見出し画像

【沖縄→北海道】沖縄を後にして

【喜屋武岬から鹿児島へ】日常使いしている110ccのSD(ベトナムHONDA製スーパーカブ、Super Dream)号で、沖縄から北海道まで6泊7日で走りきる? 机上では大丈夫そうなので、実際に走ってみました。……いよいよ沖縄本島南端の喜屋武岬(きゃんみさき)を後にして那覇港へ。鹿児島新港行きのマルエーフェリー「あけぼの」にSD号とともにのりこみました。

早朝の喜屋武岬は五月晴れ。風もなく今日も暑くなりそうです。SD号のスタート写真を撮っていよいよ宗谷岬に向け出発です。とは言っても今日の走行は20km弱。那覇港まで行って鹿児島行きのマルエーフェリーに乗るだけです。

喜屋武岬から国道331号に出たところで不吉な風が吹き始め雲が出てきました。昨晩の天気予報では梅雨前線により那覇は1日中すっきりしない天気、でしたから、快晴はたまたまだったようです。

本島南端の喜屋武岬から2400㎞の旅をスタート

やがて雨が降り出しました。フェリーターミナルはそれほど混んでおらず、予約していたため乗船手続きもスムーズに終了。6:30過ぎと告げられたバイクの乗船時刻を時々強まる雨を眺めながら過ごします。ちなみにネットで事前予約した鹿児島までの運賃は旅客(2等)が16140円、2等洋室(2段ベッド 4つ一部屋の8人部屋でした)料金が2080円、~125cc原付手荷物代が5810円(なぜかこれのみ現金支払い)、計24030円。鹿児島新港着は翌日9時の予定です。

喜屋武岬から那覇港船客待合所へ走り、乗船手続き
その日の船は8,083トン、全長145m、速力21ノットのフェリーあけぼの

係員の指示に従い雨のスロープをのぼり、船内に。外観からは分かりませんでしたが船倉はかなり年季が入ったかんじです。自衛隊車両が並ぶ向こうの船尾角がバイクのスペースで、そこにはツーリングに出かけるらしい沖縄ナンバーのFLH系H-Dがずらりと並んでいます。見れば係員による固定がかなり厳重です。「揺れるのか!?」と気づいてしまうほどに……。

那覇港を出てしばらくすると「本日航路は梅雨前線下を北上するため日付け変わる頃から揺れが予想されます」とのアナウンス。すぐに外洋ですが、揺れはまだそれほどではありません。船は本部港に寄ってから沖縄本島を離れ、海上国道58号と化しました。途中、与論島、沖永良部島、徳之島、奄美大島、屋久島に寄港し鹿児島を目指します。

また会う日までバイバイ沖縄! 

涼風のなか青い海原をゆく南海クルーズ、をイメージしていたのですが、実際は梅雨前線下、グレー一色、海と空の境すら曖昧ななか時折ローリング、ピッチングを繰り返す単調な船旅です。

夕方から次第に時化てきました。奄美大島の名瀬港には30分以上遅れて到着。そこを出港してから、揺れは本格的に。二段ベッド下段に横たわりながら、なぜ乗船時にバイクがあれほど厳重に固定されたのか(固定というより梱包に近かった)思い知りました。今日は出発前の慌ただしさや、沖縄本島一周の疲れを癒やす休養日のはずでしたが、そうもいかないようです。あまり船酔いしない方だと思っていたのですが……。 (つづく)

――この沖縄 喜屋武岬から北海道 宗谷岬への6泊7日旅の全貌は本誌特集「走って走って日本縦断記」でお読みいただけます。とにかく目まぐるしく慌ただしく、時に均一化進む郊外景色に自分自身を見失うことも……。旅は2022年5月、スタートした喜屋武岬の気温は27℃、ゴールした宗谷岬は6℃台でした。

▼バイカー春秋 創刊4号をお求めの方はこちら

バイカー春秋 創刊4号[特集]走って走って日本縦断記
Amazon.com
STORES

出典:バイカー春秋 創刊4号

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?