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中村健太郎×小山龍介「コンサル脳をつくるー3大基本スキルを身につけて市場価値を最大化する」ーBMIAリスキリング・セッション(6)

中村健太郎×小山龍介「コンサル脳をつくるー3大基本スキルを身につけて市場価値を最大化する」ーBMIAリスキリング・セッション(5)のつづきです。


消費財のユニット数は増えるし、日本人のメンタリティは変わらない

小山 まずは、急遽会場にお越しくださったお二方の質問を受けましょうか。

参加者 さっきの江戸時代のお話、すごくおもしろかったです。たとえば、いま、車のカタログなど見ると、何万種類の車が日本には存在するのが見て取れるんですが、それってずっと続く思われますか。あるいは、逆のメンタリティができるなどして、ちょっと違うかたちになったりするんでしょうか。

中村 まず、車に限って言うと、いま、欧州車もバカバカいろんなモデルを出してきてます。欧州では、基本的には、けっこう画一的に同じ形のものが好まれて、それがフィロソフィーだっていわれていたのですが、日本は細かく入れてるから日本的だっていうふうに言ってたんですけど、人の思考を見ると、やっぱりいっぱいあったほうがいいっていうのがよくわかった、と。欧州は、いわゆるマス・カスタマイゼーションでたくさん出せるので、AudiもA4が出たら雨後の筍のように、色も選べますっていっぱい出てきています。車だけじゃなくて、あらゆる消費財のユニット数は増えてく。これはもう逆らえない流れかなと思ってます。

一方で、日本人のクオリティに対するメンタリティというのは、私はね、ちょっとやそっとじゃ変わらないとは思ってるんです。いくつか事象があるんですけど、たとえば江戸時代も三〇〇年続きましたが、興味深いのは室町時代も三〇〇年近く、戦国時代も一〇〇年続いてるんです。戦争もなかなか終わらない。会社の倒産は、戦争に比べると相対的にシビリティが薄いとしても、危機に対しても、ある意味、非常に楽観視して「変える」ことを非常に躊躇しますよね。

私自身も偉そうなこと言ってますけど、強烈な反省があります。BCGにいたときに東日本大震災が起きて、福島で事故も起きて、外国人はみんな名古屋に避難したんですよ。僕はそんなことしなくても大丈夫じゃないかなと思ってたんです。それと、そういうことってしちゃいけないんじゃないかなと。論理的にじゃなくて、感情的に思ってたんですけど、情報を明らかにするとメルトダウンしてた、という。あれは、やっぱり一目散に逃げるのが正解で、それを「いや、みんながやってないから大丈夫だ、離れるのはよくないんだ」って思ってたんですね。非常に合理的に生きている自信がある私でも、すごく深い思考をして東京に残ったわけではなくて、なんとなく大丈夫だろうというので東京に残った。ここに日本人のメンタリティが出ちゃった、という。

今後どのくらい変わると見るか。個人的には、自分の子どもの代ぐらいまでしか考えるキャパシティがないんですが、うちの子どもたちふたりが稼がなくてよくなるぐらいのスパンで考えると、おいそれとは変わらないと思います。感覚的にですよ。

参加者 そういう品質へのこだわりが、コンサルティングをやられるうえで障害になっていることがありそうですね。さっきの自動車の例でいうと、それだけの部品をつくらないとならないので、ライン構成も大変だし、製造も大変になるし。日本の企業が変わるのは難しいですね。

中村 そうですね。めちゃくちゃ大変だと思います。リソース投下が収益を得るためじゃなくて、品質を担保するためだって、言っちゃってますしね。これはなかなかね、勝てないですね。

論理的に見ると障害ですし、それはコンサルタントとしては、良くないなとは思うんですけど。でも、自分で納得しないものをつくって勝つんだったら、納得するまでつくって負けたほうがいいんじゃないなって、最近は思うようになりました(笑)。

中村 ちなみに、コンサルティング業界でも、日本はワークライフバランスがめちゃくちゃ悪いです。これはもう笑っちゃうんですけど、スライドにサマリーっていうのがあって、スライドの最初にサマリーを必ず書くんです。文字が書いてあってただ読むだけなのに、ぱっとスライドが映って投影されたときのそのエグゼクティブサマリーに、余白が適切に配置されてるのかっていうのをめちゃくちゃ見るんですね。ぱっと見たときに読む気がしないサマリーはだめだって。海外では聞いたことないです、余白の美学って。もうこれでもかこれでもかっていうぐらい、余白を見直します。クオリティにこだわるんですね。二時間投下すればできることなら二時間投下しろって。これは日本と韓国、ぶっちぎって長時間労働です。

