「愚を学べ」という言葉を思い出していました。ビジネスにも通じる話なのでちょっとだけ紹介したいと思います。高杉晋作は「智者の智は及ぶことができる。しかし智者の愚は容易に及ぶことができぬ」言っています。つまり「賢者の成功の知恵はある程度、見て学ぶことができるが、賢者なのにしてしまった愚策というのはなかなか明確に学ぶ機会はまれである」という意味らしい(というふうに僕は理解しています)。同じことはマキアヴェッリも言っています。「天国に行く最も有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである」。いかにもマキアヴェッリらしい「リアリストの深遠な言葉」です。彼らのような戦略家が「愚を学べ」と言っているのはそこに戦略思考の本質があるからだと思います。愚を学ぶことも歴史を学ぶことも「繰り返されるパターン」を知るには良いアプローチかもしれませんね。