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本当は何を得意とする会社なのか?

先日、リンクトインで知り合った方とZoomで情報交換会をしました。プラットフォーム企業の方です。こちらの会社では主に中小企業の方々を対象に登録・紹介を行うお仕事をされています。ただしその登録されている会社の業種を聞くと「ソフトウェア会社」「ウェブマーケティング会社」「人材紹介会社」「営業代行会社」「プラットフォーム会社」「DX支援会社」などが多く、かつての「中小企業」のイメージとはまるで違うことに気づきます。これらの会社は確かに規模こそ中小だけれど、実態はIT企業。「もはや規模を大きくする必要がない」「ITを駆使して最適なサイズ感で経営をする」のが現代的な中小企業なのですね。おそらくこれらのなかから将来の大企業(例えばかつてソフトバンクがそうだったように)も現れることでしょう。

僕の支援先企業でもこのような会社さんはあります。ある大手社労士法人さんは表の看板こそ「社労士」ですが、実態はDX推進企業。顧客の給与計算や労務管理といった煩わしい問題を仕組みから変えることを得意としていて急成長しています。また別の会社さんは猫の生活用品を製造販売する会社ですが、実態は「サービス業」。顧客体験の作り方が非常にうまく、ブランドコミュニティでの対話を通じて製品開発や製品改良を行います。同時にブランドコミュニティを通じて「出来ないことは(いまは)出来ない」と正直に顧客に告げるのも素晴らしい。このような対話が顧客にとっては信頼感となりエンゲージメントを高めるきっかけになっています。

「一体、自社の実態は何か?」「本当は何を得意とする会社なのか?」。これは興味深い質問だと思います。ここがわかると顧客に何をどのように提供しているのかを再確認できるからです。大手企業では自己イメージが固まっているかもしれませんが、例えばアマゾンにしてもECサイトではあるものの、実態はAI企業。この見極めは現在の商品やスキームに縛られず「自社らしいマーケティング」「自社らしい顧客体験の提供」につながります。