ふじこ

小説/詩/エッセイ(日記)を載せています。普段は純文学を中心に書いています。有限である…

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小説/詩/エッセイ(日記)を載せています。普段は純文学を中心に書いています。有限であることばのあちこちをさまよってみたい。よろしくお願いします。

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  • そんなこんなな毎日で

    エッセイ

  • 拙い詩の数々

  • ブックレビュー

    読んだ本の紹介です。海外文学、ときどき日本文学。

  • 小さな物語。

    掌編・短編集。

  • 【中編小説】十三月の祈り

    100枚ちょっとの小説を置いています。某賞の落選作です。

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【自己紹介】創作歴など

※2023年8月更新 <経歴>・2011年3月 小説を書くことを決める 東日本大震災あとに小説を書き始めることを決意します。ですが、小説を書きたいと思ったことと震災は関係ありません。当時、ひどく精神状態が悪くて掲示板を軽く荒らしたことがありました。でも、掲示板の人たちは優しく、彼らから「文章力あるし、小説を書いてみればどう?」とすすめられたのです。その前にも何人かから小説を書くことをすすめられて(きっと妄想がひどかったのでしょう……)小説家になろう、と決めました。 ・2

    • 「母の誕生日祝いをしなかったら楽になりました」

      じつは4月末はわたしの母の誕生日でした。いつもなら、高価ではなくてもプレゼントを贈っていたし、それが当然の(と言うのは変ですね)イベントでした。でも、今年は祝いませんでした。きっかけはもちろんあります。その前の週に母の叱責で、衝動的に人生を終わらせたいと行動に移そうとしました。幸い、父が止めてくれたので、最悪の状態は免れましたが。あとで訪問看護師さんや主治医の先生に経緯を説明したのです。そしたら、ふたりとも母の(おそらく)理不尽な言動にたいへん驚いていました……。 看護師さ

      • 【詩】Stranger/永遠の初恋

        「Stranger」 違う時刻の電車に乗らなきゃいけない 君らの姿に出会うから どうしたら君を感動させられるのだろう 光源氏に聞いたけど どれも僕に不釣り合いだからと 逃げられてしまったよ 傷ついていないよ いやちょっと泣いたけど 僕の夢のなかで出てくる君は 金色の雨のなか舞う妖精だった 君の夢のなかに出てくる僕は 電柱に隠れている影の役 どうしたら君をときめかせられるのだろう シェイクスピアで検索するけど どれも僕の口から言えないよ きっと迷惑でしょ 君の彼が古い

        • 【詩】若者と呼ばれる僕らへ

          今日も特別でない日が終わった 一日に点数なんてつけたくない 退屈な日に評価なんていらないだろ 僕らは反抗的なわけではないです ただ、変化を嫌うだけ ああ、神様を信じられたら楽だろうな  考える力を手放して 奇跡を信じて毎日を過ごす ああ、夢を描けたら楽しいだろうな 現実を見る目を曇らして 奇跡を目指して毎日を生きる でも冷たい時代に生まれたから 僕らは退屈な日々を受け入れます 今日も朝から街頭演説 表面的な善意を強く訴える でも僕たちには届きません 投票はしません 違う時

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        【自己紹介】創作歴など

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          15本
        • いつか消滅するとしても
          12本

        記事

          【構想の技術】What if/「?」

          プロットなし、一発本番でただひたすら書く——この方法でわたしは長い間小説を書いていました。きっとそれは(というか確実に)、構想を練ったりあらかじめ叩き台を作ることが苦手だったから。 もちろん、事前に骨格を作らず、思考の流れを追うように執筆する作家さんも少なくはないと思います。でも、わたしはそれでたぶん(というか確実に)、執筆で行き詰ってしまった。 そこで初心に返り勉強しようと思って手に取ったのが、フィルムアート社の「アウトラインから書く小説再入門」。いくつか取り入れそうだ

          【構想の技術】What if/「?」

          【人生】夜に振り返る

          昨年末に薬調整してから、夕方から夜にかけてのひどい落ち込みは減ったものの、またここ数日うつ症状がでてしまいました。日中にうつ感がひどかったので訪問看護ステーションに電話相談をしまして「何か気分が紛れることをしてみては?」と言われました。ぼーっとする頭でいくつか考え、ポッキーを食べたり呟きアプリで呟いたりしていたんですが、noteに記事を書くのもひとつの気分転換、吐き出し効果になるかなと思い、今これを書いています。 ここ数日に発生したうつ感はとくに引き金となるものはなく。勉強

          【人生】夜に振り返る

          【近況・雑談】およそ十年ぶりにTOEICを受けてきました

          わたしは数字を覚えるのがとくに苦手なのですが、おそらく十年ぶりにTOEIC試験を受けてきました。およそらく十年ぶり。 今は訳あって休職中で、はじめは体調がよろしくなかったのですが、少しずつ気分が上向いていったため、(あらかじめ申し込んでおいた)TOEIC試験に向けて勉強することができました。 でも気分が上向いたときにはもう試験まで1週間ちょっと。その間、必死に問題集を解きまくり(およそ平均一日50ページ以上)、そんな付け焼刃で頭に叩きこめるわけもなく、絶望的に英語ができな

          【近況・雑談】およそ十年ぶりにTOEICを受けてきました

          【詩】星が月を追いかけるように他

          「星が月を追いかけるように」 朝目が覚めると カーテンの下が光る 晴れた日なら君に会えると 僕は安心するんだ あれから夜の星を いくつもの星を 僕は覚えて そのどこかに君はいるのだと 信じて 信じて 祈りのように もし君があの夜 僕に電話をしたのなら 苦しいと ひと言でも言ってくれたのなら 言葉を尽くして 君にここにいてほしいと 伝えただろう たとえ無力に終わったとしても 夜が終わるのが怖いんだ 君が見えなくなるのが 星が月を追いかけていたよ 家に帰ろうとしているように 夜

