#16 コーチング:どうして自分の「行動指針」を設定した方がいいのか?
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挨拶
AMBI〜あらゆる場所を曖昧に歩く〜
この番組は、日常の些細な出来事から時事ネタ、半径5mから10,000kmまでを行き来し、知的好奇心を深めたり、学びや気づきを促したりする番組です。
通勤・通学などの移動時間、家事や作業など「ながら聴き」してくれると嬉しいでごんざんす。
パーソナリティの新井大貴です。よろしくお願いします。
おいおい、最後の放送をしてからなんと、27日ぶりですよ。約1ヶ月ぶりじゃないですか。いや、放送するのが嫌で期間を空けたわけではないんですよ。
もし、この番組の放送を楽しみにしている人がいるなら、それはね、もうね、会ったときにハグするレベルだわ。笑
GWが明けてからつい最近まで、本当に心が忙殺状態だったんですよね。
5月は週に2回試合のときもあって、リカバリーが本当に少なかったんですよね。でも、有難いことにデ・ゼルビ監督が僕をフルで起用し続けてくれて、監督やファンの期待に応えたい。
それに、4月のブレントフォード戦以来、全く点を取れていないことにモヤモヤしているので、ラジオ収録の時間をコンディショニングを整えること充てていました。
だがしかしばっと、シュートを打っても打っても、ディフェンスに阻まれるし、ゴールポストにも嫌われるし、ゴールを決めたかと思ったらハンド判定されて無効にされるし。5月中に点を取ることはできませんでした。
また、チームも勝ったり負けたりと1試合毎に感情を揺さぶられる試合が多かったです。
結果、来季のEL(UEFAヨーロッパリーグ)出場を獲得できて嬉しい一方、もう少しで手に届きそうだったCL(UEFAチャンピオンズリーグ)までいけなかったのは悔しいです。
まだ残り1試合ありますので、今シーズン最後までやり切っていきたいと思います。応援、よろしくお願いします。
ふとした時に三苫選手になり切ってしまって戸惑っている人もいるかもしれませんが、今は新井大貴です。
まずは、ブライトンの来季、EL出場おめでとうございます。これまでサッカーに関して何も知らなかった自分でさえも、ブライトンの試合だけは毎回チェックしていましたし、気づけば選手・監督も覚えるようになりましたね。
マクアリスタ、エストゥピニャン、カイセド、エンシソ、ファーガゾン、そして我らがデ・ゼルビ監督。
で、今挙げた選手達はほとんどが20代前半なんですよね。いや〜マジですごい。若手や生え抜き選手の育成を中心に、強豪クラブに勝ったりガチンコで勝負したりするところが好きですね。
噂では、マクアリスタとカイセドは来季から違うクラブチームでするとかなんとか言われていて、ニワカの自分でもちょっと寂しいなと感じます。
三苫選手は、来季もう1年だけブライトンでゴリゴリ得点を上げて、ビッククラブに移籍していくことを願っております。
で、私、新井大貴がGW明けごろから全くラジオやその他の活動に時間を割けなかったと言いますと、これは今日の本題とも繋がっていくのですが、本当に仕事が忙しくて原稿を書いたり録音したりする気力すらなかったからですね。
なので、休みの日でも、脳や身体が休息している感覚が全く無かった。ある種のロボット状態だったんですよね。
でも、ふとUVERworldの曲を聴いたときに、自分の身体と繋がる感覚や懐かしい感覚を取り戻したんですよね。このラジオでも度々出てくる、2019年のあの頃です。
論理・理性での説明を超えた、身体や魂が叫んでいる感覚です。
本題に入っていきます。
今回は、コーチングでよく使うACT(アクセプト&コミットメント)の重要な6つの原則について触れたいと思います。
もしかすると、一部は前々回の放送と被るところはあるかもしれませんが、大事な概念なので一緒に学んでいきましょう。
ACT:6つの原則
はい、それでは始めていきますね。
ACTを一言で表すと、「避けられない痛みを受け容れながら、一人ひとりが自分の価値基準・行動指針に従って人生を描くこと」です。
避けられない痛みというのは、例えば新しい環境に慣れるまでに緊張して胸がドキドキする感覚であったり、大事なプレゼンや試験で成功するかどうか胃がキリキリするようなものなどがあります。
一般的には、そのような痛みが自分の身体に発動してしまったら、その痛みは「悪いもの」だと判断してしまい、それを取り除こうとしてしまいます。必要以上にアルコールを摂取したり、夜遅くまでスマホを眺めたりする。
