ひなちゃん保育園初日!

 この4月からひなちゃんの保育園が始まった。
ひなちゃんが生まれてから1年と6ケ月。これまでのひなちゃんの人生の大半の時間、ママかパパのどちらかは必ず傍にいた。ママのほうが圧倒的に一緒にいる時間は長い、と書いておかないと後から怒られそうだが、二人が同時にひなちゃんの傍を離れた時間をトータルしても、2日に満たないのではないだろうか。
それぐらい一緒にいた。家にいる時も外出している時も。
 これからは、ひなちゃんの人生の時間の多くを保育園で過ごすことになる。保育園が終われば幼稚園・小学校・中学校…と、一緒に過ごす時間は今後少なくなる一方だろう。
そう思うと少し寂しい気もするが、気を抜ける時間ができたのもまた確かだ。
 登園初日はいつもより少し早起きをした。朝ひなちゃんをお風呂に入れる生活リズムだったこともあり、準備に時間がかかるためだ。そして何より計画通りになんて進まないことは、この1年販でいやというほど学習した。
 ひなちゃんはいつも通りモリモリ朝ごはんを食べ、そのあとは一服と言わんばかりにテレビを観るのが日課になっている。最近ではすっかりブームになったアンパンマンを観ながら機嫌よくしている横で、登園の準備をした。
着替え一式、ビニール袋、名前シールなどを我が家でいう保育園バッグに入れ、いよいよ出発だ。
 といっても保育園は自宅から1分ほどの距離にある。ひなちゃん一人でも帰ってこられるのではないかと思うぐらい近い。
ひなちゃんに、お出かけ用のハーネスがついたリュックを背負わせて3人で家を出た。
 外はいい天気で暖かく、とても春らしい陽気だった。ひなちゃんはいつもの外出と思っているのかますますご機嫌で足取りも軽い。
3人で登園しながらふと、この日のことはきっと一生忘れないんだろうなと思った。
 保育園に着くとひなちゃんはなんだかよくわからない様子でスタッフの方にだっこされ、我々はひなちゃんが泣き出す前にと早々に退散した。
 初日は慣らし保育で1時間。ほっと一息ついていると1時間なんてあっという間だ。
ひなちゃんのいない家にママと二人でいるのはとても不思議な感じだった。ひなちゃんが生まれる前に戻ったかのような懐かしい感じもした。
 帰り際、保育園のスタッフの方に話を聞くと、ひとしきりおもちゃで遊んだ後やはり泣き出したらしい。外に出れば我々に会えると思ったのか、せっせと靴下をはいて外に出ようとしたのだとか。
そんなわがままを聞いてくださり、時間の大半を園の前で過ごしたそうだ。
そう、1時間は決してあっという間ではないのだ。子供にとっては。その感覚は忘れてはいけない。
 ともあれ無事保育園に通い始めての最初の週が終わろうとしている。
ひなちゃんにとっての試練はもう少し続きそうだが、1日も早く保育園という場所を思いっきり楽しめるようになればと願って止まない。

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