#3 クリエイターマネジメントとは
BIRには音楽・映像を中心に多数のクリエイターが所属している。
そもそもクリエイターはクリエイティブセンスがなければ仕事も取れないしお金を稼ぐことも出来ない。
自分の名前や作品を認知されなければ指名の仕事を取るのは困難である。
私が彼らをマネジメントをする上で特に大事にしていることは三つ。
①「覚悟」を見極める
クリエイターは個人事業主が多い。
収入には変動がある。
ましてや今のコロナ禍の中ではクリエイティブ業界自体の動きも鈍っており、より安定した収入を得ることが難しい現状となっている。
私は若手作家には個人事業主である以上は経営者なのだから日本の税周りや確定申告等のお金周り、印税や著作権等の権利周りを勉強するべきだと伝えている。
音楽業界は戦国時代。
生き残り、結果を出し続けるにはそのクリエイターが自分の腕を信じ切ることができるだけの「覚悟」があるかを見極める。
②「クレジット公開」を積極的に
CDパッケージからデジタル主流になりつつある中、クリエイターのクレジットが公開されない、発見されづらいという現状に私は危機感を感じている。
仕方がないこととは言え、クリエイターがあってこその作品である。
私は、BIRのクリエイターが楽曲提供した際は可能な限りクライアントにSNSでもクレジットを公開して頂くようにお願いしている。
実際、BIRアーティストのMVを公開する際は必ずクリエイターやミュージシャンのクレジットを記載している。
「〇〇さんや〇〇さんの曲を書いてる作家」ではなく「〇〇(曲名)を書いている作家」と言われるようにクリエイターに光を当てる必要がある。
マネジメントにおいては「作家に仕事をふる」ことよりも、速やかに「指名を取れる作家」にしていくことが大事だと考えている。
③「人間性」を見極める
前述の①で触れた様にクリエイター=経営者だと考えているので、BIRとはパートナー関係だと考えている。
信頼関係が破綻したらパートナー解消となる。
私はそのクリエイターのセンスや人間性を好きでないと絶対にマネジメントしない。
正確にはマネジメントできない。
もし、売れている作曲家が弊社に移籍したいという話があったら、私はその人の音楽や人間性をしっかりと見極めた上でマネジメントできるか否かを判断するだろう。
私はBIRからヒットクリエイター、ヒット作品をどんどん輩出していきたい。
事務所にレコード大賞のトロフィーを飾りたい。
まだ無名だけど優秀なクリエイターがたくさん所属している。
これからも増え続けるだろう。
クリエイターと事務所の相性は大事である。
だからこそ、私もスタッフも覚悟と向上心のある作家には責任をもってとことんマネジメントする「覚悟」をもって臨んでいる。
最後に、「自分の好きな作品を生み出すクリエイターをマネジメントできる」ということは本当に幸せなことだ。
では、また。
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