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ホルモン補充療法を選択しました: 更年期障害治療体験記 【読書感想文】 治療に辿り着くまでの苦労がありました

★★★★☆
Amazonでレビューしたものです

「更年期ってなに?」「ホルモン補充療法って!?」
これから更年期を迎える方、更年期症状で悩んでいる方へ。
医師ではない一般女性の著者が、実際に経験した、患者としての独自の視点から綴る更年期障害治療の体験記。
ホルモン補充療法に積極的な医師探しの苦労話から治療開始したあとの症状の変化、
さらには治療中の赤裸々な副作用の話まで。
ジェルからパッチシートや飲み薬、男性ホルモンにいたるまで、更年期を楽に過ごすためのノウハウ満載!
著者が身銭を切ってトライした経緯の詳細が、あなたにとって、必ず何らかの示唆を得られる一冊です。
男性にとっても女性との理解を深める上で欠かせない情報が詰まっています。



1.作者の経験談

この本は一人の女性の9年間にわたる更年期障害の治療経験談になります。

筆者は、42歳の時に子宮内膜症、卵巣嚢腫、子宮筋腫で手術を受けています。
そして45歳ごろから、疲れやすさ物忘れ、だるさ、イライラなどの症状が出るようになりました。

女性の生き方を変える更年期完全ガイド: 心身の健康から、ホルモン療法、ダイエットまで

こちらの本を読んでアメリカではホルモン補充療法されていることを知り、筆者も治療を受けたいと考えたそうです。

2.医者を探す


しかし、実際に治療を受けるまでが苦労だったようです。
そういった治療に積極的でない産婦人科医に受診を繰り返したため、、だそうです。

医者も色々ですからね。

筆者は、どうにかこうにか合う産婦人科医を見つけて、更年期障害の診断を受け、ホルモン補充療法を開始されました。
自覚症状から5年、51歳の時というので、ずいぶん長い時間がかかってしまったなという印象です。

3.治療も探す

HRT=Hormone Replacement Therapy ホルモン補充療法が開始されました。

とはいえ、治療を始めてからも紆余曲折があったようです。

①エストロゲンのジェル

エストロゲンのジェルを開始して、眠れないなどの症状が良くなったものの、今度は不正出血が続いてしまいました。子宮筋腫が見つかり、がん検診を受けて結果が出るまでホルモン補充療法は中止となりました。

②エストロゲンとプロゲステロンのパッチシート

がんはなかったものの、治療方法が変更となり、今度はパッチシートになりました。週2回はるものです。
最初の3ヶ月は出血があるというものの、結構な出血量から一旦中止となりました。しかし、今度は自分のアイデアで勝手に半分にカットして使っていました。
その後さらに1枚に戻して使い、出血が多いのでやめて、をしたあとに、今度は天然のホルモン剤がいいと著者は言われます。
なんでも本を読んでそう乗っていたからだそうなんですが、唐突ですね。本で読んだからとかネットで見たから、というのはどうかと思いますが。

その後本人希望でジェルに戻したものの、結局パッチシートを使うことになるも、頭痛や肩こりがするから使いたくないといい、新しく承認された天然のプロゲステロンを紹介されました。

③エストロゲンジェルとプロゲステロン経口薬の併用

こちらの合わせ技で夜よく眠れるようになって、著者も満足したようです。

④漢方薬の併用

ただまだ気分がすぐれないことがあり、今度はテレビで更年期症状への漢方治療について紹介されたのを見て、五苓散が処方されました。


4.勝手な判断はやめましょう


この著者の悪い傾向として、止められたことをやろうとしたり、相談しないで勝手にやってしまうところがあります。
また本だけでなく、テレビやYoutubeで見たものをそのまま希望したりしています。
最初のジェルも少しならいいかとくい下がったり、次のパッチも自分で半分に切ったり。

”医者でもない私が、先生の治療方針に従わなかったのは良くなかったと大変反省しています。後悔したことですが、ホルモン補充療法を老後に向けて続けたいと考えているならば、医師の判断に頼りましょう。
勝手に判断せず、必ず医師に相談すること。それが私には足りなかったかもしれません。”

