【日記】2022年11月24日(木)/物体X
小学生のころ、「写生」はまあまあ得意だったし、何かを写し描きするのも悪くはなかった(と思う)。だが、自分の頭の中にあるものを「描き出す」のはまったくダメ。たとえば、「犬の絵を描いてください」と言われて、そこに犬がいれば何とかなるのだが、想像して描けない。『アメトーーク!』の絵心ない芸人たちも真っ青になるレベルで、おそらく浜ちゃんや中居くんですら勝利宣言するだろう。
遊星からの物体Xを描いてしまうのである。ジョン・カーペンターの目には留まるのかもしれないが、そもそもXを描いているわけではないから、やっぱり不採用だろう。
編集では、「ラフ」というものを描く。要するにページイメージだ。タイトルや写真の大きさや、本文も含め、どのように配置するのか。それをその名のとおり、ざっと描き、デザイナーに渡す。これが苦手だった。
毎度、自分でもよくわからないものをデザイナー氏に回していたのだが、よくぞデザインしてくれたものだと思う。もちろん。自分が描いたもの以上の素晴らしいデザイン、レイアウトをしてきてくれた。いやきっと、こっちの「ラフラフ」なんて見ないでやってくれていたのだろう。
その「ラフラフ」を久しぶりに描いてみようと思った。そうしてまたまた深い深い沈思の沼の中へずぶずぶとはまり込んだ。
メモ用に取っておいた大量の裏紙を前に、ペンを握ったまま人形のように凝固すること数時間。これはいかんとようやく気づき、気分転換とばかりに洗濯機を回し、湯船に浸かる。
沼でなく湯船にずるずると沈み込んでいき、目を覚ます。風呂から上がり、洗濯を終えたTシャツやらタオルを籠に移し替えていたら、ハンカチを洗濯機の裏側へ落としてしまった。「あーもう!」と叫びながら、何とか拾い上げたハンカチは埃まみれ。そのまままた洗濯機に戻した。
私の人生には、こういう無駄が本当に多い。ひと昔前ならば、自分で自分の頬を殴りつけていただろう。
10時間近くかけて、ようやくXにはなった。さて、ついでにネーミングも考えよう。好きなバンドの曲名や歌詞、好きな言葉などを手あたり次第拝借するのだが、どうしてもついつい曲を聴いてしまう。彷徨う犬のようになってしまう。が、これも時間的余裕を感じているからこそ為せる業。こちらは決して無駄ではない(と言い聞かせる)。
そんなこんなで娘の本番ライブ配信3日目に突入した。「私、ホクロが多いんですよね~」と言っていたが、幸か不幸かそれはオレに似たんだな。
今日の歌はOfficial髭男dismの『I LOVE...』。後からオリジナルをYouTubeでチェックしてみたが、一瞬三浦大知がゲスト参加して歌っているのかと思った。しかし、こんな難しい曲をよく歌えるよなぁと娘に感心した。バカ親ぶりが止められない。
今日はほとんどスマホを見なかった。おかげで首の調子がすこぶる良くなった。
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