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Q2.14歳に戻ったら、どんな選択をとる?

音声でも楽しむことができます。



冒頭の挨拶

『新井大貴の問いかけラジオ』-この番組は、コミュニケーションパートナーの新井大貴が,日常で出てきた疑問に対し、複数の問いに置き換えて,雑談を交えながら話を展開していきます。

「新しい視点を獲得し、考えるキッカケとなったり、日常の見え方が変わったりする」そんな番組を届けていきます。通勤通学などの移動時間、家事や息抜きなどの時間に「ながら聴き」してくれると嬉しいです。よろしくお願いします。


さて、本日は2023年11月6日ですね。
前回の放送でも話をした通り、昨日、東北・宮城復興マラソンに出場してきました。
当日は約10,000人以上のランナーが出場していました。また、全都道府県からランナーが参加されていたり、陸上している人なら誰もが知っている川内選手や山の神・神野選手もいました。

ちなみに、神野選手は20km付近に立っていて、ハイタッチしてくれました。走っているときに気づいて、思わず「うわお!」と叫んでしまいました。笑


私、新井大貴のタイムや当日の心境などは、後半部分で話ができたらなと思います。


10歳シリーズの本が書店に並んでいる

ここ数年で思うことの1つから話をスタートさせてください。

毎週、週に一度は書店に行ってどんな本が売れているか・置いてあるかチェックしている中で、2年前あたりから『13歳からの●●』『14歳からの■■』など10代向けシリーズの本が多く出ている気がするんですよね。


・『13歳からの地政学: カイゾクとの地球儀航海』(2022/2/25)
・『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』(2020/2/20)
・『お父さんが教える 13歳からの金融入門』(2016/7/21)

ここでは3冊のみ取り上げたのですが、調べた時は50冊程度ありました。

ちなみに、自分が知る限り、一番最初の10代向けシリーズは『14歳からの哲学 考えるための教科書』(著)池田晶子 な気がするんですよね。
著書は、2003年に出版されています。

「言葉」「家族」「仕事」など、14歳の時に一度は考えておきたいテーマが30個取り上げられている本ですね。
自分も、中学生に「読んでみたら?」と勧めた記憶があります。


少しだけ話を逸らしますが、池田晶子さんは『41歳からの哲学』も出されているみたいです。amazonのリコメンドで出てきました。

 「週刊新潮」での連載「死に方上手」を収録した1冊。中心テーマは「死」である。戦争、自殺、ネット心中など、時事問題、身近な話題を基に、「なぜ人は死を恐れるか」「死は現実にはあり得ない」「死ぬ時は1人である」といったことを考察する。

 人間は自殺する唯一の生物である。これは、人間が「観念としての死」を持つからだという。生きている限り、人間にとっての死は現実にはあり得ず、すべて観念である。死が観念であるために、自分の思いのために死ぬ、殉じて死ぬという行動が出てくる。自殺する人は、死ねば楽になるという一念で実行するが、死んで楽になる保証など、どこにもないと説明する。

 著者の人生観、死生観も盛り込みながら、易しい言葉で哲学を論じる。

紹介文を見て、ちょっと気になりましたね。現状は積読がすごいので、どこかのタイミングで読んでみたいと思いました。

話を戻しますね。


10歳シリーズが出版されている背景

れは自分の仮説ですが、各出版社が10代シリーズを出版している背景を考えて見たとき、10代から学ぶということは、中学生から高校生でも読める内容に噛み砕かれていることが多い。

つまり、馴染みのない分野でも最初の1冊として、消費者に手に取ってもらえる可能性が高い。しかも、1〜2年前はコロナの影響もあって、大人のリスキリングがSNSやTVで特集として扱われていたり、人生100年時代で1つの職種だけでは難しい時代になっていたりする。

新しく何かを学び直すときに、ざっくりと理解することができるでしょうし、本の装丁(表紙)もかわいいイラストがついていて、手に取ってもらいやすそうな印象です。

となると、今後も10代シリーズの本はここ2〜3年は出版される可能性が高いかなと思います。また、どちらかというと、すぐに売れる本というよりは何年もかけてジリジリと売れていくのかな?