その通りです。
テレビやYouTubeの情報はいい加減なものも多いですし、正しかったとしても自分に使えるかはわからないので、すぐに医者に「これ出して」と希望しないほうがいいです。せめて「聞いたことがあるんですけど、、」ぐらいにするのがオススメですね。

でも反省していないようで、そのあとはインターネットで男性ホルモンのクリーム購入して、でも怖いからと少しだけにして、などとされています。
勝手に色々試すのはやめた方がいいですよー本当に。。。

5.自費診療のススメ


この本で保険診療と自費診療の話がありました。

産婦人科では自費診療を行なっているところがあります。
プラセンタ注射などは必要ないと思いますが、状況によっては自費診療もありかと思います。少なくとも私は自費で受けたいなと思っています。

著者のクリニックはいつも混んでいて、先生は忙しそうで聞きたいことが聞けない、と言っていますが、保険診療では当然の結果です。
高齢化により、医療費が上がっていますが、税金負担を上げることには反対があるからで、それによって医療の質も医療従事者のモチベーションも低下しています。
周囲の賃料が上がっても物価が上がっても医療費が抑制されていると、医療従事者側の収入は上がるどころかむしろ下がり、単価が低ければ一定時間でたくさん数をこなさいとならないからです。5分以上診察室にいてもらっては困る状況なのです。
そんないつも忙しい追い詰められた状況では、十分話もできないし質問もできないしミスも起こりがちです。

なので、選択できるのなら、自費診療でしっかり見てもらいたいなと思っています。遠からず保険診療は限界がくるでしょうし。整形とか脱毛とかには自費でお金を出すなら、より大事な命や健康には出した方が良いですよ。

それでも保険診療がいいという方にオススメなのは、受付で経過と質問内容のメモを渡して、診察前に先生に見てほしいと頼むことでしょうか。話を聞くより読む方が時間節約になるし、一応確認したいことを聞けるので。
あまりたくさん書くのはお勧めしませんのでメモ程度で。


6.目次


【はじめに】
第1章 私の更年期体験
更年期が始まる前
更年期の始まり
信頼できる医師探し
色々な方法での対処
やっと医師を見つけた
第1章のまとめ

第2章 ホルモン補充療法を開始
血液検査結果
ホルモン補充療法(HRT)とは
ホルモン補充療法の開始
症状の軽減と改善
副作用とリスクへの対処
がん検診までの2週間
子宮体がんの検診当日
がん検診の結果
プロゲステロン(黄体ホルモン)とは
エストロゲン単独から新しい投与法へ
パッチシートを使ってみたらPart1.
パッチシートを使ってみたら Part2.
パッチシートを使ってみたら Part3.
ジェルの再開
ジェル再開後の症状
ジェルとパッチシートを組み合わせて
新しいプロゲステロンの経口薬
プロゲステロンの経口薬と血液検査
薬を忘れた日
第2章のまとめ
●COLUMN●

第3章 ホルモン補充療法の現実
ホルモン補充療法と診察料
ホルモン補充療法と漢方
ホルモン補充療法と認知症
ホルモン補充療法と睡眠
ホルモン補充療法とがん
コロナウイルス感染とホルモン補充
コロナウイルス感染と血液検査
男性ホルモン(テストステロン)も必要?
男性ホルモンクリームを試してみた
男性ホルモンクリームを試したことを報告
第3章のまとめ

第4章 健康のため、予防のために
ホルモン補充療法と運動
ホルモン補充療法と血糖値
日本はホルモン補充療法の後進国?
人生時計のアプリ
第4章のまとめ
●COLUMN●

【おわりに】
【参考文献】
お勧めYouTube
【謝辞】
【著者紹介】


著者:naomi (著)
ASIN ‏ : ‎ B0CN5QTYF5
発売日 ‏ : ‎ 2023/11/11
言語 ‏ : ‎ 日本語
ファイルサイズ ‏ : ‎ 2304 KB
本の長さ ‏ : ‎ 130ページ

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