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【 間際の柿 】

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晩秋と初冬の
入り混じった
風が吹いている。
どっちにしても
裏寂しい。
そして、
私は絵を描いた。
葉っぱは
弱々しく
いつまでも
ちぎれず、
舞うこともない。
熟した果実は
腐る間際のまま
べちゃっと地に落ちて
土に還ることもない。
秋の澄み切った大気は
透明なカチカチの水晶となり
過去から未来へ
永遠に流れていた時間は
二度とは動かない。
絵は、
ある意味、
無情であり
悲情だ。





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