見出し画像

一般企業から高校教師への転職4

#お仕事小説部門 #創作大賞2023

第4回部活

いま、社会を騒がせている部活問題。
私はバレーボール部の第2顧問と活動の活発な文化部の第2顧問の2つを命じられた。
第2個顧問とは、第1顧問の補佐役であり、第2顧問は2つを掛け持つとルールがあった。

ちなみに私はバレーボール経験は全くない…

教員は、みんな部活がやりたくて、部活が好きでやっているのだろうと思われているのかもしれない。
実際には、やりたくてやっている人ばかりではない。

第1顧問の先生は大卒3年目の元気な先生。教科は体育ではないく、文系科目だが、とても元気が良くて活発だ。

第1顧問の先生に挨拶をする。
「試合の引率など、手が届かないときにお願いしますね。」といわれ、快く返事をした。

土曜日の活動は毎週。
掛け持ちの文化部も、ほぼ土曜日の活動がある。
第2顧問とはいえ、2つの活動が交互に土曜出勤となると、毎週土曜日は出勤という結果になる。

土曜勤務の手当は、数千円程度。
時間で割ると、実質最低賃金を下回ることになる。
もしくは振り替えだが、なかなか休みは取れない。

3年生の引退試合。
何故か顧問全員が出勤をして、引退する三年生を労う。
(そういう伝統らしい…)

放課後に顧問会議と言って、顧問の先生方が集まって、トーナメントの抽選をする。
熱心な顧問が白熱をして、遠い出張先で遅くまで会議。

試合の引率では、審判をしなくてはならないので、ルールを勉強しなくてはならない。
興味のないスポーツのルールを勉強するだけでも大変だが、審判の講習は何故か自腹。

そんなことで、心も体もズタズタになっていく。

部活の闇にはまっていったのだ。


つづく


第1回 教師に転職する決意

第2回 配属先の生徒たち

第3回 同僚の先生たち

第4回部活

第5回立番

この話は、自分が見たり聞いたりした教員の仕事(働きかた)についてを基にしたフィクションです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?