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主張しないという美学(デザインのお話)

僕の仕事の話を少しすると、場における体験を設計して、人の態度変容を促す。。。なんて小難しい表現をしてみましたが、もう少し平たくいうとリアルプロモーションといった広告領域を扱っています。

デザインという言葉を、仕事の中で非常に多くつかいますが、自身にとってデザインの考え方や姿勢という視点で、とても感銘を受けた記事を発見したので、リンクを貼ります。

https://visual-shift.jp/5357/

2017年の記事ですが、昨日たまたまめぐりあい、ハッとさせられるものを感じました。(特に僕の場合はアートではなく、商業デザインをあつかっているので。)

いろいろ情報が更新されるこの昨今の中で、
3年前の記事にもかかわらず、
古い情報だ、、、なんて事を微塵も思わなかったので、本質的な内容に感じます。

ちなみなやデザインと聞くと皆さんは、
その言葉から何を連想しますか?

置かれている環境や、好きなもの、嗜好性、過去の経験から色んなアプローチや捉え方ができる言葉で、面白い言葉だなって思います。

さぁ、話を戻しまして、
リンクを貼った記事の中、
特に感銘を受けたのが、下記のセンテンス。

1.
デザインのスキルを使って、物や事の本当の価値を人や人の暮らしへと繋ぐこと、物やクライアントと生活者の間に立って、伝えるべきことを適切に翻訳し、正しく伝わるようにお繋ぎすることです。

▶︎広告領域に属しているからこそですが、
面白いとか、映えるとか、話題を狙うとかで
色んな手法や見せ方につい走りがちですが、

商品やブランド・サービス、時には人、
そのアイデンティティやこだわり、価値が
伝わっているかどうか

ここを逸脱していくと、
それはエゴであり本質から外れていくので、
気を引き締めないとと思う。

2.
そもそもうまく機能しているデザインというものは、“気付かれない”ものなんです。たとえば椅子は、本来座り心地を提供するものであり、デザインは座るという行為に導くためにあればいい。

▶︎ここは本当になんか逆説的というか、たしかに椅子は最初から椅子じゃなかったといいますか。。昔は椅子なんてなかっただろうから、
座るという所作を『座る』にたらしめることを実現するために、あの形が考えられて椅子というプロダクトが生まれた。。。と思うと、なんだか面白いなーと思う。

話はあっちこっち行きますが、

様々なものが、すでに飽和し溢れている時代。 
そんなコモディティな社会なの中で、
価格や利便性の他に、
ストーリーに共感して対価を払う。
そんな波が前にも増して来ていると、
肌で感じています。

誇大な広告は意味をなさず、
より透明性が求められてくる。
そんな時代になってきていると自分は思いますし、そうあるべきだと思っています。

そうした視点からも、
真摯な『ものづくり・事づくり』に励み
『伝わる』を丁寧につくる。

本質的なコミュニケーションの設計作業に
前向きに取り組もう。そんな事を今日の自身の戒めとして締めようと思います。

ここまで読んでいただいた方は
ありがとうございました。

・・・・・・・
少し告知っぽくなりますが、
有楽町に新しく出来た
グローバル旗艦店となるUNIQLO Tokyo店舗内のライフウェアスクエアというエリアで
製品の持つストーリーを伝える企画展示を
ライゾマティクスさんとご一緒し、一部クリエイティブと実制作を担当しています。

詳しい事はここではまだお伝えできないのですが、ユニクロのものづくりへの姿勢、
製品のこだわりが少しでも伝われば良いなという気持ちでプロジェクトに臨んでいます。

間も無くお披露目になりますので、
お立ち寄りいただく機会がもしありましたら、
そっとご感想を頂けましたら、
凄く僕が喜びます。

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