好きですけどね。余白の美学。

小山 そうですよね。やっぱりそこはどちらかというと(余白を)調整するほうに共感しちゃうとこありますね(笑)。

日本人のメンタリティは変わらないんじゃないかというお話でしたが、ちなみに私は即座に逃げました。三月一一日の午前中に愛知県の実家に移動しました。いまでも覚えてますけど、あの当時、そんなことツイッター上で言おうものなら、大バッシングだったんで、言わずに行きましたけど。たしかにあれは日本人のメンタリティですね。みんなどっしり動かずにいた。すごくよく覚えてます。

では、続いて、NTTグループの方から、ご質問いただきましょうか。

相手を動かすことへの情熱

三宅 大企業の役員は日本語が書けないとかっていう話も、思い当たるところだらけです(笑)。

僕はセールスフォースとかタブローで、縦割り組織の弊害である管理型組織の逆機能をどうやって解消するかっていうことをずっと考えて実践してきました。お客さんの情報を共有して組織の壁をどう解消していくか。これについてはある程度、成果が出ました。そうすると、もとは大反発していた上の層が、自分が主体的にやってたんだみたいな顔してくるわけです。情報の量も質もぜんぜん足りてなくてポジションだけでこっちとやり取りをしてくる、っていうのがずっとずっと続いてるんです。

そうしたときに、ここでちゃんと対話を通していきたい方向に持って行かせようとするんですが、向こうは向こうで「こいつ、生意気だな」と思うし、こっちはこっちで「こいつ、バカだな」と思ってしまう。私も最近速読を再開しているので、得ている情報量は雲泥の差で、それが見えるわけです。

小山 ちなみにこれオンラインで流れて……

三宅 かまいません(笑)。

それで、相手がどんなレベルだろうが一応話をし、会社を良くしようとして動いてます。ですが、あまりにもIQと頭に詰まってる情報の質と量が段違いにあるんです。そんなときは、どういうふうにお話をしたらいいのか……。

中村 根源的には、相手を動かすということに、どれぐらいモチベーション、使命感があるかに尽きると思います。お話を伺っていると、そこは諦められてるような印象を受けました。本当に動かしたいならばIQの差っていうのは問題にならないはずです。

たとえば私には娘がいて、三年前でしたか、中学受験をすると家族で決意したときに、受験の善し悪しは置いといて、受験で受かるときのいちばんのクリティカルなレバーは彼女のやる気だと思ってたんですね、ずっと。僕は心底受かって欲しかったんです。そのときにはありとあらゆる手を使って娘と向き合いましたし、娘の話を全部受け入れました。

さっきのお話でちょっと気になったのが、IQの差、頭の善し悪しについて。これって、自分が思ってる以上に相手に伝わってるんですね。絶対に「見下されてる」と相手はわかっています。人間っていうのは、非常に劣等感についてアンテナが立ちます。だとすると、ちょっとでも見下されてる場合って、お互いにポジションとりにいこうとして会話が通じない。

私は娘がそう思うのを敏感に察知して、同じ目線に立つようにしました。娘の興味があるものは全部見ました。「その人と同程度の興味を持つ」「その人が好きなものを同じぐらいの情熱で好きになる」というのが尊敬だということを聞いたことがあって、それを愚直に実践したんですね。よくわかりませんでしたけど、BLACKPINKとかも見ましたし、インスタもそのときちゃんと始めました。テストの問題も全部一緒に解きました。そうしないとコンテンツがわからないので。「お父さんが思うに、この人たちは、なんで兄弟で逆回りに池を回ってんだろうか、不思議じゃね?」みたいな話をすると、「そうだよね」っていう会話になるわけです。

小山 小学校の算数ってそういう問題出ますよね。

中村 そうなんですよ。時間も距離も計れる人がなんで速度計算できないんだろうか、とか(笑)。

娘と姿勢を合わせて同じ視線で、中学はやっぱり環境にいいところに行ったほうが世の中が豊かに見える、と伝えたかった。娘の行動を変えたい一心だったんですね。それは私には非常にいい経験でした。私は、頭の善し悪しっていうのはあんまり評価しませんけど、たとえばサッカーのことについては、「こいつサッカー知らないな」とか思っちゃってたシーンもすごくあったんです。

