【ノーベル物理学賞】ブラックホール存在証明

不思議な天体。
ブラックホール。

アインシュタインの一般相対性理論が予言した
驚くべき世界の姿のひとつ。

重い質量は時空をゆがめる。
どんどん、どんどん歪んで

無限に歪んで
特異点。

どんなものも、吸い込んで
超高速の光さえ脱出できない。
時間も止まる。

そんなところが
この世界に本当にあるなんて。

理論的に証明されて
観測データに裏付けられて

私たちの住む天の川銀河の中心にも
ずっしりと存在している。

人間のスケールで考えれば
およそたどり着くことのない
遥か彼方に表れている時空の特異な性質。

それを人間の前に引きずり出したのは
理論とテクノロジーの力。
その背後に強烈な好奇心。

ブラックホールの存在は
知ってても知らなくても
日常生活になんの影響もないだろう。

だけど
この宇宙はそんなことになっているのかと
知っただけで感情が動く。

普段ぬくぬくと生活している
自分をとりまくこの時間と空間は
そんなとんでもないことになっているのかと。

この宇宙という世界のおもしろさ
そこに自分がいること
なんとも幸せなことだと思う。

実生活に何の役にも立たないかもしれない
でも実は人をとても幸せな気持ちにしてくれる
この時空に対する理解、
そこに最高のPrizeが送られること

わたしたち人間は
それを称える性質をもっている、なんて
とても素敵なこと。

ロジャー・ペンローズ氏
ラインハルト・ゲンツェル氏
アンドレア・ゲス氏
おめでとうございます。