ある日名付けた名前の先で

僕の本名は、あるアイドルからいただいたらしい。当時の映像を観たらめちゃくちゃ可憐なお姉さんだった。

えっまってWinkでアイドルに目覚めてたと思ってたけど最初の推しはこの方か？？

というのは置いといて、僕と同じ名前の人はおそらく全国に何人もいる。

何歳か年上の人でも、遂には学生時代の同じクラスでも同姓同名の子がいた。

名字がポピュラーで名前もポピュラーだと、同姓同名は発生しうるのだと学んだ。

まず名字だけ同じ、名前だけ同じな人もごまんといたわけだけど。

とにかくめちゃくちゃ面倒臭かったし、自分の名前じゃないような感覚がずっとあった。

名簿で｢○番の○○さん｣って呼ばれたり、さすがにクラスメイトにそれは無かったけどどっちが声をかけられているのか分からないことも多かった。

あるとき出会った同姓同名ちゃんはとても社交的だったので、陰キャコミュ障精神な僕には声がかからないだろう、みたいな思いもどこかにあったりもした。

そう思わせるくらい同姓同名の子とは反りが合わなかったのかと言われると、むしろ同姓同名の子くらいしか仲が良いと言える友達がいなかった。

それなのに、一緒に動いていることで不都合があれば申し訳ないな、みたいな、変な遠慮もあったりもしたなと思い出す。

そんなこんなで、高校時代から飛び込んだネットの世界では、好きでしっくり来る、それでいてあまりいなさそうなペンネームを名乗りたいと思った。

マンガの大好きなキャラクターから｢たくと｣をいただいて、しばらく近いような名字を付けつつ、最終的に同じマンガのキャラクターから｢あおい｣もいただいて、あるときから｢あおいたくと｣で落ち着いた。

｢たくと｣がメインな名前のはずだったけど、ドルオタとして現場に行けてた頃は｢あおいさん｣と呼んでいただける機会も増えた。これも結構悪くないなとは思えてきた。

リアルな名前よりも、やはり結構嬉しかったり、しっくり来たりしている。

人生の半分くらい名乗ってきた今では、あおいもたくとも結構定着してきている。

まあ、それでも、本名は捨てられないし、

完全に手放すこともできないとは思っている。

だから息抜きでもリアルにしんどくなっても、

もう一つの人生みたいな｢あおいたくと｣の人生を、少しずつ刻み続けることが、楽しみだったりもする。

#名前の由来