わたしのコンプレックス

わたしは爪を塗る。
それはコンプレックスを隠すため。
大きい手が男みたいで嫌いで、高校時代バンドをしていた時は、まるでギターを男の人が弾いてるみたいに。私の手ですが。
爪を塗ってみた。その当時の彼氏はマニキュアを塗るひとが苦手で、と話していて、無理に合わせていたが、そんな必要もなくなった。
母の真似事で塗ってみた。
するとお洋服も可愛く着れた。いつもより気分があがった。ギターもちょっと大きい女の子が弾いてるみたい！と思えた。
高校３年生の頃のお話。それ以来私が爪を塗らない日はない。
（お休み期間は与えたほうがいいらしい、、、、）

わたしはショートヘアー。
昔からショートヘアー。強いくせ毛なため、ロングヘアーをオシャレに使いこなせない。サラっとした質感もでない。だから切ってやった。
高校３年間、ずっと女の子が好きな子だと勘違いされるくらいに短かった。わたしはそれが可愛いと思っていた。
高校卒業後の進路で年上の彼氏ができた。そんな姿をも好きになってくれたんだろうけど、その友達が「彼女イケメン！」と言って来て、わたしには慣れた言葉だったが、彼氏がかわいそうで髪の毛を伸ばした。
でも、そんな必要性もなくなったので、切って元どおりにしてやった。
もっと自分が気にいるような、可愛い自分のショートヘアースタイルをみつけた。
１８歳のお話。たまに伸ばしたくもなるけど、ショートヘアーのほうがきっと似合う。

わたしは26cm。
靴のサイズが26cm。レディースの靴は持っていない。
ずっと周りよりわたしが大きかった。身長とあっていない大きさ。
でもかわいいメンズの靴はたくさん知っている。
服だってヒールを履かないと似合わない服装が好きなわけではない。
ずっとメンズサイズ。

わたしは感情移入が激しい。
友だちの作り話でも泣いてしまう。感動家族エピソードにはめっぽう弱い。
怒ると音を閉ざしたくなる。何も話したくなくなる。
そして、家に帰ってポロっと言葉を吐くと、次々に溢れ出て、涙と一緒に止まらなくなる。
そんな自分にたまに疲れる。今仕事忙しいからそんなメンタルから弱ってたら話にならないよって日も、そんな自分ともう２２年も付き合ってきた。
疲れるけど、扱い方がわかるのもまた自分だ。

わたしはコンプレックスが多い。
小さな手足がよかった。さらさらロングが似合う女の子になりたかった。怒らなくて許す心が広いひとになりたかった。

でも、今の恋人はそんなわたしもすきという。
今週の爪もかわいいね！さすがだね、センスがいいね！と、こんな小さなところまで気づいて褒めてくれる。毎週塗り直す時は今週はゴールドがいいんじゃな〜い？なんて言って、一緒に選んでくれる。
ロングも知っている彼は、髪をサプライズで突然切ったとき、「どっちも似合う！！」が一言目だった。髪伸ばしたほうがいい？と聞いた時も「両方似合うからな〜」とわたし以上に悩んでくれる。
足を並べた時は、「おんなじサイズだけどやっぱり女の子の足の形だねえ！」と靴シェアしよっとという独り言も聞き逃さなかったぞ。
自分に疲れてしまった時に「俺はさんちゃんみたいに人に怒れないし、人のために泣いたりできないから、結構羨ましいって思うよ。」なんて言ってくれたりする。

昔のわたしは、こんなわたしを誰か愛してくれるだろうかと思っていた。
（今思うと、その頃の自分を自分がまだ愛せなかったしなおさら）
こんな素敵な人に出会えるなんて想像もつかなかった。
今はもっと自分が愛せるくらい素敵になりたいと思うし、今の恋人はおそらく小さな変化でも愛してくれるだろう。
そんな恋人を大事にしたい。とおもったnoteでした。♡