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Blue Prism Digital Exchangeを知る(ステップ4 オープンソース化とプライベート化)

ステップ1,2,3では、Blue Prism Digital Exchangeの汎用的な使い方を解説してきましたが、ステップ4となる今回は「応用編」ということで、公開制限を設けた使い方を紹介します。

ログインで変わる?

ステップ1,2,3では、DXにアクセスして検索する一連の流れを紹介しましたが、その時はログインしていない状態でした。Blue PrismのPortalにログインした状態で、またはDXにアクセスした後でログインすると、DXの画面の上部に表示されているロゴが切り替わります。

ログイン前
ログイン後

色が変わっただけのようにも見えますが、よく見るとログイン後のロゴには「- Private -」と表示されています。これはいったい何でしょう?

アセットの共有範囲を制御できるDX Private

DXには誰でもアクセスすることができるようになっています。

さまざまな組織から提供された、さまざまなアセットやスキルを見つけられる場所であることが、DXの価値です。

しかし、自組織で開発したアセットを自組織や拠点間だけで共有できるようにしたいという要望もいただいていました。そこで、2020年からPrivateというアセットの共有先を特定の利用者に制御できる機能が追加されました。

DX Privateは下記のような概念です。

DX Privateの概念

アセットの開発元が、自組織で開発・作成したオブジェクトやプロセスを Blue Prism Digital Exchange Private に登録

DX Privateにて同じグループに所属する組織と共有

同じグループに所属する組織はアセットをDX Privateからダウンロードして、自組織の自動化に適用

グループに所属していない組織とは、DX Privateのアセットは共有されず、ダウンロードもできません

活用例

通常のDXに登録されているアセットを利用しても、開発のスピードアップは可能ですが、Privateにあるアセットがなぜ必要とされるのでしょうか。

幾つかの理由はありますが、同じグループに所属する組織の場合、各組織で稼働するシステムやツールは同じものが採用されていることがあります。その時、グループの一社が開発したアセットをグループに共有して再利用することで重複して開発することがなくなり、開発スピードを高めることが可能です。通常のDXからダウンロードして再利用することもできますが、各グループ組織が個別に開発を行うことになります。Privateを有効活用することによって、アセットを再利用できるスケールメリットを最大限に活かせるようになります。

また、資本的に同一のグループではないような場合、例えば、外部の協力会社や開発専門組織でも、グループとして加えることで、自組織やそのグループ組織専用のアセットを迅速に入手できるようにもなります。

NHSでの活用事例

DX Privateを活用してスピーディな自動化を実現した例があります。

英国の医療ネットワークであるNHS Trustでは、Blue Prism Digital Exchange Privateを活用して、同じグループ組織とアセットを共有し、開発速度を高めました。NHS Trustでの活用方法はYouTubeで動画視聴が可能です(英語)。

UCL Partners Innovation Network Meeting - NHS Robotic process automation

同動画は、NHS Foundation TrustのDarren Atkins氏によるNHSでの自動化の取り組みについての解説ですが、6分23秒から7分38秒の辺りにBlue Prism Digital Exchange Privateを活用したNHSトラストネットワーク組織とのアセット共有についての解説もされています。

まとめ

全4回にわたって投稿してきた Digital Exchange の紹介も、今回の投稿でひとまず終了です。お読みいただきありがとうございました。

Digital ExchangeはBlue Prismの特長の一つでもある開発したプロセスやオブジェクトの部品化とその再利用のスケールメリットをさらに活用できるようにします。

無料で利用できるアセットも数多く提供されているので、検証や評価、テストを行う際にお試しください。

Blue Prism Digital Exchange
https://digitalexchange.blueprism.com/