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初恋という狂気の日々 第十章

第十章 当たって砕けろ

 
季節は過ぎて冬休みも明けた 1月の下旬だろうか 
小学六年生なので 卒業アルバム制作を担当班ごとに行うこととなった

そしてこの担当分けでも どういった経緯かは忘れたが、また彼女と同じ班になった

 この頃になると友人関係は確立していたので、遠慮なく話せる関係性だった

そんな中 同じ班の仲良くなった数人で土日に遊ぼうという話が浮かぶ もちろんその中には私も彼女もいた

学校外で彼女と遊べるだなんて夢にも思わず
その日から私は1週間後の土曜日が早く来ないかと待ちわびる日々だった

そして遊ぶ前日の金曜日 二人だけで制作作業をしていた時だった 


彼女から衝撃の質問が飛びだす
「そういえば 修学旅行で話してくれなかった テラバドの好きな人って誰なの?w 」
私は驚いて咳き込んだ  

最初は頑なに教えるのを拒み 何とか突破しようと試みたが、向こうも中々に引かない むしろより顔を近づけて強い意志で聞いてくる‥‥  

私は顔を真っ赤にして 「言ったらドン引きされる」 と言ったりして口を割らない 
だけども 「向こうは友人なんだから」とより強く出る

そしてそのうち よりによって遊ぶ前日に聞かないでくれよ という困った気持ち よりも もうどうせ誰もいないし言ってもいいや という投げやりな気持ちが強くなっていく

私は覚悟を決めて ヒントを出した
そうすると彼女は「 え?美人ちゃん?!www たしかによく話してるよねw」と全く違う人を答えた

 ※美人さんは後々にも登場するので人物紹介は省略します  文字通り美人です

そんな鈍感な彼女に呆れつつも
もう言うしかないのか と覚悟を決めた 

「あなたです」

 向こうは鳩が豆鉄砲を食らった様な顔でキョトンとし続けて「あーはいはい それで好きな人は?」
唐突すぎて向こうは理解してないようだ
しかしながら 私の様子からして冗談じゃないと改めて気づいたようだ そして数秒黙ったあと 
「ごめん こんなことになると思ってなかったし、考えたことすらなかった‥‥あ、じゃあ 明日はよろしくね」  フラれたのかよくわからない返答をされたあとお互いに帰宅した

帰宅すると直ぐに 彼女にメールを久しぶりに送った
内容としては “いきなり告白してごめんなさい 付き合うとか無理なのはわかってる ただ今まで通り友達ではいてほしい” みたいな感じだった気がする

向こうからの返答も “そうか なら改めてよろしくね” みたいな返信だった記憶 (うろ覚え)

そうして次の日はお互い楽しく遊び 帰宅しようとした時に彼女から、告白の件について話を持ちかけてきた

「改めて昨日はごめん 私はあまり自分自身の恋愛とか興味ないから 未だに返答にこまってる  ただあなたは友人であることは確かだから‥‥ 」

たしかに私も薄々彼女が自分自身の恋愛に興味がなさそうだとは思っていたが、本当に困惑してそうなので想定外過ぎたのだろう  しかし私も もう手の内は全て彼女にバレてしまったので当たって砕けるしか無いと思ったので

「いや こちらこそ 申し訳ない ただやっぱり好きだから これからも頻繁に話しかけると思うし、遊びの誘いとかもすると思う」


今考えれば中々勇気ある発言だと思う

そうして 残り数週間の小学生活はより親しく話す様になり、楽しく終わったのであった 
 ちなみに私の地域は田舎なので、小学校→中学校は中学受験や引越を除いて全員 同じ学校に進学するので そこまで小学校に名残惜しい感じも無かった

次章からは中学生時代の話を書いていく

そしてそれは狂気の日々であった‥‥‥

この記事時点での時系列 小学6年生冬〜春 出会って丁度約3年

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