【絵本】『ルピナスさん』バーバラ・クーニー

世の中を、もっとうつくしくするために

「世の中を美しくする」ということを意識しながら生きる女性の物語。
老いや孤独をすべて引き受けた上で生きる喜びを歌う、
人生への愛に満ちた極上の絵本。

クーニーの絵本はどれもそうなのだけれど、
詩情と愛に満ちみちているのに決してウェットではなく、ドライで凛としている。
柔らかく軽やかなのに、どんな嵐にも負けないような強さがある。
それはまるで生命そのもので、わたしがクーニーの絵本にこれほど惹かれるのは、つまりそのためなのだと思う。

大人のかたへ。
贈り物にも。

ルピナスさん―小さなおばあさんのお話