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収集物たち #2 器、底無し

器の世界は奥が深い。

デザインにかなり幅がある。用途もいろいろだ。世界中にその土地独自の器があるし、過去を遡れば時代ごとに特徴が変わってくる。
つまり無数に種類がある。その中で自分のお気に入りを探すのが楽しい。

その中でも陶磁器はなんというか、所有感を感じさせてくれるところに魅力がある。手に取るとずっしり重みを感じて、角が丸くて優しい色をしていて、すべすべして触り心地が良くて…。持った時の心の満たされ方がものすごい。本当はこっちが注がなきゃいけないのに。

などと好き勝手言っているが、器のことは全然詳しくない。これいいな、と思ったものを感覚で選んで少しずつ集めているだけだ。その中の一部を見せようと思う。どれもお気に入りなので割ったら泣く。でも毎日使う。器ってそういうもんだから。

ARABIA クロッカス ボウル13cm(復刻)

今までで一番好きな絵柄のお皿。家で唯一のARABIA。割ったら泣くランキング暫定一位。かわいいのに品の良さもあってバランスが美しい。これでグラノーラとか食べたい。

このお皿のことを知ったきっかけは、私が勝手に全幅の信頼を置くセンスのお師匠様の一人、佐藤店長(北欧、暮らしの道具店)が、本当にものすごく大好きなお皿なんですよ、と言っていたから。それを聞いて以来ずっと気になっていて、インテリアショップに実物が置いてあるのをたまたま見つけてしまい気が付いたら家に持ち帰っていた。

デザイナーはエステリ・トムラ。1978-1979年の2年間しか販売されていなかったシリーズで、2023年に復刻された。ヴィンテージ食器のことは全く知らなかったけれど、歴史を調べてみるとすごく面白い。このクロッカスのせいで新しい世界に足を踏み入れてしまったようだ。

aiyu e-マグ

波佐見焼。優しい黄色と面白いフォルムが気に入って購入した。

取っ手が地面に接地しているから、置いた時に普通のマグカップより安定する。アイデア、すげ〜〜。さらに取っ手を握るor本体と取っ手の間に手を通す、と2通りの持ち方が想定されている。機能性とデザインの両立である。もはやバウハウス。そうか、赤・黄・青の黄色担当だったのか君は。

ただ、机の端ぎりぎりで取っ手がはみ出るように置いてしまうとぐらぐらしてひっくり返しちゃうので注意。

HASAMI ブロックマグ

波佐見焼の中でも特に人気のあるマルヒロが展開するブランド。スタッキングできるシリーズ。波佐見焼はモダンで日常使いしやすいデザインが人気の秘訣だと思うのだが、このブロックマグはまさにそれを体現する形。ミッドセンチュリーを感じる。

このマグカップは今年ひとつ買い足そうかな、買うなら白かな、などと考えていたが一人暮らしで6つ目のコップはさすがにいらんだろとぎりぎり思いとどまった。
だってスタッキングさせてみたかったんだよ。

Natural69 swatch 長角皿

また波佐見焼。長崎生まれなので許してください。Natural69もかなり人気の窯元。北欧っぽさがある。動物柄とパターンが特長で、控えめに言ってとてもかわいい。

焼き魚が置ける角皿が欲しいとずっと思っていたところ、これを見つけた。ザ・魚用みたいな渋いやつでもシンプル真っ白の皿でもなく、かといって派手でもない塩梅がちょうどいい。鳥のことは勝手にカモメだと解釈している。点線なのでじっ…と見ていると切り取らねばという気持ちになってしまう。でもそんなことはしない。かわいいから。

セラドン焼 小鉢

タイの伝統食器。バンコクに行った時に買ったもの。泊まったゲストハウスから徒歩2分のところにセラドン焼の専門店があって、人が通る隙間もないほど器、器、器で最高だった。「ホビット」の竜スマウグが住む宝の山かと思った。

セラドン焼は青や緑の透き通るような色をしている。表面にひび割れのような模様があって、きらきらして宝石のようだ。これが家にたくさんあったら幸せだろうな。タイの器なのに和食にも合う使い勝手の良さもあり、ポテンシャルがかなり高い。もっと買ってくればよかった。

 

器に対してはまだ全然理解が足りないのでもっと知識を付けていきたい。最近は益子焼とオールドノリタケが良いなと思っている。どこかで出会えますように。

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