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スウェーデン備忘録⑱-2:あれ、スウェーデンってどんな国だっけ(医療、国民性編)



ちぢれ麺のように長い前置き

今回は前置きがクソ長いので最初に目次を挿しますね🐡

ども、青いヤギです🐐

本日のストックホルムの日の出は07:50、日の入りは17:12 …


ヒェ…((((;゚Д゚))))


スウェーデンの日照時間が、だいぶ短くなってきました(´;ω;`)

おまけに天気は雨…☔️
そのせいか今日はプチ鬱よりで、普段よりテンションがかなり低いです…((((;゚Д゚))))

これはいかんと思い、夕方から日本で買った小説を読み、気分を落ち着かせていました。

読んだのは、町田そのこさんの「52ヘルツのクジラたち」

スウェーデンできっと孤独になるだろうな〜。
その時の自分の境遇に近い本ないかな〜。

と思った矢先に見つけ、出国前に手にしたこの本。

身寄りがない街に越してきた主人公と、母から虐待を受ける少年との不思議な出会いを描いた小説。

ようやく半分ですが、刺激が強くも何度か涙腺がやられました。
主人公の心象風景も不思議と自分のものに似ていて、尚且つ文章が穏やかで優しい。
久しぶりに時間を忘れて読書に没頭しました。

そして雨の日に紙の本を読むというのは、すこぶる精神的に安定するなと実感。

「晴耕雨読」という四字熟語や、

「本はね、ただ文字を読むんじゃない。自分の感覚を調整するためのツールでもある。調子の悪い時に本の内容が頭に入ってこないことがある。そういう時は何が読書の邪魔をしているか考える。(略)…精神的な調律、チューニングみたいなものかな。…(略)」

と綴った某犯罪係数を測るアニメの黒幕はよく言ったものです(´-ω-`)

さて本日は前回に続き、スウェーデンという国についてもう少し深掘りします!
特に医療、国民性について書いていこうかなと思います!

あくまで大枠として語るので、もしより深く知ってみたいという方はぜひ現地に赴いてください(๑•̀ •́)و✧
めちゃくちゃいい国ですので✨

門戸は狭いが好待遇、労働環境に難ありのスウェーデンの医療事情

ありがたいことに、青いヤギは熱を出すも、動けなくなるほど身体的に滅入ることも滅多にないので、現時点で通院を経験していません。

なので私の体験談としての医療事情を語ることはできませんが、スウェーデンの大学で教鞭を取られている方の記事が非常にわかりやすかったのでそれを添付しておきます。

簡単にまとめるとこんな感じ(詳細を知りたい方はリンクへ飛んでくださいね)

・スウェーデンでは診察を受けるまで非常に時間がかかる。
まず診察に予約が必要であること。
そして電話で予約しようとしても塩対応であったり(原因は後ほど)、
実際に病院に行った後も数時間待たされることもある。

・診察は非常に献身的
しかし一度診察を受けると、薬の処方だけで終わるようなものではなく、
専門医数名で対応してくれたり、すぐに入院の手続きを進めてくれたりと、
テキパキ手続きが進む。

・時間がかかる背景には、国民性とお医者さんの労働環境が起因
そもそも、スウェーデンは自主性が重んじられており、「自分でできることは自分でどうにかする」するという国民性が挙げられる。ゆえに診察に行くまで自信で対応する人が多い。加えて労働環境における「平等」を重視するため、秘書をはじめとする職種が廃止され、事務手続きを全てお医者さんが行うことになっているらしい。

・診察以外の選択肢も豊富
何かしらの体調不良に陥ったら、お医者さんによる電話対応や公的機関によるWebページでのガイダンスがある。これらを対応は非常に献身的で、自宅で一人で療養できるレベルである。
そのため必ずしも通院する必要がない。

という感じです。
筆者も書いていますが、日本とは大きく対応が違うことにやはり驚きです。
社会保障充実国と国際的には言われていますが、緊急時の対応となると日本の方が好待遇な気もしてきます。

日本では、ピンチだったらとりあえず病院に行くというふうに、簡単に通院まで行けるのですが…

この国では通院まではかなりのプロセスを踏むようです。
ますます健康体にいなければ…Σ( ˙꒳​˙ ;)ハッ!

食事は安く抑えるも、極力栄養バランスよく暮らしていこう…
そうポテチをつまみながら決意しました( ´∀`)/オイ


政党と国民のつながり:高い投票率と、支持政党の乖離

スウェーデンの高い投票率とその背景(になりうるもの)

前回の記事では、スウェーデンと聞いたら思い浮かべるものに「消費税が高い」というものを挙げました。

他にも思いつくものとして、「選挙への高い関心」が挙げられるかと思います。

スウェーデンの投票率は一貫して85%台を維持しており、国際的にみても高い投票率をもつ国です。

World Population Reviewによる投票率の割合を示したマップ。色が濃くなるほど投票率が高くなる。

日本で令和4年7月に行われた第26回参議院議員通常選挙では、投票率は52.05%でした(総務省)。

また若者の投票率も、日本では30%後半なのと、上の年代に行くほど投票率は高くなりますが、スウェーデンでは若年層の方が投票に占める比率は高くなっています。

スウェーデン統計局が開示している各年齢層が占める選挙の割合。若年層は男性がトップ、女性が80代についで2番目の高さとなっている。

もちろん各年代の人口比率の影響などあるため、数値だけで見るのも語弊を招きかねますが、客観的に見るとスウェーデンの方が参加率が高そうですね。

この高い投票率の背景には様々な要因があると言われていますが、システムの違いとして大きいのは義務教育課程・高等教育課程でのの選挙教育だと思われます。

スウェーデンの学校でが「学校選挙」というものが行われます。
スウェーデンの若者市民社会庁と学生団体が主導して、実際の選挙ルールに従って模擬投票が行われるというものです。
スウェーデンの全国各地の中学、高等学校が参加するだけでなく、実際の投票用紙が配布されたり、規模が大きいと実際に政治家が来られて講演をしてくれるのだとか。

