バース(BIRTH VERSE BERTH)
交流ある作家さん、ニッチカルチャーHUNTERさんなどの、作るもの、好きなものへの思いなどをインタビューしています。
SF映画を横目に雑談を繰り広げる映画雑学フィクション劇場。映画紹介×謎解きを組み合わせた連載ショートストーリーです。
簡単に言えば、この小説は、“天才”だともてはやされていた女流画家の化けの皮が剝がされるサスペンス。そこでの美術評論家の言葉がこれです。 要は「天才って不確か」。 逆に言えば「凡才は確か」であり、「凡才がもてはやされていた」というのが、この小説。 そこで「もてはやされる確かさ」について、ちょっと考えてみようというのが今回の記事です。 “天才画”とは、どんな絵か?まず、この小説『天才画の女』。 絵画蒐集家のもとに、とある新人画家、降田良子の絵が持ち込まれたというのが話の始
先週は、LIVE AND PAINT「E=mc2」観てきました。音楽っていいな、ライブペイントってスリリングだなとか、いろいろ思ってました。
少し腰をかがめないとくぐれない穴があって。乱暴に叩き破った感じの穴なんです。 これが銀座のガーディアン・ガーデンでやっていた「光岡幸一展『ぶっちぎりのゼッテー120%』」という展示の入口でした。 展示の中身をつらつらと映像だらけの展示スペース その中は薄暗い30平米くらいの展示スペース。 大小10ほどの映像がランダムに流れている。壁に映し出す大型スクリーンから、ポータブルサイズの小型ノートPCくらいのものまで。 流れるのは街中の様子。 転がるペットボトル、坂を下る石、
2月も末になりました。 毎年、前年に読んだ100冊からの1冊レビューをやっていたんですが、適当な1冊がなく今日まで来ました。 いい加減、こんな1冊ってことで置いておくと『村上T 僕の愛したTシャツたち』(村上春樹、マガジンハウス)。 内容はさておき、確かにTシャツって話せることのある題材ですよね。 ありません? ちょっとエピソードのあるTシャツ。 TAROMANのタワレコ限定Tシャツを購入そんなエピソードのある1枚として、今回取り上げるのが、この「タローマンTシャツ」。
元禄15(1703)年12月14日。 江戸には雪が積もっていたよう。真夜中に赤穂浪士47人は粛々と雪を踏みしめながら、吉良上野介の館へと向かう。 忠臣蔵、言わずと知れた討ち入りのシーン。 2022年、東京は曇り。昼間で、さらには12月11日。 重なっているのは、それが「たっぷり 赤穂義士伝!」と題され、赤穂の武士が出てくる12月というくらい。 そしてもう一つ、歩いている私の胸騒ぎ。私は静かな期待を持ちながら、未知の世界への道を一歩一歩踏みしめていました。 浪曲、という世
伝説に居合わせたんだぁ、って人、いるじゃないですか。 私の身の回りで、もっとも古い伝説に居合わせてた人は「ザ・ビートルズ日本公演」を観てた方。1966年の日本武道館。今は80手前のその方も、当時は20代だったそう。 何かの話の流れで、そこに居合わせていたということを知りました。 感想を聴いてみると、 「うるさかったねえ」 だそうです。 淡泊な感想ではあったけれど、それもまた体感しないと出てきません。 あのビートルズ、日本武道館で初めて行われたライブ……。 「伝説」という
あなたはこれまでに、直接マジックを見たことがありますか。そのマジシャンの名前を、思い出すことはできますか。 マジシャンを生業にするみのりさんは、そう話します。 マジシャンという職業の現状に満足せず、客観的に現在地を見つめる。そんなみのりさんの考える、革新的なマジシャンとしての在り方について聞きました。 ピラミッドは一つじゃない 現在、マジシャンのチームを率いて約40人の若手を育成しているみのりさんが、マジックと出会ったのは10歳のとき。幼馴染にマジックを見せられたの
2022年9月25日、今さら知ったんですよね。 「あっ、メディア芸術祭の展示、明日まで?」って。 第25回文化庁メディア芸術祭受賞作品展が26日までやっていました。 行けなくない? 時間作る? 朝方まで迷いながらも、行きませんでした。普通に仕事ありましたし……。 でもなあ、昔だったら行ってたのかなとか思ったり。 と、ちょっと文化庁メディア芸術祭に思いをはせました。 初めては2008年どこで知ったのかもう覚えていませんが、私が国立新美術館でやっていた「文化庁メディア芸