あるいは、もし何かがきっかけで取り上げられれば、一気に売れるのかなと思います。


前置きがそろそろ終わるので、1つだけ質問させてください!
これを読んでいるあなたは、最近どんな本を読みましたか?あるいは、これから読もうとしている本は何かありますか?

X(旧Twitter)、お問い合わせフォーム、noteのコメント何でも良いので教えてくださいね。


14歳に戻ったら、どんな選択をとる?


では、ここから本題に入っていきますね。

今回は、「14歳に戻ったら、どんな選択をとる?」について話を展開していきたいと思います。

前置きで取り上げたのもありますが、主たる理由としてはつい先日、中学3年の子から進路に関して相談を打ち明けられたからです。
しかも、スポーツ推薦が来たこともあり、スポーツ推薦で高校に入学するか、それとも一般受験で進むか悩んでいるところでした。

当時の14歳の自分も、陸上の推薦が4〜5校来たものの、あまり考えず、
先輩も行っていたし、県内の陸上の強豪校だったから選択した覚えがあります。でも今戻れるなら、当時の監督にもっと質問していたと思います。

Q.どうして先輩たちは高校に入ってから伸び悩んでいるのか?
Q.中学校と高校の違いは?(練習メニュー、雰囲気など)
Q.先生はどんな考えを大事にしているか?

自分の話になりすぎたので戻します。

中学受験をする人を除いて、公立の中学校に進学した中学生たちは、1番最初に大きな選択を迎えるのかなと思っています。


学びの場は増えてきている

まず、そもそも高校に行くかどうか?から考えてみます。
勿論、中学を卒業したらほとんどの人が地元の高校に進学して3年間過ごすわけですが、ふと考えてみると高校は義務教育ではないんですよね

近年、何かを勉強するのみに特化するのであれば、YouTubeやスタサプ、Udemyなどで気軽に学ぶことができます。大学に行きたいなと思ったら、通信でレポートを提出し、単位認定試験で単位を取得して、高校卒業認定をもらえば行けます。

また、小中学生が中心のテーマではありますが、不登校の児童・生徒が増えています。2022年度の不登校生徒数は、30万人を計上したそうです。

勉強についていけない、友達との関係がうまくいかない人もいれば、あるいは学校でできることが限られていて、つまらなくて自ら不登校になる人もいる。


そうなると、いくら進学校に進む人もいるとはいえ、勉強が主たる目的で高校に進学する人は少ないと見立てています。


高校もコースが明確になりつつある?

高校に進学すると決めた場合、普通科以外の高校がいいのでは?その方が、「高校で何をしたいか」「高校を卒業してからどの道に進みたいか」はっきりするので、高校での生活が充実すると思ったからです。

原稿を書いていて気づいたのですが、これって大学受験の総合型選抜とやっていること一緒じゃん!と思いました(笑)


普通科以外のコースって例えば何があるか調べてみると、

コース例
・高専(機械・電気コースなど)
・スポーツ・健康福祉コース
・IT・デザインコース
・探究コース
・スーパーサイエンスハイスクール

学校だと、神山まるごと高専やN高・S高が自分の頭に出てきました。
他にももっとあるはずです。

神山まるごと高専


N高・S高


今、いくつか案を出してみたのですが、これらの案は私の価値観に基づいた思考であると自覚しています。
それでもマジョリティは、一般受験で高校に入学するでしょう。

大きな成果を出す
・人とは違う選択肢を取る
・1万時間が必要
・成果を出すための環境が大事

しかし、普段あまり考えも検討もしないアイデアについて考えてみることで、「たしかに、その選択肢も1つとしてアリだな」と思ってくれれば大丈夫です。


もし自分が14歳に戻るのであれば、陸上を続ける・続けないにかかわらず、もう少し環境選びを慎重にしていたかもしれません。

陸上を続けるのであれば、県外の高校に進学して寮生活をする。県外からいろいろな選手が集まる場所は、強い選手が多くて陸上に集中できる環境下であり、自分の成長次第で全国でも活躍できる可能性が高い。

