見出し画像

【日本一周】11県目/大分県

大分県は温泉の国。日本一周をする中で、温泉に行く機会がかなり増えたし、違いが分かってきてだんだん好きになってきた。大分では存分に温泉を楽しもうと思う。

あすかの湯

大分県へは、南阿蘇・くじゅう連山を通っていくルートがおすすめだと高千穂ユースホステルで教えてもらった。やっぱり旅好きからの情報は確かだ。
景色も良くて最高。

別府へ向かう途中、「お湯の駅 あすかの湯」という看板を見つけた。
自分の名前が入っているし、せっかく見つけたからと思って入浴していくことに。昼風呂は滅多にしないのでちょっと贅沢な気持ち。

お湯はにごりがあるタイプだったので、湯船の段差に気づかず転びそうになった。危ない。せっかくの気持ちいい昼風呂が血みどろの思い出になるところだった。
泉質は肌がツルツルになるナトリウム・マグネシウムー炭酸水素塩泉。

そして、露天風呂では地元のおばちゃんと一緒になった。
どこから来たの、というお決まりの会話から、ひとりで日本一周をしているという話になったところで、おばちゃんから「前に秘湯めぐりをしていた看護師の女の子が殺された事件があったから、あなたも気をつけなさいよ」と教えられた。
え、なにそれ怖い。
ぽかぽかに温まっていたはずの体がそぞっとした。

地獄めぐり

私は秘湯には行かないので大丈夫、と自分に言い聞かせながら別府のまちに降り立った。別府はあちこちで蒸気が上がっている、うっすら硫黄の匂いが漂ってくる、そんな土地だった。

明礬(みょうばん)温泉エリアに立ち寄る。
ちょうど車を停めた駐車場の脇には「地獄釜」というものがあった。高温の温泉から出る蒸気で調理できる蒸しどころのことで、手前の蒸し器に入っているのは温泉卵のようだった。
こういうの好き。わくわくする。

岡本屋というお店で「地獄蒸しプリン」をいただいた。昔ながらの固めプリンでおいしい。苦めなカラメルもいい。
しかも温泉で蒸して作ったということに風情を感じる。

そして、別府では「地獄めぐり」という様々な源泉を見てまわるのが定番の観光コースになっている。

まずは海地獄へ。
こんなに鮮やかな青い水が自然に存在するのかと思うほどきれいな色をしていた。こんなコバルトブルーになるのは硫酸鉄を多く溶解しているからだとか。酸性で98℃もあるらしい。
ちなみに竹の先のカゴには入っているのは温泉卵。どんな味になるのか気になる。

こちらは血の池地獄。
海地獄より地獄っぽさがある。赤というよりは薄めたトマトジュースのような色に近いが、立ち入れば生きて帰ってこれない雰囲気がある。
血の池地獄の色は、酸化鉄や酸化マグネシウムが含まれているとのこと。

本当は坊主地獄なんかも見てみたかったのだけれど、外気温28℃という初夏の暑さに加えて温泉の熱気が辛くて、ここで地獄めぐりは早々とリタイア。無念。
また別府に来た時のお楽しみにしよう、と誓った。

うみたまご

水族館好きとしては訪れておきたいのが、大分マリーンパレス水族館「うみたまご」。魚や海獣の他に、ヤドクガエルやナマケモノなんかもいる。

そして、室内で快適に過ごせるということも、この時の私にはありがたかった。

特に気に入ったのはエビ・カニマンションの展示。
壁一面がキュートな甲殻類たちで埋め尽くされている。みんな個性的でかわいくて、見ていて嬉しくなった。

その中でも、サラサエビが水槽内のイスにちょこんと座っていたのがかわいくてたまらなかった。この子はこれをイスだと認識して座っているのだろうか。いや、きっとそんなことはなかろう。そういうところも含めてかわいさ溢れる展示だった。

イルカもすごく人懐っこかった。
私が水槽の前で眺めていると何度も近寄って来てくれた。私をじーっと観察している姿もかわいい。癒しの時間。
写真は、部屋にある卵型のライトが反射して不思議な感じに写ってしまっているが。

この大分滞在で九州・沖縄地方が制覇できた。
これからどんどん東へ進んで行く予定にしている。

(2013年5月6日)

読んでいただきありがとうございます。サポートしていただいたお金は「旅と食」のために使わせていただきます。いつもとは違う空の元、旅先で飲むコーヒー1杯分でもご支援いただけるととっても嬉しいです。