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Big Bill Broonzyは聴きやすい

noteを見ていると若い人もブルースを聴いているのが分かった。昔だったらクラプトンやキースリチャーズがインタヴューでブルースマンをそれこそ10人以上くらい出して、これは聴かないと絶対マズいみたいな感じで語っててこっちも真に受けて全部メモして渋谷のタワーレコードとかレコードショップへ行って、できればCDで手に入れたいんだけど、ほとんど無理で、CDであるやつだけでも少ないバイト代でなんとか買って、そんで家で聴いてみたらすごいショボくて、天を仰いだ。。。という経験は音楽好きであれば誰でも経験していることだろう。

ところで何で日本人はブルースが好きなのだろうか?謎としか言いようがない。日本人だったら民謡ではないのか?三味線ではないのか?その辺はこれからの研究課題かもしれない。

あとけっこう疑問なのがどこまでがブルースマンと呼べるかどうかだ。クラプトンはブルースマンなのかと言えば違うだろう。ブルースロックということになる。では黒人以外はブルースができないのか?こういった白人の女性はどうなのだろうか?

ではBBキングはどうか?ブルース以外も普通にこなしている。普通のブルースロックミュージシャンのようだ。

マディーウォーターズは個人的には大好きだがリアルなフォークブルースではないような気がしないでもない。明らかに50年代の終わりくらいに売れ線に転向したような感はある。ちなみにこれは再現VTRのようだ。

出来れば戦前のフォークブルースマンがいい。ロバートジョンソンみたいなのだ。ところがそうなるとギターを掻きむしってシャウトするようなチャーリーパットンとかに行きつく。そうするとまた理解できなくて天を仰ぐことになる。

そんなこんなでビッグビルブルーンジーだ。とりあえずカントリーブルース/ミシシッピブルースとしては薄口な存在であることは確かだ。この人はシティーブルースとかシカゴブルースの開祖とか言われている。

こういったビデオを見るとギターをやっているモノならすぐに普通のチューニングでブルースをやってるなというのが分かる。つまりビッグビルはそこそこ洗練されたテクニックとピッチ感覚を持っていたことがわかる。

クラプトンもアコースティックブルースになるとビッグビルのやり方が得意だった。
そもそもクラプトンなんかアルマーニでバシッと決めててすごいお金持ちのくせに古いブルースがどうのこうのと言っても全然説得力がない。当時も揶揄されていたけどもう完全に産業ロックにどっぷり浸かっているような感じで「私はプアボーイで、なんだかんだ。。。」みたいなブルースを歌っておかしいとしか言えない。まあそれは置いといて。

話をもどすとビッグビルは普通のチューニングのブルースの形式を一般的に広めたと言っても過言ではない。ブルースの世界基準を作った。なのでピアノとも普通に共演できた。ロバートジョンソンのスタイルだと難しいだろう。

また有名な話だが1938年と39年のニューヨークの大々的な黒人音楽のコンサートでロバートジョンソンが殺害されてしまったので代役としてビッグビルを立てた。つまり当時からビッグビルはロバートジョンソン級のブルースマンであることがわかる。ということでロバートジョンソンがクセが強くてダメだなと思ったらビッグビルを聴いても問題ない。

でも正直日本人の私が無理くりアメリカのブルースなんて聴く必要なんてないと思う今日この頃だったりするが、ブルースは今後も聴いてしまうだろう。

おしマイケル。

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