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『転職の思考法』

こんにちは。青い羽のタナカです。転職シリーズ第二段ということで、『転職の思考法』です!
自身の市場価値の評価の仕方や転職活動を進める上での考え方を物語形式でわかりやすく教えてくれます。『転職と副業のかけ算』と合わせて是非読んでみてください!

1.転職は悪ではない

終身雇用が崩壊し、2人に1人がキャリアの中で一度は転職する時代になった。新卒の60%はセカンドキャリアを意識した就職活動をしている。今すでに社会人真っ只中の人達も、これからは人生100年時代。今いる会社はいつまであなたの面倒を見てくれるのだろうか?
初めて転職する人は、「怖い」と感じることがほとんどだ。これは未来に対する不安ではなく、今まで努力して気付いてきたキャリアを手放すことに対する恐れであり、学生時代の節目を「卒業」という「みんなで渡れば怖くない」的なマイルストンで通り過ぎてきたからだ。
多くの企業はスキルアップの機会を社員に十分に与えず、配属はランダムのジョブローテーションで転職市場で勝負できない人を大量に生み出している。40代になっても社員はその事実に気付かず、気付いた頃には既に手遅れ。どちらが怖いだろうか?
いつでも転職出来る様に準備することは、今や自身を守るための必須スキルだ。

2.あなたの市場価値

あなたの転職市場での価値は以下の3つのベクトルで決定する。

①技術資産

ビジネスのどの役割に対するスキルや知見があるかという評価基準。職種ともいえる。専門性と経験で測ることが出来る。

②人的資産

あなたを助けてくれる人の数と質。優秀な人達ほど、「あの人が言うから」「あの人のためなら」で行動してくれることが多い。

③業界の生産性

平均して一人当たりがどれくらいの価値を生み出しているか。10倍価値を出している業界は給料も10倍近く高い。さらに現時点だけではなく今後の業界の成長性を見た上で判断する必要がある。業界の生産性を見る上で参考にしたいのが下図、仕事のライフサイクルだ。

ライフサイクルは雇用の数と相関がある。

また、本書では「20代は専門性、30代は経験、40代は人脈が必要」としており、業界の生産性が高い市場で生きていくことが勧められている。

3.やりたいこと

では、成長していく業界で自分の専門性を発揮しようとした時、その仕事を特段やりたいと思えなければ、どうすればいいのだろうか?やりたいことを仕事にすることは出来ないのだろうか?
本書によると、仕事を楽しむことが出来る人間は2種類に分けられる。

①to do(コト)を重視する人

何をするのかで物事を考え、明確な夢や目標を持つ人

②being(状態)を重視する人

どんな人物でありたいか、どんな状態でありたいかを求める人

あなたはどちらのタイプだろう?実は、世の中の99%の人は②なのだという。自分が何かに没頭するより、仲間と一緒にいる自分、褒められている自分に価値を感じるタイプである。世の中の成功本のほとんどがマネ出来ないのもこのためだ。成功本は1%の①型の人が実体験を元に書いているのだから、そもそも人種が違うのだ。これは単に価値観の違いであり、どっちの方がいいということはない。
やりたい仕事が見つからなければ、自分がなりたい状態を想像し、目指せばいいのだ。

4.転職出来るやつほど結果を出す

冒頭に、主に社員の目線で転職の必要性を書いたが、企業に取っても転職する人材を受け入れることにはメリットがある。いつでも転職出来るというカードを持った人材は、ある種逆説的ではあるが、職場にいる数年間はその会社のためにその優秀な能力を最大限使ってくれる。時には社内政治を無視した鋭い指摘や、他企業・他業界まで見渡す広い視点をもたらしてくれる。会社にぶら下がろうと上辺だけで取り繕う社員より、よっぽど結果を残すのだ。

5.書評

転職出来るように準備しておくというのは言い換えるとどこでも生きていくスキルを身につけるということです。本書に書いてあるような、「打算的な視点」は非常に重要です。
特に業界の生産性と成長性という観点では、自分が何年先にどうなっていたいかと照らし合わせて決めていくと良いと思います。10年は同じ業界で働きたいと思うのならそのスパンの生産性と成長性、3年でいいならその期間。伸びていればなんでもいいということではないですよね。
今の会社で何を学べば自分の市場価値が上がるのか、あるいは普段の生活の中でどんなことを経験すると良いのかを常に考えながら行動出来れば、視野が広がり、結果として現職場でもいい仕事ができます。皆さんも是非、考えてみてください!


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