仮にそのような目標や方針を持っていれば、以下のような質問を自分に投げかけるでしょう。

Q.県外の高校に推薦されるには、3000mをどれくらいで走ればいいのか?
Q.親や先生にどうやって伝えて納得してもらうか?
Q.速い選手はどんな心持ちで練習を行っているか?

問いかけを通じて解像度が高くなっていたら、日々の練習でもそれらのことを念頭におきながら取り組めていたと思います。


学校の役割は?

ここまでは、14歳の自分に戻ってみたら、どんな選択を取る?に基づいて話を進めてきました。途中、学校の事例を挙げているうちに、新しい視点が出てきたので、それについても話をしてみます。

それは、学校の役割は何か?です。
先日、藤原和博さんの『学校がウソくさい 新時代の教育改造ルール』をざっと読みました。正直、中身を全部覚えてはいないのですが、印象に残った部分があったんですよね。

学校とは、自律して学び続けられるように集団の力で良い学習習慣と生活習慣をつける装置

『学校がウソくさい 新時代の教育改造ルール』(著)藤原和博


今の学校制度は、明治時代の軍隊を作る目的がもとになっているため、聞き分けの良い人が多く輩出される可能性が高いです。


もし自分が学校の校長になったら、どんな学校にしたいか? ある種の妄想ベースなので「へぇー」と受け流してくれたらと思います。

①選択科目の授業を増やす
②共同プロジェクトのようなものを増やす
③先生・生徒の役割を固定化しない
④宿題・試験は出さない
⑤図書室を魅力ある場所にする

①選択科目の授業を増やす
学校での選択授業って少ない気がするんですよね。もしあったとしても、体育の種目のみ、あるいは芸術科目で音楽・美術・書道のどれかにするかくらい。

その中に魅力ある選択肢がなければ意味がないので、中学生・高校生に主導権を委ねればいいのでは?と。

具体的には、1週間のうち2回程度午後の時間は生徒の好きなことをやってもいい時間にする。

例えば、勉強したい人なら勉強する。ダンスしたい人なら友達を誘ってダンスをしたり、撮影してみたり。あるいは、ひたすら将棋に没頭するのもありかもしれませんね。


ここで大事なのは、学校側でのルール設定だと思います。

何をすればいいか分からない人は、先生に相談してみる
1ヶ月ごとに振り返りを行う
3ヶ月に1回くらい、何をしてきたかクラスで発表する

そうすれば、先生も個別対応の時間以外は、違うことに時間が充てられる気がしました。


②共同プロジェクトのようなものを増やす


5教科の横断授業や、企業や大学など外部との連携で授業を作るなどが挙げられます。

これは自分の話になってしまいますが、英語を勉強し直していると、英語の語源を調べているうちに歴史の方も調べていたり、英作文を書き続けていると、結局母国語(日本語)で考える力がないと、何も文章が浮かんでこないなと感じることが多かったです。

何が言いたいかというと、「論理的思考力を身につける」「批判的に物事を考える」「協力して成果物を出す」など、生徒に身につけてほしい科目のゴールは一緒だと考えています。

中学校以降になると、各先生1つは専門科目があるので、それを組み合わせることで、先生方のクリエイティブさが発揮できて、まずは先生方が楽しいと思える授業を披露できるのではないかと思います。

むしろ、生徒も教科書に書かれていることだけ教えてもらうよりも、先生方が考えた教科書に書かれていないことの方が、興味を湧くのではないかと。


外部に関しては、予算がどれくらい配分できるかもありますが、学校が社会と接続する機能を持つために、企業の人に授業・講座を展開してもらう。
それこそ、1学校で予算が足りなければ、3つくらいの学校で合算してやってみるのも選択肢の1つとして挙げられます。


