後編:生豆の加工方法と管理【vol.69】
みなさんこんにちは青島です。
さっそく前回の続きからやっていきましょう!
コーヒーの生豆を守るための適した素材は2つあります。
真空パックとGrainProです。
↓写真
真空パックとGrainProバッグのどちらも、豆を湿気や臭いから守ってくれます。
真空密封されたバッグは、豆を湿気、臭い、酸素から保護し、生豆の老化を遅らせます。
真空密封する前に、保管中のカビの発生を防ぐために、豆の水分活性を測定する必要があります。
実装コスト
真空包装の費用は 1 ポンドあたり
約0.15~0.25米ドルです。
日本円にして約36円ほど。
真空パックを実装にするには特別な設備が必要で生豆の出荷が遅れることが多いため、
出荷に関してコストとリスクがないわけではありません。
GrainProやその他の密閉バッグは、コーヒーを湿気や臭いから保護し、真空包装よりも安価で使いやすくなっています。
GrainProバッグは、黄麻布の袋よりもはるかに長くコーヒーを保存できますが、真空パックの半分の長さと言われています。
1 ポンドあたり約0.05~0.10米ドルで
日本円にして約14円ほど。
コストでGrainProバッグは、品質を重視する焙煎業者にとって最良で最も実用的なオプションです。
真空密封と同様に、保管中のカビやその他の微生物の発生を防ぐために、豆をGrainProバッグに詰める前に豆の水分活性を測定することが重要です。
ちなみに生豆を真空密封バッグに入れて0°C未満の温度で保存すると、風味がほぼ完全に何年も維持されます。
少し前の話で
一部の焙煎業者が特別なロットの豆を冷凍し、収穫から数年後に「ヴィンテージ」コーヒーとして提供していましたね。今ではそのような需要はありませんが。
ただし、反対に極端な暑さと湿気の中で数日間保管すると、ほとんどの生豆が台無しになります。
過度に高温または多湿の状態、焙煎機の近くに豆を保管すると、生豆の品質が低下する可能性があります。
焙煎者達が選んだ包装の種類に関係なく、倉庫が一年中安定した保管条件を提供できるように対策をしているのはこの為です。
水分活性
コーヒーでいう水分活性とは、水とコーヒー豆まとの間の結合の強さの尺度です。
水分活性レベルは、水分が豆の中または外に移動する可能性を示し、保管中の劣化の速さに関与します。
水分活性は、生豆中の水分の重量パーセントである水分含有量とは異なります。
2 つの測定値は相関していますが、水分含有量が 12% を超えると相関が低下する可能性があり、両方の特性が、カップの品質、保存中のコーヒー生豆の分解速度、および保存中の微生物増殖のリスクに影響を与えます。
水分活性レベルの最適な数値は、輸入業者の調査では、0.53~0.59の範囲であると言われています。
水分含有量の理想的な範囲はすでに確立されていて、焙煎業者は水分含有量が10.5%~11.5%の生豆を購入することをお勧めされています。
水分含有量が特定の範囲内にある生豆を選び20°C~22°Cで相対湿度45%~50%の環境で保存すると、安定するための最適な条件が得られます。
密封された袋に入った豆は、保存温度が低いほうがよい場合がありますが、焙煎する前に数日間室温に戻す必要があります。
コーヒーの旬とは
多くのロースターは「旬」のコーヒーのみを提供することを強調しています。
コーヒー業界の他の業界と同様に、季節性のコンセンサス定義はありません。
最新の収穫からのコーヒーであれば季節性があると考える人もいれば、収穫からの任意の経過時間に基づいて季節性を定義する人もいます。
コーヒーの旬はそれぞれに答えがありますが、私自身もRyan Brown 氏と同じようにそう思います。
終
最後までありがとうございました。
まだまだ焙煎編は続きます!
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