          【詩】星が月を追いかけるように他

          【詩】springtime

          君は変わらないでいてね その約束は守れなかったよ 冷たい街で 変わらないでいられる人がどこにいるの お母さんにも友だちにも伝わらない言葉 でも伝わると思っていた だから君に話したのに また絶望を味わったよ 比喩を探そうとしないで 情景を描こうとしないで 君の言葉が嘘のように感じる どの人との別れも 泣かずに過ごせなかったわたしが 今では泣き場所を選べるようになったよ でも今でも簡単にはいかないんだ 心を欺くきれいなものが見えないんだ 春のような時代に わたしは一番不幸だ

          【詩】springtime

          【ひとりごと】トラウマとの向き合い方

          わたしは毎日夢を見ます。いつもは汚いトイレの夢なんですが(トイレから水が漏れている)、たまに仲たがいして絶縁した友人、元恋人がでてきたりします。 でも、夢のなかではわたしたちの問題が解決され、彼らに許されている。わたしが安心すると、その夢から覚めます。目が覚めた瞬間、なんともいえない寂しさが残ります。 結局のところ、わたしは寂しいんですよね。本当はみんなと仲良くなりたいと思ってもうまくできないから。 〇 今日はメンタルの病院でした。母とのことがトリガーとなって、今まで

          【ひとりごと】トラウマとの向き合い方

          【愚痴】シンプルにお金がありません

          今まで貧乏自慢をする人を嫌っていました。たとえば、ボンカレーの写真をSNSに上げて「~~円の食事」と投稿してしまう人。ニュアンスとしては「このような貧相な暮らししかできない自分(は惨めだ)」という含みがあるもの。なのに、MacPCを買ったりいろいろガジェットを買ったり——、その写真を上げるのは恥じらいもなくできてしまう人。 なぜ‟嫌い”なのかと自分の心を探れば、「わたしも貧乏だから」というのが思いつきます。同じ怪我をしていて、自分は痛がっていないのに、相手はわんわん泣いて痛

          【愚痴】シンプルにお金がありません

          【雑談】1月振り返り

          1月ももう下旬ですね、みなさん元気にしているでしょうか。わたしは時間の流れの早さに呆気にとられているところです……。 創作活動はあまりできなかったものの、記録を見れば読書は(文学作品だけは)4冊読めたようです。 <読んだ本> ・「聖母の贈り物」/ウィリアム・トレヴァー(国書刊行会)※再再読 ・「フォークナー短編集」/フォークナー(新潮社) ・「トロッコ・一塊の土」/芥川 龍之介(KADOKAWA) ・「絶望」/ウラジミール・ナボコフ(光文社) このなかで、フォークナーだ

          【雑談】1月振り返り

          【短編小説】待っている人

           十歳も年下の男の子と遊んでいる、と母が聞いたら、はしたない、と言うだろうか。遊んでいるとはいえ、世の人が想像するような、淫らな関係ではない。彼の最寄り駅で待ち合わせて、一緒にハンバーガーやパスタを食べて、公園で最近読んだ本の話をして――、それで終了。はじめは金銭のやりとりがあったが、いずれ陽はそれを拒むようになった。「なんか、これ負担」わたしが差し出した一万円札を返し、ジーンズのポケットに手を入れてイアフォンを取り出した。 「でも、なんで希奈さんは俺を買おうとしたの?」  

          【短編小説】待っている人

          2024年が始まりました

          明けましておめでとうございます。 毎年、一年の初めに抱負を書くのは楽しみだったのですが、今年に関してはあまり気乗りがしません。どこまでできるか、わからないからです。 でも、一年の目標を立ててみたいと思います。 * <創作> 去年より多く公募に出したいですね。少なくとも2本は。中編が難しいのなら、短編を出せる賞を探してみます。 <勉強> 英語の勉強を引き続き取り組みたいと思っています。去年TOEICを受け損なったので(脚を負傷して行けなかった)、今年は試験に3回くらい臨み

          2024年が始まりました

          【今年の振り返り】ハードな一年でした

          数ヶ月、noteを更新せずにいたら、年末がやってきてしまいました。みなさま、お久しぶりです。 いつもなら、振り返りのためにレビュー数が多い記事を載せるのですが、今年はあまり活動していなかったのでやめにします。 とりあえず……、今年を振り返ると、いろいろなことに抗っていた年でした。前半期は比較的落ち着いて過ごせたのですが、後半から仕事の問題や、持病の問題、家族の問題など浮上してきて、創作のほうまで手が回らなかった。言い訳に過ぎないかもしれないですが、今年は去年と同じくらいハ

          【今年の振り返り】ハードな一年でした

          【近況・雑談】先月読んだ本/10月の振り返り

          自覚のないまま、11月に入ってしまいました。10月は体調不良もあってか、読書にも執筆にも集中できないまま……自己嫌悪、というよりも虚無感のほうが強いです。でも、なにはともあれ、生きていることに変わりはありません。 先月読んだ本の紹介。 ・「手紙」/ミハイル・シーキン 訳 奈倉有里(新潮社) ・「天才と発達障害」/岩波明(文藝春秋) のみ、です。2冊しか読めていません……。思えば、10月頭頃ミハイル・シーキンの「手紙」を読むときペースダウンしていたので、そこから体調が崩れ

          【近況・雑談】先月読んだ本/10月の振り返り