それが、娘との対話によって、それまで自分がそういう態度をして、人にリジェクトされてきたことを痛感しました。当然、すべての人に、娘にかけたほどのエネルギーはかけられませんけど、でもいったん、ここまでかっていうぐらいマックスにその人と目線を合わせて、その人の行動を変えるということを目的にコミュニケーションを図るっていうのを経験すると、それとの対比が、または差分というのがすごくよくわかるんですね。

ここからは推測ですけど、先ほどのお話を伺ってると、娘または家族または死の淵に立ったときにその人を変えなきゃいけないというぐらいの情熱で対峙してるようにはやっぱり聞こえなかったんです。頭の良し悪しで判断して、動かなければいいや、通じなければいいや、と。ある意味、自分のなかでDONEにしてしまっている。頭の差がレバーかっていうと、そうではない可能性はあるんじゃないかなって思いました。

小山 僕がちょっと思ったのは、やっぱり一緒にスキーに行かないといけないんじゃないかなと(笑)。[編集注(4)参照]

普遍的な真理は怪しい

三宅 娘さんとの関係には愛がありますよね。私は隣近所の部門長には……。

小山 そういうことですよね。

三宅 私が愛を向けるのは彼らの下にいる中堅若手社員ですね。

中村 当社を動かしたいという会社に対しての愛情、会社に対しての使命感、会社に対しての問題意識があると仮定して、そこに対して愛がないけど向き合わなきゃいけない、その人の行動を変えなきゃいけないというのが、ボトルネックであったとしたら、やっぱりその会社に対する愛情を達成するために、こことは向き合わなきゃいけない、ということになるのかな、と。

小山 中村さんは、仮説と事実をすごくクリアに分けてお話しされますね。

中村 このアサーティブに話すっていうのは反面教師のおかげです。いろんな人に逆をやられて、すごく苦しかったんですね。「普遍的な真理でやんなきゃだめだよ」って言う人いっぱいいるじゃないですか。

小山 ともすればそういうふうに言いがちですよね。

中村 それって、ロシアのスパイがアメリカで捕まりました。どっちが悪いんですかっていうくらい、世の中の普遍的な真理って怪しいわけですよ。そんなものはないのに、先ほどの話じゃないですけど、ポジションで、お前これやんなきゃだめだ、BCGらしくない、アクセンチュアらしくない、こう生きろ、みたいなのをみんなしゃあしゃあと言うわけですよ。それが僕にとっては非常に追い詰められた感じがあって。そのときに主語を分ける、僕はこう考えるっていうのを入れるだけでだいぶ楽になるよねって。「その主張には僕は合意できない」って言えば心の中で整理もできますし、こうであればこうであるっていうのは、その前提条件、与件ではなく、単なる思い込みだったり、設定の話なので。そうすることによって、適切に主張を伝えつつ、相手を追い込まないで、クリアなコミュニケーションなんだけど、後腐れがなかったり、人を詰めないで済む。めちゃくちゃ意識してます。自分がそうされたら嫌だから。

小山 すごく、はっきりしっかり分けられてたなって思いました。

中村 そうなんです。だから従わなくてもいいし、僕の意見はこうですってことをお伝えするだけですね。

三宅 僕も聞きやすかったですし、聞いていて「会社への愛はある」「しかし、あのおっさんにはない」とか考えてました。聞いてもらえて、今日の鬱憤が晴れました。

中村 ニーバーの祈りって、ちょっと正確には覚えていないので、調べてもらったらいいんですが、要するに世の中の事象で大切なことは三つしかない。変えられることを変える、変えられないことは受け入れる、三つ目は変えることと変えられないことを峻別する知恵を持つ、ということで、レバーが相手にあることを変えにいこうとするとめちゃくちゃストレスなんですよね。[編集注:ニーバーの祈り「父よ、私に変えねばならないものを変える勇気を、どうしようもないものを受け入れる静穏を、そして、それらを見分ける洞察力を与えて下さい。」]

世の中で自分ができることって有限で、そこだけにフォーカスをして、それ以外のことは全部受け入れるっていうメンタリティがあると、かなりイライラは減る。少なくとも僕はそうだったんです。

