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ガガンボが泥をツンツン~ガガンボの産卵、ジュラシック・パークにも登場?

  久しぶりに天気が良くなったので、春休みの1日、いつもの公園に行きました。前回のキアゲハを見つけた4月2日、そのほんの30分ほど前の出来事です。
 同じ公園に小さいな池があります。池のまわりは、土でおおわれいて、雨が降った後は泥地になります。何かいないかと近づいみると、ガガンボがピストンのように上下に動いています。
 近づいてよく見ると、ちょうど座頭市が杖を地面を探るように、ガガンボが自身の産卵管を泥の表面をほぼ垂直にツンツンと突き刺している。しばらく見ていると、写真のように産卵管を泥の中に突き刺して動かない。
 動きながらツンツンと体を上下して産卵管を突き刺すのは、泥の硬さを調べているようにみえます。ちょうどいい硬さ場所を探して産卵しているでしょう。
 地味ですが、これも春の新しい世代を生み出す活動の一つです。

ガガンボって何?

 ガガンボは、カ(蚊)を大きくした昆虫。カよりも一回りも二回りの大きいので、知らない人は、かなりの恐怖心を感じるようです。だた、この大きな蚊は人を刺さない、血を吸うことはないので、安心です。ただ少し気持ち悪いです。
「日本のガガンボ科は約700種が知られているが、この数倍が分布すると考えられている」「体色の変化に乏しく、種に識別が難しい」(『日本の昆虫1400②』p294)。なので、この写真も単にガガンボとしておきます。
 代表的な種であるキリウジガガンボの場合、

 年2回の発生である。幼虫態で土壌中で越冬し、3月下旬~5月下旬に蛹化、約3日で羽化する。
 越冬世代成虫は3月下旬~6月上旬に発生する。1雌の産卵数は約600個で、卵は苗代、畦畔、溝等の湿地に産まれる。卵期間は約12日で、幼虫は土中の浅いところに生息し、腐植質とともにイネの幼根や幼芽を食害する。幼虫期間は約2カ月である。老熟すると土中の浅いところで蛹化する。第1世代成虫は8月下旬~10月中旬に現れ、春期の越冬世代成虫と同じように産卵する。
 4月下旬~6月上旬が温暖で、雨が多い年に発生しやすい。

「こうち農業ネット キリウジガガンボ」からの引用

 これによると、見つけたのは越冬世代成虫で、産卵を観察できました。この後、孵化して幼虫になり、土の浅いところで生活し、腐植質や植物の根や芽を食べて成長します。6月、7月くらいに蛹になり、孵化して成虫になって、その後同じように産卵します。
 ガガンボは稲の根や芽を食べる害虫。ここではイネ科の植物を食べているのでしょう。

SF映画『ジュラシックパーク』で登場する蚊は、ガガンボ!

 有名なSF映画『ジュラシック・パーク』。30年前、映画館で見て恐竜のリアルさにびっくり。バイオテクノロジーを使った恐竜の再生方法もリアルでした。
 映画では、中生代の地層から琥珀に閉じ込められた蚊を見つけます。恐竜と同時代に生きていたのなら、体内には恐竜のDNAを含んだ血が含まれているはず!注射器を使って蚊の腹部から体液を吸い出すシーンがあります。
 なんと、その蚊が、ガガンボだというのです。確かに大きく立派な蚊です。恐竜ではなく、中生代のガガンボが生まれることになるかもしれません。(詳しくは次のサイトをお読みください)



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