【映画】リトル・ダンサー
胸が熱くなる、を通り越して、体の芯に火がつくような映画だった。
「男たるもの、こういうもの」という固定観念が強い炭鉱夫の父親と兄、認知症の祖母。
現代なら「ヤングケアラー」と呼ばれるだろう少年の生活の描写から、ストーリーは始まる。
「踊りたい」ー。
バレエとの出会いによって自分自身の奥底から湧き出してきた、強い思い。
「やめておけ」「何を考えているんだ」という、大切な家族からの言葉にもどうしても消すことのできない、強い強い思い。
わたし自身にもあった、そういう思い。
それはきっと、「たましい」と呼ばれる場所からの、声。
魂の声を揉み消さなかった少年の姿に、わたし自身の魂が喜んだのがわかった。
体の芯に火がついたようなあの感覚は、きっとわたし自身の魂の喜びの声だ。
快哉を叫ぶような、歓喜の声。
映画の終盤、「踊っているときはどんな気持ち?」と訊かれた時の少年の答えに、激しく共感した。
「そうそう、そうなの!」と、少年の肩を揺さぶって笑いたくなった。
やりたいことを無心でやっているときのわたし自身の(そしてきっとあなたの)気持ちを、彼の言葉はまさに言い表している。
どんな言葉だったかは、ここには記さない。
この映画のストーリーを追ったあとでなければ、きっと十分には伝わらないから。
ぜひ映画で、味わってみてください。
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