しかし、そのような行動を続けてしまうと、痛みが取れないどころか、むしろ悪化してしまいます。
痛みを受容し、自分の行動指針に沿った行動を促すために、ACTという考えが存在しています。
で、ACTの6つのコア・原則について進んでいくと、
これら6つの原則があるんですよね。復習も兼ねて、まずは「今、この瞬間」との接触・アクセプタンス・脱フュージョンについて触れていきます。
「今、この瞬間」との接触
私たちは、起きたときから寝るまで小さなことから大きな決断まであらゆることに無意識に判断を下しています。
自分の意識をコントロールする、つまり数分でもいいから「今、ここに、いる」感覚を作ることで、自分にアクセスすることができます。
手法としては、自分の好きなノートに思ったことをひたすら書いていくジャーナリング、呼吸に意識を向けて雑念を在りのままに見るマインドフルネス瞑想などが挙げられます。
今振り返ってみると、忙殺状態のときは、ジャーナリングもマインドフルネス瞑想も全くとる余裕がなくて、今この瞬間を接触する時間が取れていなかったと思います。
でも、ふと気づけたのは冒頭でお伝えした、UVERworldの曲を聴いたからです。
ラジオや動画などは、たくさん情報を摂取するために再生速度を1.3倍で聴くことが多いのに対し、音楽は倍速にしてしまうと明らかに違和感を感じました。
通常速度で曲や歌詞に集中することで、それがきっかけとなって懐かしさ・心地よさが発動し、自分の身体やマインドに意識が向けられました。
他には、最近はお風呂の中でも本を読まないように、お風呂場を真っ暗にして湯船に浸かっています。シャンプー・リンス・ボディーソープのボトルが全部同じ形なので、見分ける時に苦労したり、たまに間違えたりしますが、嗅覚や触覚を通じて、なんとか見分けています。
今、いろいろな具体例をお伝えしましたが、ここで言いたいことは、視覚以外の感覚に意識を向けることで、「今、この瞬間」と接触し、自分の時間感覚を取り戻すきっかけになります。
アクセプタンス(オープンになる)/ 脱フュージョン(思考を観察する)
自分の感覚にアクセスできたら、次に感情を受け入れる場所を作っていきます。というのも、私たちは「苦しい」「辛い」といった嫌だと判断している感情を味わうのを避けるために、代替行動をしているんですよね。
感情にアクセスしづらい時は、身体の各部分に意識を当てていきます。
目を瞑って呼吸をしているときに、肺の中に酸素が入っていく感覚、手の感覚、椅子に座って呼吸をしている場合は、お尻の感覚、足の感覚など、各部分に意識を向けます。
それが慣れていくと、自分の身体にどこかしら痛みがあったり、モヤモヤしているところが出てきたりします。例えば、それが頭の中にモヤっとしていたら、それを明らかにしていきます。
コーチング・問いかけを通じて明らかになったら、それに意識下で触れてみたり、伸ばしてみたりします。
これは理性では理解しづらいことですが、体感してみると、その痛みが発動している本当の「願い」に気づきやすくなります。
例えば、必要以上にアルコールを摂取している人がいて、痛みを味わうことで、本当は「緊張しているけど、チームのみんなに応援してほしい・認めてほしい」というようなものです。
それに気づくことで、「苦しい・辛い」感情と自分自身の身体が分解(脱フュージョン)され、「チームのみんなに応援してほしい・認めてほしい」願いを実現するために、自分ができることは何か?考えられるようになります。
ここまでは前回の復習も兼ねたものです。ここからは、残りの3つ、文脈としての自己・価値・コミットされた行為について話をしていきます。
文脈としての自己
正直、これは1番説明が難しい箇所になります。別の言葉で表すと、純粋なる気づき、つまり自分が何かに気づいたことに気づくことです。
へ?どういうこと?ってなっても構いません。
メタファーで表すと、文脈としての自己とは、空のようなものです。
天気は晴れることもあれば、雨や雪が降るなど常に変化していますよね。それによって、被害を受けることもありますが、「空」は被害を受けていません。天気がどうであれ、空自体は在るがままに存在しています。
これを強引に我々に置き換えると、一人ひとり「自分」を持っています。この「自分」というのは、思考・大事にしている価値観・信条などが含まれています。
その「自分」というものは、嬉しい・楽しい・辛いなどの感情が常日頃発動し、環境によって変化して体調に表れたりしています。しかし、「自分」が在ることは変わりません。