三宅 よく、会社って変えられないって言うじゃないですか。とくに官僚的な古い体質の。でも僕は変えられると思ってるんです。実際に変えてきているし。いま五五歳なんで、しっかりと変えて卒業していけたらいいなと思ってやってます。だいぶ変えてこられたので、もうあともうひと踏ん張りだなというところにたまたまややこしいおじさんが出てきちゃって。どこをどういじくるとどう変わるんだろうか、と思ってたんですが、そうですね。おっしゃるとおり、彼は変えられない。でも彼らを取り囲む仕組みを変えられる。構造は変えられるし、ルールを変えられる。業務のやり方も変えられる。彼らが目にする情報、UI、UXも変えられる。どこまでなにができるのかを模索をしながら、たまにイラッとしたりしてるんですが。まだ修行が足りんということが今日はよくわかりました(笑)。

だれもにある存在理由

小山 苦手な人とか、いるじゃないですか。転職したりしてその人から逃れられたとしても、でもまた同じような種類の人とやっぱり出会って嫌な思いをするんですよね。なんでこんなふうに嫌な思いをするんだろうかって、さっきのラカンの話とも実は関連するんですけども、精神分析をしていくと、なんでこんな人と出会うんだろうかみたいなことをたどっていくと、結局、なにか理由があるはずだけど自分はまだ知らない、みたいなことになるんですね。

究極は自分が生まれてきた理由は、あるはずなんだけど、私は知らないっていうことにたどり着いて、そこがこじれると、いろんな病理になっていく。そう考えると、たとえば会社のためになってない役員がいるとしても、なんでそんな人が生まれたのかってたどっていくと、なんらかの理由がある。理由があるってことはその人の存在をある程度リスペクトというか、認めることになって、そうすると排除するんじゃなくて、その人がいる理由も理解しながら、愛とまでは言わないけども、一応存在は認めるみたいなことになるみたいです。

精神分析をしていると、一般の人から見るとおかしなことを言ってる人がいるんだけども、精神科医の人はその人のことを理解しようとするわけですよ。っていう立場からすると、おかしなことを言ってる、IQが低いことを言ってる人を理解しようとするテクニックは、なんかあるみたいですよ、世の中には。愛じゃなくて。いろんな手練手管があり、そのひとつは、この人が存在してる理由に遡及的にたどっていくことらしいです。

言語で思考する

小山 チャットのほうにも質問いただいています。「日本語に着目し、たどり着いたきっかけはなんですか」ということですが、前段のお話で、日本語ができてないし、日本語のあいまいさがコンサルティング、事業を進めていくうえでネックであったっていう話が出てましたが、その根本はなんだったのかという質問ですかね。原文を読みますね。「あまたある選択肢のなかで、日本語を中村さんが選択されたご自身のきっかけ、背後のご経験や体験をお聞かせいただけたらと思います」

中村 いくつかあります。まず、トレーニング、または伸び悩んでるコンサルタント、またはそのアウトプットの質が高くない方の話を聞いたり、それを修正するっていう作業をしこたまやってたんですね。そのときに、最終的にやっぱりなにを言ってるかわかんないってことがすごく多かった。突き詰めると、書きたいものもわからない。わかったとしても内容が非常に不明瞭だっていうことがひとつ。

幾人かの言語学者、記号学者が「言語で思考する」といっていますが、これが私のいままでの問題意識に対する答えでした。「思考したものを言語化する」って思ってたんですけど、言語で思考するから、あいまいな言葉だとあいまいな思考になるとはっきりわかった出来事もありました。なんだっけな、なにかのミーティングのときに、「このアクション、やることにしましょうね」って、マネージャーが締めたんですよ。主語が欠落してるなと思ったので、「やることはわかったけど、だれがやるの?」って聞いたら、「あ、決まってなかったですね」って言うんですよ。言語上欠落してたんじゃなくて、主体それ自体がないなかで話してたの?、って。これは衝撃でした。だから、やっぱり言語で思考してるんだなと。言語に主語、主体がないってことは、思考上にもないんだなっていうのをめちゃくちゃ痛切に感じました。だとすると、言語を鍛えれば思考もきれいになるんじゃないか、というトライアルをやってみたら、非常にうまくいった。

こんな感じですかね。

小山 実務的なながれのなかで日本語の課題が見えてきて、そこでそれに取り組まれて、教育の最初の根本は日本語だと。そして、論理、最後にコミュニケーションという順序になったということですね。

