1minute七十二候 黄鶯睍睆 (うぐいすなく)
立春<次候>
2月9日から2月13日頃
「ホーホケキョ」というウグイスの美しい鳴き声が、春の訪れを告げる時期です。年の初めに聞かれるウグイスの鳴き声は「初音(はつね)」と呼ばれ、とても美しい日本の言葉ですよね。
ウグイスの特徴的なさえずりは、雄鳥によるもので、気象庁は初めて聞いた日を「ウグイスの初鳴日」として記録し、これを梅や桜の開花と合わせて観測しています。初鳴きは一般的に温暖な地域では早く、沖縄や九州では2月20日ごろから、北海道では4月30日ごろから始まり、季節の進行に伴って北上していきます。ウグイスは「春告鳥」や「報春鳥」とも呼ばれ、この呼び名はその役割にも深く由来しているんですね。
また、春を思わせる若草色の「鶯餅(うぐいすもち)」も存在します。このお菓子は求肥でこしあんを包み、うぐいす粉(青大豆から作られた粉)をまぶして作られるシンプルなお菓子です。中のこしあんを白あんやみそあんに変えたものもあるそうですよ。
ちなみにこのお菓子の歴史は、天正年間(1580年代)に大和郡山の郡山城の城主であった豊臣秀長が、兄の豊臣秀吉を招待した際に、御用菓子司に珍しい菓子を作るよう命じ、菊屋治兵衛が献上した菓子を秀吉が気に入って「鶯餅」と名付けたことに起源があるそうです。
柔らかな緑色で楕円形にコロンとしたお菓子は、見ても食べても春を告げてくれるものです。ぜひこの季節に楽しんでみてはいかがでしょうか。
七十二候ってなに?
日本には一年を24に分けた二十四節気(にじゅうしせっき)と、さらにその二十四節気を3つずつ合計72に分けた七十二候(しちじゅうにこう)という季節があります。
七十二候は鳥や虫、植物、天候などの様子で季節を表現しており、細やかな自然の移ろいを感じることができます。 骨董・アンティークバイヤーとして活躍する傍ら「古き良きものの美しさや、ものを大切に使うことの楽しみ」もご紹介中。 ここでは ゆとりある心づくりのヒントとして、季節の話題を記しています。
What is 72 micro seasons?
In Japan, nature's rhythmic seasons are deeply cherished, inspiring a fascination with the mesmerizing 72 micro seasons. Unlike traditional divisions of four or six seasons, these micro seasons paint a vivid picture of nature's transitions with astonishing precision. Imagine the thrill of witnessing the delicate blooming of specific flowers, the graceful arrival of migratory birds, the tantalizing ripening of certain fruits, or even the intriguing behaviors of animals. This admiration cultivates heightened awareness of the surrounding world, immersing individuals in the mesmerizing beauty and rhythmic harmony of nature's ever-changing tapestry.
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