神に仕えたいオタクが五感を使って思いついたことを書く草子 part.2 ~竹を取られた物語~
本日、文学史の授業で竹取物語の話がありました。そこで先生はまず私たちにこうお聞きになったのです。
Q.竹取の翁はかぐや姫をどうやって竹から取り出したのか?
①まさかり(斧) ②のこぎり ③なた ④チェーンソー
先生、どうしてチェーンソー入れたの。
皆さんはどうしたと思いましたか?
私は③だと思いました。鉈は林業や狩猟など山に行く人がよく使う刃物ですし、④よりはまだ(当時としては)現実的ではないかと思ったのです。
先生がチェーンソーという選択肢を用意する時点で面白かったのですが、アンケートをとるとボケに走ったのか意外とチェーンソー派が多かったです。
さて、では答えはなんだったのでしょうか。お爺さんはどうやってかぐや姫を出したのでしょうか。
果たして、正解は……?
A.そもそもお爺さんが竹を切った描写がない。
……あっまってごめんなさいブラウザバックしないでこのクイズ作ったの私じゃないしごめん待って(震え声)。
実際
お爺さんが竹切りに行ったよ→竹がなんか光っとったよ→めちゃ可愛いロリ出てきたよ
なんですよ。竹の中にいたことは示唆されてるのに竹を切る描写は存在しないんです。
ということは、かぐや姫はすぴりちゅあるな力で自力で竹から出てきたということになります。絵本の「竹を割ると女の子が!」は後付けの設定に過ぎないのです。まあ童話では原作の改変なんて当たり前のようにありますしね…。
「え、マジで?」って感じですが、かぐや姫も元は月の住人ですから不思議な力があっても何らおかしくありません。そもそもかぐや姫は三寸(約9㎝)の状態で見つかってから三か月で成人の儀を行える姿まで成長していますし、普通の人間とは根本的に違うことは明らかです。
…ここまで考えて、私には思ったことがあります。
かぐや姫って、どんな人なんだろう?
あらすじからわかることといえば、とにかく美人でどんな貴公子の求婚も退け帝の愛さえも拒んで月に帰った女性。本当にそれだけです。どんなものが好きだったとかどんな性格だったとか、とにかくわからないことだらけです。
私はこの謎だらけの女性が気になって仕方なくなってしまったのです。当時の男性ってこんな気持ちだったんだな…そりゃ最近まで子供のいなかった爺さん婆さんが突然現れた美女と住んでるって聞いたらどんな人か気になるよね、見に行くよね、うん。
そんなわけで、次回はかぐや姫のあらすじを振り返りながら、当時の文化などとも照らし合わせて(私の妄想で)かぐや姫という女性像をまとめてみたいと思います。
竹取物語は絵本や学校の授業以外では触れる機会が少ないと思いますし、皆さんも一緒に異界の小町を妄想してくださると嬉しいです(そしてコメントで教えてくれ)(出た露骨なコメ稼ぎ)。
次回は結構長くなると思うので明日更新できるかはわかりませんが、よろしければ見てやってください。
では、秋の美しい月を想って。
かしこ
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