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夏の終わりに|詩|&名渡山遼さん

少し焼けた肌をなぜる風
夕焼け空も
たそがれも
いまはもうそれぞれの目を閉じて
あたりはすっかり暗くなった

海月を透かす夜光虫の群れ
かすかなひかり
砂に混じる星の粒

さらさらした浜辺で
桜色の
細い巻き貝を
見つけたよ

でもそれは
ふれてはいけないものだと
知っているから
波打ち際を歩く

はだしの足を洗う波
白い水沫がかぶさって
爪先は銀に染まる

降り注ぐ星の雨
その下を
このままずっと
歩いていこう

瞼をかすめる夜風が
おやすみ…とささやいて

この世の重荷を
すべて海に
ゆだねることができる
その日まで




名渡山遼さんの曲を聴きながら、思い浮かんだ景色を書きとめました。




一般的なウクレレは、ハワイアンコアという木を使っていて、明朗な音がします。
名渡山さんのウクレレは、ホワイトシカモアという種類で、ヴァイオリンに使われる木なのだとか。
そのため、なんともつややかで甘い音色。

いつもはAmazon Musicで聞いていますが、動画を見つけたので貼りました。
名渡山さんの手が大きいのか、ウクレレが小さいのか、よくわからなくなるサイズ感。

ヴァイオリニストは、楽器を鎖骨のところに挟んで演奏するため、自分の身体も使って音を生み出し、響かせているそうです。
名渡山さんも、身体にくっつけて弾いているから、名渡山さんならではの音が鳴るのかもしれません。
アポローン神の七絃琴キタラが神々しいのも、そういうわけなのでしょう。(きっと)

音楽って、命そのものなのですね。


さて。
明日から9月ということで、今晩は思い乱れる方もたくさんいらっしゃると聞き及びます。

逃げてもいい。
世界はきっと、もっとずっと広いと思う。

身体がこわばると、余計に緊張して不安になったり、いやなことばかりが思い浮かんだりしがちなのだそうです。

どうぞ、身体をゆるめて、少しでも楽になれますように。

そんな願いもこめて選んだ『美女と野獣』ウクレレバージョン。

音と音の間を埋める風の音に、導かれますように。

たいしたことも書けませんが、あなたに幸あれ光あれと、祈っています。


タイトル画像は、stock.fotoより。
お名前がわからなくなりましたが、クレジット表記不要なので許してね。


#8月31日の夜に
#詩 #海 #たからもの #名渡山遼 #ウクレレ
#眠れない夜に

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