NHK「ドキュメント72時間」歴代ベスト10。 第1位「秋田 真冬の自販機の前で」。 初見でしたが、込み上げるものがありました。なるほど1位の貫禄たるや。 吹雪の中、年季の入った自販機前での人間模様……これ確かに名作。 でもですよ。 この回の最中、感動しながらも思いました。 「なんで感動してるんだろう?」 感動の正体が分かるようで、でもつかみきれない。まさに吹雪の中にいるみたいに。 ぼんやりとした感動の正体っていったい? NHK「ドキュメント72時間」チャンネルをザ
「ARTinMUSIC シティポップ・グラフィックス」を観てきました。 「カラフルなジャケット・デザインを通して、めくるめくシティポップの魅力をご紹介」(公式より抜粋)という、東京の京橋、BAG-Brillia Art Gallery-で行われていた展示会。会場内のBGMはもちろんシティポップ。 土曜の16時台は20人くらいが、展示会場の4面ある壁に飾られた約300枚のレコードジャケット展示を、思い思いに観てました。 そこでこんな声が聞こえてきたわけです。 声のほうを見
写真を撮るのが苦手です。 2つ理由があります。 そのうちの1つが分かったのは、2008年のクリスマス・イブイブでした。 2008年末、新宿コマ東宝劇場の閉館に合わせて2008年の暮れ。私には特に一緒に過ごす恋人も家族もいませんでした。 というより、この年、そんな相手はいませんでした。 ここで、あなたがさみしくなることはありません。私もさみしくなかったんで。 1人で楽しめることをやって楽しんでいた、私の2008年。 けれど社会的には、さみしげな出来事がどの年にもあります。
結論から言うと「マーケティング的に考えてもいいんじゃないっすかね」と思うんです。 バース主宰の私は本業として、編集業をやってます。 noteや、私たちがやるイベントとかは「好きを尊重する」ことが大事なので、仕事のことって誤解を恐れずに言えば二の次です。 ただ、イラストレーターとかフォトグラファーとかアーティストさんと話すなかで「どうやったら食べていけるのか」と投げかけられることがあって。正直なところ、万能の回答なんかありません。 でも、こちらでももやもやしていると、な
『鎌倉殿の13人』観てます。 毎週。一時は、あえて録りためてましたが。 ……って人、多いんじゃないかなとか思います。 アニメ『平家物語』観てた方は。 ドラマとアニメのマリアージュ1月9日からの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。 1月13日からのアニメ『平家物語』。 両方観てた方。両面から見る源平の争い、とっても良かったですよね。 アニメでの「おごれる平家」の一方その頃、ドラマでは虎視眈々と準備する「源氏」がいる。 行ったり来たりのマリアージュがなんともなんとも。 繰り返
#教科書で出会った物語 というメディアパルさんの企画に、浮かんだのは「一つの花」でした。 小学4年の国語の教科書に載っていた、戦争の話。 戦争の話って、やっぱり楽しいものではないですし、自分から手を伸ばすことは圧倒的に少ない。なので教科書からでしか出会えなかったと思う。 物語から感じた寂しさは今でも強く残っています。 特に、一輪のコスモスの花が、満開のコスモスのトンネルになったという最後のシーン。 「……って、どんな絵だっけ?」 物語自体は強く覚えているのに、この挿絵
福岡に行ってきまして。 個人的には、松本清張記念館に行くことが一番の楽しみで、その次が屋台などのご飯。次の次に、定番の観光スポットとして太宰府天満宮。 ここでの主役、竈門神社(かまどじんじゃ)は、予定には無し。 それが太宰府天満宮に行ったら、近隣地図にあるのを見て、時間もあるし、足を延ばしてきました。 竈門神社が何の“聖地”か? 分かる人は当然に分かりますよね。 「鬼滅の刃」です。 太宰府天満宮から徒歩30分竈門神社の場所は太宰府天満宮から徒歩30分程度。わりと上り坂
2022年4月12日、解体が始まった中銀カプセルタワービル。 黒川紀章による非常にユニークな建築として、広く知られてます。 私たちBIRTH VERSE BERTH(バース)、ここの一室をつかってイベントをやったことがあります。 解体の話が出てから、いろんなメディアなどで取り上げられ、目にする機会も多く、そのたびに「ああ」とか「おお」とかって思ったり。 「カプセルに入ってみたい!」当時やったイベント自体は、ちょっとしたトークセッションみたいなもので、6人くらい身内が参加