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私の好きな音楽(ウェス・モンゴメリー)

モダンジャズを普段から好きで聴くわけではない。ウェスも好きではまったという記憶はない。でも30年前からずっと聴いているというのは何か魅力があるのかもしれない。結局ジャズの良さというのは一発録音の良さなのかもしれない。70年代ごろのフュージョンからスタジオ作業が過剰になったと思っている。満足な演奏ができるまで録り直したり、トラックをいくつも重ねたり、そうすると音楽の持つ本来のパワーは失われる可能性がある。今なんてPC1台があればなんとかなってしまう。ライブを見に行くのが一番いいのだが、そうもいかない今日この頃だ。
ということで私が必聴と思っているウェス・モンゴメリーのアルバムを挙げる。一応古い順にしようと思う。

The Wes Montgomery Trio
はじめて聞いたときはそれほどピンとこなかった。そんでCDも売ってしまったように思う。なのでまた買い直したりした。そういった売り買いもバカバカしいのでだいぶ前にウェスのCDは売らないことにした。たぶんだがウェスがレコーディングし始めたころのアルバムだろう。時代は50年代末くらいかな。ジャズ界に何だかわからないテクニックを持ったギタリストが出てきたなというところだろう。ウェスもまだ新人なので静かにしていたのか?インパクトはないが聴き続けると味があると思う。

The Incredible Jazz Guitar
これは説明の必要がなくて、誰もがいいというやつだ。モダンジャズの名盤とかにも出てくるし。アルバム1曲目のインパクトも十分あった。聴けば聴くほどけっこう粗削りなところもあってロックみたいでカッコ良いと思う。多分ウェスのアルバムでは1,2を争う人気だと思う。

Groove Yard
これは微妙なところだが個人的に好きで聴いてたやつだ。それほど人気はないように感じたけど後々パットマルティーノも愛聴していたことを知って安心した。何が良いかというと兄弟で録音しているため、曲のアレンジが凝っている。いろいろ家であーでもないこーでもないと練習したのだと思う。モダンジャズの録音はだいたい2~3時間くらいスタジオ借りてリーダーが適当に集めたリズム隊に指示出して録音して終わらすというそっけないものが多い。またはライブを重ねて多少手慣れたころに機材を入れて録音する。これは違うんじゃないかとずっと思っている。どうだろうか?ここまでが60年代はじめくらいの録音だ。

Smokin' At The Half Note
かなり間をすっ飛ばした。本来なら間にSo much GuitarとFull HouseとBoss Guitarあたりが入ると思うけど飛ばした。ジャズなんてどれも同じだからどんどんすっ飛ばして聴いてもよい。たぶんだが60年代半ばくらいの録音だろう。レコード会社もRiversideというマイナーレーベルからVerveというジャズの中ではメジャーなレーベルに移籍している。リズム隊もマイルスのリズム隊だ。なので移籍してミュージシャンシップ的には良かったことだろう。Verveレコードでは徐々に分かりやすいラテンみたいなこともやり始めて一般人にも人気が出始める。

A Day In The Life
60年代終わりにA&Mというカーペンターズで有名なメジャーレコード会社へ移籍した。この映像の出だしにA&Mの社長のハーブ・アルパートが出てうれしそうに紹介している。ハーブアルパート自身もトランぺッターで既に超有名。オレンジのスーツを着させれれているのも良い。怖くない人ですよみたいな感じか。このレーベルでイージーリスニングジャズといういかにも喫茶店やスーパーでかかっているようなジャズを作り上げることになる。

順風満帆としか言えない中で68年に亡くなってしまった。レコーディングキャリアはちょうど10年。心不全だったとかいろいろ書かれているが個人的にはクスリなんじゃないかなと思っている。ミュージシャンがいきなり死ぬのはクスリと相場が決まっていた時代だ。どうだろうか?

おしマイケル。

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