救えない人
数年前にある出来事があった。
小学生からの友達が自殺をしようとしていた。
連絡をしても誰も繋がらず、心配になった別の友達がなんとかしてその友達と会うことができてなんとか自殺を止めることができた。
それから少し経った時に僕はその友達と久しぶりに再会した。
いつものように変わらず面白く元気だった。
数人で居酒屋にいきお酒を飲んだ。
その時に自殺をしようとしていたことを聞いて僕は驚いた。
僕はこの出来事から、会っていない人でも用がなくても気になった時には連絡をしようと思ったし日頃からもっと人に寄り添えるような人間になると決めた。
その日から頻度よくその友達と会うことが増えて行った。
個人的に気になっていたことがいくつかあった。
何をそんなにその友達を追い詰めたのか。
話は聞いたがどれもこれも酷い出来事ではあった。
でもどこか僕の中では腑に落ちなかった。
その友達と会う頻度が増え、友達がどんな日常を過ごし何を考え生きているかが少しずつわかっていった。
その友達は、愛に飢えていることがわかった。
愛れたい。
強烈にその想いがあり、それが故に、それを満たせるならどんなことでも耐えてしまうんだ。
理想の愛の形があり、それを無理矢理にでも形にしようとしてしまう。
だから、何度も何度も同じような特性を持つ人に惹かれてしまい、同じようなことで苦しめられている。
数年経った今でもそれはかわっていない。
僕の好きなキャラに五条悟っていうヤツがいる。
呪術廻戦という作品の最強キャラでめちゃくちゃにかっこいいんだ。
この五条悟が言っていた名言に
『俺が救えるのは他人に救われる準備があるやつだけだ』
これにはすごい共感と納得感が僕にはあったんです。
五条悟は、本当に強すぎてなんでもできちゃうんです。
しかし、その最強ですらも救えないものがあると知った瞬間にこの言葉が出たんです。
そこから、自分が救えない人を救うために五条悟は教育に重きを置いて自分と同じ最強を育てることにするんです。
1人がどんなに強くなろうと、1人でできることには限りがある。
日常からなんとなくこれは理解できますが、この呪術廻戦の五条悟にもそんなことがあるのかっていう衝撃が強くあったんです。
だからこそ、僕は自分ごととして考えることになったんですけど。
話を戻すると。
その友達を僕じゃ救えないんだなって思ったんです。
僕自身が、人間関係で沢山苦しい思いもして
それでも生きていくために心理学を学んで
誰よりも悩んだ過去があったからこそ、それが楽しかったし今じゃそれを克服して楽しい人生を送れています。
この経験から、その友達を救えると思ったんです。
でも、やっぱり正しさって響かないんですよ。
何を改善すればいいかわかるし
何をすれば救えるかもわかるのに。
目の前にいる友達を僕じゃ救えない。
こんなもどかしいことなかなかないんです。
その友達には、救われる準備ができていないんです。
僕以外の友達も親身になって話を聞いてあげたり
守ろうとしてても、どうしてもその友達は地獄へいってしまう。
地獄だとわかっていながら行ってしまうんです。
天国にも地獄にも甘い蜜は沢山ありますし、崖もある。
明らかな地獄でもその甘い蜜を吸うために、人は行ってしまうもの。
こんなにも非合理的な生き物は人間以外いません。
僕にも、その経験はあるし、これから絶対にそれをしないなんて言い切れないですから。
僕がその友達にできることはなんなのでしょうか。
また同じ過ちを起こさないように、少しでも寄り添う。
今は、それしかできなさそうです。
次回は救えない人の特徴5選っていう記事を書こうと思います。
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