あるいは、これは知り合いから聞いた話なのですが、英会話サービスを運営している会社は、朝と夜の需要が多いのに対し、日中は空いている英会話講師が多いので、学校側は予算をある程度絞って交渉するのもありかもしれません。


③先生・生徒の役割を固定化しない

改めて、先生の役割について考えた時、担っている役割が多い気がしました。
「教える」「相談に乗る」「採点する」「クラスを運営する」「授業準備をする」「教材を研究する」「会議に出席する」「部活を見る」・・・

①と少し重なるところもありますが、先生の役割を一部生徒に任せてみてはどうか?と。
生徒同士で教え合う、修学旅行の行き先を全部生徒に決めてもらい、先生は引率のみ。

生徒に任せていくことで、許容できる範囲の失敗はとことん失敗してもらい、場数を通じて成長してもらう。減点主義てはなく、加点主義のように


④宿題・試験は出さない
宿題の目的が、習ったことを思い出すためなら良いが、問題によってはどうしても作業になってしまうし、試験においても、高い点数を取って優越に浸ったり、低い点数で落ち込んでしまったりする可能性が高いです。

それに、宿題をしたとしても、多くのことは忘れてしまいます・・・笑


もし宿題を出すなら、毎日ではなくてレポートのようなもので出す。文章が書くのが苦手だったり、どうまとめればいいか分からない場合は、授業中に生徒同士でディスカッションしたり、文章の書き方を先生から生徒に伝えるで補えると思います。

また、定期試験の代わりに単元テストを行って、内容を理解したかどうかに焦点を当てる。

それくらいで充分だと思います。


⑤図書館を魅力ある場所にする
学校って、一人になれる場所がほぼないと思いました。
教室での居心地が悪いと、トイレか保健室しか逃げ道がない気がするんですよね。どんなに学校生活が充実していたとしても、一人になりたい時間は絶対にあるはず。

会社の場合、リモートで働くこともできるし、会社に行ったとしても休憩時に外に出ることができます。その一方で、中学生・高校生が休憩中に学校外に出るのは危ないですし、世の中の価値観的にもGoサインを出しづらいと思います。

そこで、図書室を「本を借りる場所」だけではなく、違う役割も持てる魅力ある場所にしてみてはどうかなと。

広さは40名程度収容できる教室を最低2つ、理想は4つ程度のスペースにしてリノベーションします。


違う役割に関して、具体的には、自主勉強できるスペースの確保だったり、時間制で個室を使える場所にしたりするなどがあります。


もしこれを見ている・聞いているあなたが学校を作るなら、どんな学校をつくりますか?

X(旧Twitter)、お問い合わせフォーム、noteのコメント何でも良いので教えてくださいね。


東北・宮城復興マラソン

当日の心境、レースのタイムなどは音声配信のみとなります。
気になる方は、上部の再生ボタン、もしくは音声配信サービスから聞いていただけたらと思います。

時間は(26:39〜)


エンディング

『新井大貴の問いかけラジオ』-エンディングの時間となりました。

最後に1つだけお話しさせてください。
今日の内容と全く関係ない話です。

前回の放送で、一周回って「お節介な人って重宝されるのでは?」について軽く話をしたと思います。

そしたら、福井新聞 LINE NEWSでたまたま見かけたのですが、我が地元福井県のボランティア団体「鯖江おせっ会おもてなし隊」が「GOODおせっかいアワード2023」で大賞に選ばれたそうです。

(記事は「アワード大賞候補」です。)

まさか、お節介な人について触れた後に、今回の記事を見つけるとは思いませんでした。まるで、カラーバス効果のような感覚です。

私、新井大貴もお節介な人になれるように・・・


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最後まで聴いていただき,ありがとうございました。

お相手は,コミュニケーションパートナーの新井大貴でした。

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