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海と山の繋がり~宮城県東松島(2024年7月)

今月に友人の誘いで宮城県の東松島に行ってきました。今回はその来訪記

一般社団法人ODESSEY

今回現地でお世話になったのは、一般社団法人ODESSEYの人たちでした。
創立自体は昨年の子ども達や企業への環境教育を行う団体
メンバー皆が本業を持ちながら、取り組まれています。

複眼的思考

東松島にある農業、森、海などの自然を使ったワークショップなどを、子供向け、そして企業向けにも行っているのですが、良いなと思ったこちら。

答えや思想を伝えないで、子ども達が感じるままに選択させ取り組ませていること。

例えば、農地で野菜を育てるプログラムがあった時に、化学肥料を使った慣行農法と有機農法の2つがあったとして、その2つの違いは伝える。事実としての2つのメリット、デメリットは伝える。

慣行農法と有機農法の水田

でも、どっちが良いとか悪いは伝えない。

そこは子供たちが自分たちで判断して選べばいい事。やってみて色々な気付きを得るのが大事。

複眼的な視点を持てるようにするのって、ホント大事ですよね。

私自身も、今、生物多様性・環境インフラ系の勉強会を立ち上げましたが、複眼思考を一つの指針に置いています。

立場や目的によって良し悪しは大きく異なる。時間軸の長さによっても異なる。
立場や目的によって異なる場合に、よく「視野を広げてみた方が正解」と言われることもあるけど、そうじゃない。正解かどうか判断する以前に、その立場の人にとって何が合理的なのか?、その考えに至る背景を丁寧に理解すること。

そして時間軸の長さも、「5年後の未来よりも、100年先の未来を考える」は聞こえは良いけど、こちらも長ければよいわけでもない。バランスの問題。
明日目の前で困る人がいる中で、10年後の未来の話をしても人は動けない。。賛同できない。。

話を聞いていて、複眼的な思考で、正解がない中で、自分たちで考える材料を与えているのに主眼を置いている点が良いなと思いました。

複雑系の問題を扱う時には、「良いか悪いかの判断基準を持つ前にもっと知ることがある。なので安易に決めない。」ことを大事にしているので、共感できました。

大高森に上ってみた

海苔猟から見える海洋

今回、ODESSEYのアドバイザーでもある、海苔猟師の 相澤 太さんにアテンド頂きました。

お土産で買った相澤水産の海苔

時間もなく、深い話はあまりできませんでしたが、海洋と山の関係性について語ってくれたことを覚えている範囲でシェアしたいと思います。

海の環境資源の上に成り立つ海苔

海苔は海の栄養のバロメーターとのこと。
海で海苔を作っていると、山からの栄養が毎年減っているのが分かるそうです。

山の土が肥沃な状態であれば、雨水を通って川などから海に栄養が流れる。
近年、全国で森林が適切に管理されずに、海にながれる栄養が衰えていると。

これは牡蠣の養殖にも言えるらしいですね。。
※カキは海への栄養以外に、水温の変動の影響もかなり大きいそう。

局所的な富栄養化

よく、農業で窒素肥料の過剰、工業排水、生活排水の有機物か窒素・リン化合物からの富栄養化の問題があります。

富栄養化で、植物プランクトンが異常発生し、赤潮になる現象が取り上げられますが、あれは局所的にごく一部で起きる事。全体としては日本全体で栄養不足が起きています。

※赤潮になるとプランクトンが水中の酸素を消費して酸素の欠乏による窒息。毒素を持つプランクトンによる健康被害で、その海域が死滅します。

海苔は栄養が足りないと色素が薄く黄色になり、逆に富栄養化すると赤潮で海が死滅する。栄養が足りていると黒色になります。

自然の循環作用

その赤潮も放っておけば、クラゲが大量発生してプランクトンを食べてそのうち元に戻る循環作用が働きます。
ただし、人間はそのままでは困る。そこで、赤潮を防ごうと手を加えたり、赤潮後に大量発生するクラゲを除去したりする。

そこに手を加えることで、自然が持つ循環作用を崩してしまう。

この話は、山の土砂災害にも繋がる話しでしょうか。
皆伐や太陽光パネル設置、護岸工事などで、山の自然環境を変える事で、土壌の状態が変わります。大雨が降り水の通り道が変わり、土壌に吸収できなかった水が鉄砲水となり氾濫。
土砂崩れを起こし、新たな水の道が出来る事があります。

これ自体は自然の循環作用、浄化作用で、新しい環境へ適応させる活動。
しかし、そこに人間は住んでいます。そこに土地があり、所有権がある。

今まで人が住んでいた土地に新たな水が流れたからと言って放っておくわけにはいきません。。そのため、堤防を作り、護岸工事を行い、新たに出来た水の流れを塞き止める。。
この対処療法が自然がもつバランス回復機能を妨げていると言います。

※どちらの言い分も最もなので、既存の経済・行政のシステムの枠組みでは適切な答えを出すのが難しい。。

さて、今回は、ODESSEYの活動地を見た後に飲み会を経て、翌日は釣りへ連れて行ってもらいました。

朝四時起きで釣りへ

1日目の飲み会も遅くまでやっていた中、翌日は朝4時起きで船釣りへ。
日の出前。船着き場はたくさんのカモメが朝食を取っていました。

私は船酔い体質に前日の寝不足が相まって、最初の1時間は船酔いで辛かった。。
ただ、徐々に体調も回復し、大きい魚が結構釣れたので楽しかったです。

最初のうちは沖の方でサバ狙い。
沖に出ると波もあり、船酔いに、、、

フグも何度か釣れました。毒があるのでリリースしますが、針が抜けない。。
威嚇で必死に膨らませる。中々針が抜けずにどんどん弱る。
一旦海に戻すと、しゅっと縮む。引き揚げて針を外す。。
威嚇するフグの触り心地はなんとも言えませんね。

その後、船酔いに気を遣って頂き、内側の波の無い場所へ。
メバル、アイナメ、そして高級魚のソイ!


特に、最後のポイントで皆がどんどん大きい魚を釣り、昼ごはんが豪華になりました!

親方に釣った魚を捌いてもらう

朝釣った魚を、馴染みの料理屋さんに持ち込んでもらい、昼ご飯にして頂きました。
元大相撲の力士の方がされているお店。親方と呼ばれる店主は、魚調理に関しては町一番とのこと!

当初は夜まで待って食べる予定でしたが、予定変更。
帰船してから3時間後、昼ご飯に出して頂きました!

釣れた魚以外にタコも用意してくれました。

刺身で食べる場合、少し時間を置いた方が熟成して美味しいと言われるそうですが、釣りたてのコリコリした刺身も美味です。

刺身の他、煮つけなどに出して頂きました。
さらに、名物のちゃんこ鍋も!!お替りしてたらどんどんお腹いっぱいに。。


名物:海苔うどん

そして〆には東松島名物の海苔うどん!

海苔がたっぷり練り込んであるうどん。これは本当に美味いですね。

ここまで刺身、煮つけ、鍋をたんまり食べて、最後の〆のうどん。
〆なのに一人330gの大盛のうどん!食べきれるか心配だったけど、ガッツリ頂きました!

ブルーインパルス推し

東松島、というかここ矢本はブルーインパルスの基地があります。
ブルーインパルス推しの街!

マンホールもブルーインパルス。
ポストも青色でブルーインパルスの色だそうです。

写真撮り忘れ、ふるさと納税のサイトから拝借

そして上記の料理屋さんは、畳もブルーインパルスでした!

短い滞在でしたが、東松島、とても良いところでしたー

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