(7)につづく

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中村健太郎

株式会社FIELD MANAGEMENT STRATEGY 代表取締役

大学卒業後、ベンチャーのITコンサルティングファーム、フューチャーに入社。
その後、ドイツを本拠とする外資系戦略コンサルティングファーム、ローランド・ベルガー、アメリカを本拠とするボストン・コンサルティング・グループを経て、2016年にアクセンチュアに参画。
通信・メディア・自動車・鉄道業界をはじめとする多数企業の成長戦略、新規事業戦略策定などを手掛け、技術トレンドにも精通し、ロボティクスや AI を活用した新規事業戦略策定/実行支援にも従事。
2022年9月にフィールドマネージメントに参画し、2023年1月1日よりFIELD MANAGEMENT STRATEGYの代表取締役を務める。

小山龍介(BMIA代表理事)

株式会社ブルームコンセプト 代表取締役
名古屋商科大学ビジネススクール 准教授
京都芸術大学 非常勤講師
ビジネスモデル学会 プリンシパル
一般社団法人Japan Innovation Network フェロー
一般社団法人日本能楽謡隊協会 理事
一般社団法人きりぶえ 監事

1975年福岡県生まれ。AB型。1998年、京都大学文学部哲学科美学美術史卒業。大手広告代理店勤務を経て、サンダーバード国際経営大学院でMBAを取得。卒業後、松竹株式会社新規事業プロデューサーとして歌舞伎をテーマに広告メディア事業、また兼務した松竹芸能株式会社事業開発室長として動画事業を立ち上げた。2010年、株式会社ブルームコンセプトを設立し、現職。
コンセプトクリエイターとして、新規事業、新商品などの企画立案に携わり、さまざまな商品、事業を世に送り出す。メンバーの自発性を引き出しながら商品・事業を生み出す、確度の高いイノベーションプロセスに定評がある。また、ビジネス、哲学、芸術など人間の幅を感じさせる、エネルギーあふれる講演会、自分自身の知性を呼び覚ます開発型体験セミナーは好評を博す。そのテーマは創造的思考法(小山式)、時間管理術、勉強術、整理術と多岐に渡り、大手企業の企業内研修としても継続的に取り入れられている。翻訳を手がけた『ビジネスモデル・ジェネレーション』に基づくビジネスモデル構築ワークショップを実施、ビジネスモデル・キャンバスは多くの企業で新商品、新規事業を考えるためのフレームワークとして採用されている。
2013年より名古屋商科大学ビジネススクール客員教授、2015年より准教授として「ビジネスモデルイノベーション」を教える。さらに2014年には一般社団法人ビジネスモデルイノベーション協会を立ち上げ、4年間代表理事を務め、地域おこしにおけるビジネスモデル思考の普及活動に取り組む。2014年〜2016年沖縄県健康食品産業元気復活支援事業評価会員。2016年より3年間、文化庁嘱託日本遺産プロデューサーとして日本遺産認定地域へのアドバイス業務。2019年〜2021年大分県文化財保存活用大綱策定委員。2020年〜大分県文化財保護審議会委員。2020年〜亀岡市で芸術を使った地域活性化に取り組む一般社団法人きりぶえの立ち上げに携わる。
2018年京都芸術大学大学院 芸術環境研究領域 芸術教育専攻 修了・MFA(芸術学修士)取得。2021年京都芸術大学大学院 芸術研究科 芸術専攻 博士課程 単位取得満期退学。2021年京都芸術大学 非常勤講師。

著書に『IDEA HACKS!』『TIME HACKS!』などのハックシリーズ。訳書に『ビジネスモデル・ジェネレーション』など。著書20冊、累計50万部を超える。最新刊『名古屋商科大学ビジネススクール ケースメソッドMBA実況中継 03 ビジネスモデル 』。

2013年より宝生流シテ方能楽師の佐野登に師事、能を通じて日本文化の真髄に触れる。2015年11月『土蜘』、2020年11月『高砂』を演能。2011年には音楽活動を開始、J-POPを中心にバンドSTARS IN BLOOMで年2回のライブを行う。ギターとボーカルを担当。2018年からフォトグラファーとしても活動を開始。2018、2019年12月グループ展覧会『和中庵を読む』に作品を出展。

写真・編集 片岡峰子(BMIA事務局長)


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