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  • 虚無感に駆られる日々

    初恋の後日談です いわゆるスピンオフ

  • 初恋という狂気の日々

    自分が体験した 初恋の思い出です 笑い話のつもりで皆さん読んでいただければ幸いです

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虚無感に駆られる日々 第十章

第十章 関心と罪悪感 体育祭は無事終わり、私達の担当する仕事も問題なく終えることができた。 私は片付けの間 もっと頻繁に話したい欲求に忠実になり、愛嬌さんにLINE交換を頼んでみた 「LINE持ってなかったよね?良いかな」 少し驚いた表情を見せた後は、すぐに笑顔で彼女は答えた。「もちろん、いいよ!」 私たちはLINEを交換し、今後も連絡を取り合うことを約束した。 その夜、私は家に帰ってから、早速LINEでメッセージを送ってみた。「今日はお疲れ様。うちらの担当も上手く行っ

    • 虚無感に駆られる日々 第九章

      第九章 心のつぶやきが溢れる前章から月日は流れて、体育祭の時期となった。 校庭にはカラフルなテントが並び、生徒たちは競技に向けて準備に忙しそうだった。私は特に積極的に参加することもなく 全員参加の競技にだけ出るやる気のない生徒の一人だった。 高校では部活に入り、その関係で広報担当をしていため 一般生徒とは違う席位置だった。 偶然にも、部活の関係で愛嬌さんも広報担当だったので席は隣だった。 ※私と愛嬌さんの所属は違う部活 私は愛嬌さんに話かける 「いくら日陰とはいえ暑

      • 虚無感に駆られる日々 第七章〜第八章

        第七章 気まずさの解消は唐突に授業も本格的に始まり 時は少し流れて5月下旬頃 私は学校を終えて、いつもの電車に乗り込んだ。 席に座り、ボーッとしていると 横から誰かが話しかけてきた。 「久しぶり〜」 顔を見上げると 喋りかけてきたのは温厚さんだった。 私は3月の春休み以降 彼女に対して気まずさを感じていたので リアクションに困り 思わず狼狽える 「えっぁあっぁぁ……うん 久しぶり」 しかしながら向こうは何も気にしてない様子 私は すぐさま 春休みに迷惑をかけ

        • 虚無感に駆られる日々 第五章〜第六章

          第五章 第三者からの評判前章から 時は過ぎて 高校の入学式も終わり いよいよ クラスでの自己紹介も終わり、席が近い人達と話し始めた時だった。 私 「X市の A中学校から来たんだ」 隣席の男子生徒(以下 隣席くん)「えっ?!X市 それなら俺もだよ しかも A中なら 何人か知ってるよ 」 私「えっ?!そうなん 誰わかるん?」 隣席くん「塾が同じだったから 男だと ◆くんとか▲くんとか 女子だと 美人さんとか 温厚さんとか」 この時 私は電撃が走る様な衝撃だった 何故なら

        虚無感に駆られる日々 第十章

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        • 虚無感に駆られる日々
          6本
        • 初恋という狂気の日々
          39本

        記事

          虚無感に駆られる日々 第四章

          第四章 意外な反応そうして 前章から三日後 私はもう 残りの人生 塞ぎ込む日々なのだろうと完全に諦めモードになりつつあった その時だった。 いきなり美人さんからラインが来たのである。 「いきなり ごめん〜 漫画借りっぱなしだったよね? いつ返せば良いかな?」 私はそれまで精神的に疲弊しきっていたので、貸していたコトすら忘れていたので、ラインが来た際は理解が追い付かなかった。 数十秒後 私は貸していた事実を思い出し、状況を理解し返信した。 場所と日時を合わせるだけの

          虚無感に駆られる日々 第四章

          虚無感に駆られる日々 第一章〜第三章

          前書き 今まで 私の小学校四年〜中学校三年までの 初恋における狂った日常を記載してきましたが、後日談に関しても希望があったので 少しばかり書かせていただきます 第一章 思い出の喪失 私は絢辻さんと絶縁してからというと、ずっと一日中 部屋に寝込み 泣く気力も無くなるほど憔悴しきっていた。 私は毎日 「あの人の為に死ぬべきだ… あの人の為に死のう… 死を持って償うべきだ…」と呟きながら 横にしていた しかしながら 高校入学が控えてる春休みなので、入学準備に関する書類作成や説

          虚無感に駆られる日々 第一章〜第三章

          初恋という狂気の日々 第五十八章〜最終章

          第五十八章 終わりの始まり卒業式が終わり、数日が経過した頃合いだった。 春休みになってからは、私は毎日 一日中 絢辻さんとの会話を楽しんでいた。 会話の内容としては、中学生時代の思い出話や春休みにどこに行こうか といったものだ。 私はいつもこの時間が幸せで、いかに長く話せるかをひたすら考え、この会話が永遠に続いてほしいと願い続けていた。 しかしながら その夢は無惨にも散るのである その日は卒業式から3日くらい経って、いつも通り LINEをしている時だった。 私は操作ミ

          初恋という狂気の日々 第五十八章〜最終章

          初恋という狂気の日々 第五十七章

          第五十七章 夫婦円満前章から数日が経過し、遂に卒業式当日となった。 教室や廊下では、別れを惜しむ生徒 昔の思い出を語り合う生徒 普段通り過ごす生徒 人それぞれ様々であった。 私のクラスでは、卒業アルバムの寄せ書きページを 書き合っていた。私はクラスメイトの寄せ書きを終えると、足早に絢辻さんのクラスに向かった。 絢辻さんと数分談笑すると、お互いに寄せ書きに記入をする。私の内容は確か “いつも本音で語り合える仲で良かったと心から感じてる” みたいなコトを書いた気がする。 絢