自分が在ることは変わらないことを理解し、感情や身体に反応があって代替行動をしていたと気づくことで、その行為は文脈としての自己・純粋なる気づきに近づいています。
あくまでも大事なことは、先ほど言ったように「自分は今、辛いんだ」と自覚することが文脈としての自己であり、アクセプタンスと脱フュージョンを促してくれます。
価値(何が大切かを知る)
先ほどの4つが身体感覚で味わったり、自覚できたりすることで、ある種まっさらな状態で、自分の価値(何が大切か・行動指針は何か)について向き合うことができます。
ここで注意したいのは、「価値」と聴くと、経済学の付加価値や使用価値も浮かんでくる人もいるかもしれませんが、今回は、「価値」を以下のように定義しています。
例えば、愛を持って人と接する、日々成長するために挑戦するなどがあります。会社だとMVV、個人だとナラティブキャリアカウンセリングの回で扱った、座右の銘・指針となる言葉に該当します。
また、価値に関して大事なことは、以下の5つです。
①価値は「今、ここ」。ゴールは未来。
ゴールのみに従って行動していると、短期的には成功したとしても、慢性的な欠乏感・欲求不満を抱きやすいです。大切なのは、人生の一瞬一瞬を自分の価値に従って生きているかです。
なので、価値を明らかにした上でゴールを設定することで、欠乏感や欲求不満を防ぎやすくなります。
②価値は正当化しなくて良い
価値は、好きなアイスクリームのようなものです。アイスだと、バニラやイチゴ、チョコレートなど様々なものがあり、時期に応じて変わっていきます。「私は今、バニラが好きだからバニラを大事にする。以上。」で大丈夫です。
③価値に優先順位をつける
時期や置かれた環境によって、どの価値を大事にするか優先順位をつけることで行動しやすくなります。例えば、一人で作業するときは、没頭や知恵を大事にし、共同で作業するときは、信頼・知恵・安心安全な環境を指針とするなどがあります。
④価値は「軽く」持っている感覚で良い
価値に固執してしまうと、それはその価値と自分の身体がフュージョンして、どうしても従わなければいけない命令のように、息苦しく重たく感じてしまいます。
⑤価値は自由に選択できる
価値選択に義務はありません。その価値が、そのときの自分にとって大切か・しっくりくるかでOKです。
今お伝えした①〜⑤を参考に自分の価値・行動指針が定まったら、残りはコミットメント:必要なことを行うに入っていきます。
コミットされた行為
どんなふうに行動を決めていけばいいのか・ゴールを設定すればいいのかというと、SMARTの法則があります。これは、ビジネスパーソンなら一度は聞いたことがあるかもしれません。
例えば、30代男性のGさんの価値として、「心身共に健康に生きる」を今は優先順位として高い状態にしています。
ここまで設定できれば、あとは、Just Do It!! やるだけですね。
長々と話してきたのですが、すごく雑に要点をお伝えするなら、
①ツールは何でもいいから自分の身体に意識を向ける
②自分の痛み・感情を味わって気づく
③本当の願い、価値は何か明らかにする
これがACTでござんす。
告知
今回はなんと、3つも告知があります!
コーチングの募集
現在コーチングを受けたい人の募集を行なっております。6月4日までの応募でしたら、初回体験は無料とさせていただきます。6月5日以降の応募は、有料となります。ご了承くださいませ。
受けてみたい方は、概要欄の応募フォームよりご応募ください。
AMBIの事業内容
AMBIでは先ほどのコーチングだけでなく、英検やTOEICをはじめとする英語コンテンツの発信やアウトプット講座、小論文や志望理由書などの講座を行なっています。
こちらも、詳しくはURLをご確認ください。
本を出版!
ラジオでは何回もなりきりさせていただいている三苫薫選手が、6月22日に双葉社より、本を出版されます!
この本はどういう本かと言いますと、普通のサッカー選手だった三苫薫選手がどのようにしてW杯で活躍したり、世界のMITOMAと言われたりするようになったかについて書かれています。
具体的には、「逆算思考」、「ドリブル練習法」、「食事メニュー」、「自分だけの武器の作り方」、「教育観」など多岐にわたります。
子供たち、サッカー選手全世代、指導者、ご父兄、ビジネスマンの方々まで、幅広い方々にお読みいただけると嬉しいです。
勿論、私、新井大貴も買います。三苫選手に心中します。
最後まで聴いていただきありがとうございました。以上です。
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