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GIVE & TAKE 4

こんにちは、のぐです。今日の書籍はアダムグラントさんの「GIVE & TAKE」です。訳者の方は、楠木建さんです。今回もいつものようにA4にまとめてみました。本記事では[第三章]の内容をご紹介したいと思います。

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前節

筆者の方は次のように仰います。

世の中には、3種類の人間がいる。
- GIVER...人に惜しみなく与える者
- TAKER...自分の利益を最優先させる者
- MACTHER...損得バランスを考慮する者

そして、成功段階も3ステップに分かれる
1番の成功者: GIVER
中堅の成功者: TAKER or MACTHER
うまくいかない者: GIVER

驚くべき事実として、「一番成功している者」と「一番うまくいかない者」は双方ともにGIVERであったのです。果たして「最高の勝利者」と「ただのお人好し」の道を分かつ要素は一体どういったものなのでしょうか?

結論のみ知りたい方はこちらをどうぞ

3. チームの総力を生かせる人

前回まではSNSを通じてGIVERとTAKERの違いをご紹介いたしましたが、ここでは、「チーム」という切り口で両者の違いをご紹介できればと思います。

周りに対する考え方(チームに対する前提意識)

あるチームの責任者となった際に、GIVERやTAKERはそれぞれ全く異なる考え方をします。

TAKER: 自分が他の人より優れていると考え、他人に頼りすぎると守りが甘くなってライバルに潰されてしまうと判断する

GIVER: 頼り合いはむしろ強さの源と考えており、多くの人々のスキルをより大きな利益のために活用しようとする考え方

ここでのポイントは、GIVERは「自分だけでなくグループ全体が得するように全体のパイを大きくする」ということを考えています。たとえば、今世界中で猛威を振るう感染病のワクチンが、一人の研究者の偶然的な発見で完成したとします。この時、その研究者が

「この発見は、同研究室メンバーの、はたまた我々をサポートしてくださる企業、支援者のみなさま全員のものである」

と考えていれば、パイ全体を大きくしようとするGIVERであるし、

「この発見は、自分が四六時中ワクチンについて考えた賜物であり、自分一人の功績である」

と考えていれば、自分だけの手柄にしようとするTAKERでしょう。

そして、もう1つ重要な点が、GIVERの考え方には「持続可能性」があるということです。すなわち長期的な観点からすれば、結果的に自分へのリターンが大きいということです。

人は承認欲求の塊です。「うまくいったときは周りを褒め、うまく行かなかったケースはまず自分を疑う」といったシンプルなスタンスをとる人は、周りから感謝されることが多い。といったことは、皆さんも薄々感じていることだと思いますし、自明であると考えます。

チームで発揮されるGIVERのスキル

GIVERやTAKERの考え方をご紹介した上で、次のテーマは両者の「行動」です。上記のような「考え方」から生まれる「行動」について深く掘り下げていきます。

GIVERは常に全体のパイを大きくしようと考えます。このときこの考え方は次の2つの行動を促します。

- 心理的安心感をつくる
- 視点のずれを見越す

1つ目の「心理的安心感をつくる」は、わかりやすいです。たとえば、GIVERは周りを常に観察して、ちょっとした良い変化があればすかさず、それを承認する、褒めるとった行動によって、周りの人々に「自分はここにいてもいい」という居心地の良さを与えます。

2つ目の「視点のずれを見越す」は、「自分の概念に囚われずに相手の考えを想像すること」です。ここで「視点のずれ」とは「心理的、身体的な興奮状態を経験していないとき、その人はそれが自分に与える影響を過小評価してしまうこと」を表現しています。

たとえば、あまりいい例ではないかもしれませんが、いじめられている人を見て、その本当のつらさはいじめられている本人にしか分からず、両親や学校関係者などの周りには想像することしかできないことを表しています。

GIVERは、このような「視点のずれ」を十分に理解しています。その結果、自分の今の安定した状況・環境を一旦脇に置き、ゼロベースで相手の状況や考え方を想像することができます。

ここから自分の意見ですが、「視点のずれを見越す」という行動は「思いやり」に由来するものであると考えています。GIVERは、何かを「与える」ときに、自分の枠から外に出て、それを受け取る側の心境を考慮することを日頃からやっているのです!たとえば、相手が忙しそうであれば、お話は後日にするとか、GIVEはタイミングも重要かもしれませんね。


最後に、本記事をご覧になった皆様の今後のご多幸をお祈り申し上げます。
それではまたの出会いを楽しみにしております。

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