          初恋という狂気の日々 第五十七章

          初恋という狂気の日々 第五十五章〜第五十六章

          第五十五章 安寧前章から少し時間が経ち、合格発表の日となった。 私はさくさくと発表の場へと赴き、結果を確認しにいく、私の結果は合格であった しかしながら 私の内心は ❨自分の結果よりも絢辻さんの結果の方がよっぽど気になるし、彼女が受かってないと本心から喜べない……❩ といった具合で、あまり喜びに実感が湧かなかった 愛嬌さんも近くにいたので、話しかけられた「とりあえずお互い受かって良かったね〜」 私が 「そうだな お互いおめでとうだな」上の空な表情で応えると 愛嬌さん

          初恋という狂気の日々 第五十五章〜第五十六章

          初恋という狂気の日々 第五十四章

          第五十四章 偶然の出会いは突然にそうして 月日は過ぎて入試の日となった。 当日 私は緊張より、さっさと終わってくれ という気持ちの方が朝は強かったし、この頃は最後の勉強漬けだった為か絢辻さんのコトは頭の中から抜け落ちていた。 入試会場に行くため、朝早く電車に乗り込むと近くに愛嬌さんがいた。 ちなみに愛嬌さんと私は志望校が同じだ 私は愛嬌さんに話かける 「今日の入試頑張ろうな」 愛嬌さんは笑顔で返答する「うん やっと勉強漬けの毎日から解放されるね〜」 私は頷く そうして数駅

          初恋という狂気の日々 第五十四章

          初恋という狂気の日々 第五十三章

          第五十三章 年賀状 前章から時が過ぎ、真冬の時期となった。 私は冬休みの間受験勉強に勤しんでいたが、やは絢辻さんのことが気になってしまう (そういえば 詞とは入試の話とか今までしてこなかったな…… いやでも 私と超優等生の絢辻さんじゃ格の違い過ぎるし、意味ないか…… 向こうにとっても凡人のモノサシで話されてもつまらないだけだよな) 昔からだが、やはり 彼女と自分の出来の違いを認識する度に“自分自身の情けなさ”を痛感する。 そして同時に自分の様な無能が、あんな素晴ら

          初恋という狂気の日々 第五十三章

          初恋という狂気の日々 第五十二章

          第五十二章 自分にとっての一番 前章から一ヶ月半が経ち、季節は冬を迎えようとする時期だった。 私達の学年は最終学年としての自覚をテーマにした作文が課題で出された。最終的には投票で学年一番が決まる。 その為 まず始めにクラス代表の作品を決める。私達のクラスで選ばれたのは、言うまでもなく温厚さんだった。 そして 絢辻さんのクラスでは、案の定 絢辻さんが選出された。 そして学年での投票の際に、集票係が募集された。 私はこの時 “悪魔の考え” が思い浮かんだ ❨私が集票

          初恋という狂気の日々 第五十二章

          初恋という狂気の日々 第五十章〜五十一章

          第五十章 練習と伴奏そうして 噂話で盛り上がっている中 合唱コンクールの時期が近づいてきた。 私達のクラスは 体育祭でボロ負けした雪辱をバネに最優秀賞を狙うことになった。 クラスは真面目な生徒が多いので、練習も真剣に励みスムーズに進行していく そして生徒会長の温厚さんがリーダーシップを執り、非常に可憐な指さばきで伴奏もこなすコトで、練習に深みが増す。 そうした日常が続くと、クラスの一体感は自然と強まり よりクラスの雰囲気が良好になっていた。 そんな日々が続き、私は思わず

          初恋という狂気の日々 第五十章〜五十一章

          初恋という狂気の日々 第四十八章〜第四十九章

          第四十八章 色恋沙汰は突然に前章から数日が経ち、天狗は私にきちんと謝罪をして ゴタゴタが一段落して落ち着いてきた頃だった。 その日の帰り 私はとりあえず 絢辻さんに無事 解決したコトを伝えようと思い、下駄箱で話しかけた。 「そういえば 前のゴタゴタは向こうが謝ってくれたし、解決したよ 色々気遣ってくれてありがとう」 絢辻さんはキョトンとした顔で反応する 「ん?えぇ? もう? 早くない?」 私が謝ってくれたから解決した旨を伝えると、彼女は少し引いたように驚く「えっ……謝って

          初恋という狂気の日々 第四十八章〜第四十九章

          初恋という狂気の日々 第四十七章

          第四十七章 持ちつ持たれつ夏休みの終わり 学校が始まった 私は夏休み中に絢辻さんと考案していた ある計画を実行することにした その計画とは 私が聞いた天狗の話を絢辻さん経由で先生に報告する→そこで、何かしら天狗がまた揉め事を起こしたら 絢辻さん経由で報告をする→そうするコトで 天狗に反省を促す狙いだ。 何故 絢辻さん経由で報告かといえば、私の様な凡人生徒よりも 学年No.2 正に優等生と呼べる 絢辻さんが報告した方が 先生の対応もより真剣になるはず と見越したためである

          初恋という狂気の日々 第四十七章

          初恋という狂気の日々 第四十六章

          第四十六章 才色兼備 夏休みが始まり 模試を受けたりするなど 本格的に受験モードになりつつある時期となった。 優等生である絢辻さんは当然 忙しいし、私も前より忙しくなってきて 夏休みに会う頻度は全く無かった。 しかしながら 生徒会主催の校内清掃ボランティアイベントが8月の中頃にあったので、私はそれに参加して 絢辻さんと喋る機会を作ることにした。 ボランティアは絢辻さんと温厚さんの二班に分かれて行動をする形となる 絢辻さんの図らいもあって 私は絢辻さんの班に配属された。 ス

          初恋という狂気の日々 第四十六章