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ナッジ理論と消費者行動の誘導【vol.80】

みなさんこんにちは青島です。
さぁ今回もやっていきましょう!

ナッジ理論と消費者行動の誘導


ナッジ理論とは、消費者の選択や行動を僅かな刺激や仕掛けを通じて誘導する方法です。
珈琲ビジネスにおいても、さまざまな方法でナッジを活用することで、消費者の行動を促進することが可能です。

ナッジ理論の基本と応用

①行動の誘発設定を設ける

これは消費者の選択肢を絞って行動を誘発する効果があります。
いくつか事例を挙げます。

・スーパーのカートやカゴの大きさ
スーパーのカゴを手に取ったとき、無意識にカゴの大きさに合わせようと商品を購入する傾向があります。

・階段を使わせる仕掛け
エスカレーターやエレベーターがあるショッピングモールの階段付近に「ここまで登って〇〇カロリー」という貼り紙を設置。
そうすると、階段を選ぶ人が増えたという事例があります。
これも行動を誘導するナッジ理論です。

・自転車置き場の貼り紙
放置自転車が多発した場所に、「自転車を放置しないでください」と伝えるよりも、「ここは自転車捨て場です。ご自由にお持ちください」と貼り紙を設置したとたんに、放置自転車問題を解決したのです。

これらのナッジは、消費者の選択肢を絞って簡素化し、行動を誘発する効果があります。

②効果的なフレーミング
フレーミングは情報の提示方法によって消費者の判断を変える手法です。

例えば、価格を「1日あたりX円」ではなく「コーヒー1杯あたりX円」のように提示すると、消費者は商品のコストを別の視点で考えることができます。

このナッジは、価格の合理性を強調し、消費者の支出意欲を高めます。

消費者行動へのナッジの効果的な組み込み

メニューデザインや商品陳列は、消費者の選択に影響を与えます。

例えば、珈琲メニューで「おすすめ」として特定の商品をハイライトすることで、消費者はその商品を選びやすくなります。

特に数あるブラックコーヒーの銘柄に一つだけハイライトすると顕在層の消費者にはより強く影響を与えます。

また、商品の並び順(アンカリング)も選択を誘導するポイントです。

例えば、うなぎ屋などにある松竹梅も真ん中を価格帯に誘導させています。

また、メニューの並び順による
見せ方もあります↓

【パターン1】

ブラックラテ         700円
カフェラテ    480円
ブラックコーヒー 450円

【パターン2】 

ブラックコーヒー 450円
カフェラテ    480円
ブラックラテ   700円


これはパターン1の方
カフェラテやブラックコーヒーの値段が安く感じさせる事ができます。

ブラックラテを1番上に置く事で700円という価格帯がアンカーになり、480円のラテが消費者にとっては安く感じさせる事ができます。

倫理的なナッジの配慮と透明性

これらのナッジを実装する際には、消費者に対して正確な情報提供が不可欠です。

例えば、特定の商品がセットメニューで提供される場合、個別の商品価格との比較も明示し、消費者が適切な判断を行えるようにします。


また、ナッジは消費者を特定の選択肢に導くことが出来ますが、選択肢の多様性を確保して消費者が自分に合った選択を行えるようにすることも重要です。


以上が
ナッジ理論と消費者行動の誘導に
関するお話です。

ナッジを使用する際には、自店の利益より、消費者の利益と透明性を最優先に考え、構築してから倫理的な適用を心がけることが重要です。

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