私の高校でも、生徒会の選挙では実際に使われる投票箱を使って投票したりなどの取り組みはありました。
しかし全国規模、ましては政治家の方が参加される様子は、日本の教育現場では想像できない環境ですね…( *´꒫`)

大学では教育学部の授業もとっていたのでなんとなくの記憶ですが、日本の教育は基本的に政治的思想は持ち込まず、中立的な視点で講義を提供するというのが文科省の指針です。
(出身は経済学部です)

歴史の教科書とかがその一例で、基本的に政党に関する記載はほとんどありません。
また戦争時の政治的決断などを深く考察されることも滅多になく、客観的な事実だけを述べるにとどまっています。

こうしたシステムの違いが、スウェーデン投票率を上げる一因になっているのかもしれませんね。

支持政党の紹介

ただ、社会保障政策の拡充、という観点では、年齢層によって違いがある模様。

スウェーデンには8つの政党が存在します(参考)。

社会民主党
1914年以降、国会で第1党を維持し続け、過去100年のうち80年近く政権についている、スウェーデンを代表する政党。労働組合の支持を受け、主に労働者や弱者の立場に立つが、政権政党としての長い経験から、他の立場に対して妥協することも少なくない。

穏健党
社会民主党のライバルで右派ブロックのリーダー。「保守」ではなく「穏健」なのは、社会民主主義的な改革を否定しているわけではないが穏やかに進めたいという考え方のため。さらに2006年に「新穏健党」となってからは、社会民主主義的な改革の方向性を全面的に受け入れている。主な支持層は企業や高所得者。同じく保守的な立場を取るスウェーデン民主党に支持者を奪われているとされる。スウェーデン民主党と協力するか否かはしばしば党の火種となっている。

スウェーデン民主党
反移民、反EUを掲げる政党。スウェーデンでは極右政党とされ、党員が問題を起こしてマスコミ沙汰になることも多く、国会でも他の政党から協力関係を拒まれている。ただし企業が必要とする労働力の受け入れは認めるなど、現在の日本の主要政党の立場よりも排外的かというと、あながちそうでもない。2010年に初の国政進出を果たして20議席を獲得、2014年には議席数を約2.5倍の49に伸ばした。

環境党
党名の通り、環境保護を明確にしている政党。1970年代末の反原発運動を母体としている。党首を定めずに2人の共同代表を立てるなど革新的なことを好み、若者の支持が高い。移民受け入れに積極的で親EU。現政権を含め、近年は社会民主党の連立パートナーとなることが多い。

中央党
もとは農民の党であった。農業人口の減少に対応して党名を変えたが、農民の党の流れをくんで、地方の利益を重視する。農家を含む中小企業の利益を重視するという立場から、右派連合に属している。環境重視でもあり、右派連合内の環境問題担当と位置づけられている。

左党
もとは共産党であったが、ソ連と東欧共産圏の崩壊後に党名を左党に変えた。基本的な立場は社会民主党に近いが、社会民主党が政権政党としてしばしば現実的(右派政党と融和的)な立場を取ることを批判して、公的サービス重視、高福祉高負担の立場を明確にしている。

自由党
経済・社会のグローバル化を推進するリベラリズムの立場を取る。EU推進、ユーロ導入に賛成。移民受け入れに積極的。NATO加盟にも積極的である。内政では、グローバル化に対応できる人材の育成とうことで、教育に力を入れていることがよく知られている。右派連合の一員。

キリスト教民主
ドイツなど他のヨーロッパにおけるキリスト教民主政党と異なり、国会に進出したのは1991年と遅く、国会では常に小さな勢力である。伝統的な家族愛や高齢者福祉を重視し、移民については人類愛という観点からは寛容だが、最近のイスラム教徒の流入を受けて厳しくなった。右派連合の一員。

現在議席を多く獲得しているのは社会民主党と穏健党になります。
そして現在の首相は穏健党党首です。

この二大政党の支持層が、年齢層によって乖離があるのが、現状のスウェーデン。

Statistaによる年齢別の支持政党、若年層は穏健党、高齢者は社会民主党を支持する傾向がある。

上記のように、支持政党が年齢層によって大きく異なっている。
特に若年層は、社会民主党の比較的ゆっくりとした政策決定に不満を抱いているのだとか。

社会保障政策や移民問題の行末、どうなるか楽しみですね…

特に日本は、自民公明の連立政権が続いていますが、経済政策と人口減少政策にどこまで歯止めをかけられるか不安でもあります…
日銀の金融緩和政策なんて地雷源だらけですし…

こういった情報も、隙間時間でもっと集めていきます。

といわけで、今回はこの辺で失礼します!

寒くなってきてるかと思うので、気をつけてお過ごしくださいね。

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